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Vol.99 2013年5月1日
日本企業支援~外務省が海外でのビジネスをバックアップ

現在,多くの日本企業がグローバル市場に向けて海外ビジネスを展開しています。外務省は,外交を通じてこうした日本企業の国際競争力向上や海外でのビジネス環境整備に努めていますが,同時に現地の在外公館などが個々の企業活動をお手伝いするケースも少なくありません。今回は外務省による様々な日本企業支援の取組について紹介します。

日本企業のグローバル活動を支援する外務省

日本企業のグローバル活動を支援する外務省 現在,数多くの日本企業が世界中の国々に進出しています。こうした日本企業の権利と利益を守り,ビジネス活動が順調に進められるよう支援することも,海外における日本人の安全や財産を守ることと同じく外務省の重要な業務です。日本と異なる環境の中で事業展開することには数々の困難が伴います。そのため,外務省は,二国間・多国間EPA・FTAや貿易・投資に関わる協定・条約の活用によって,日本企業が海外でのビジネスを進めやすい環境を整える外交を展開してきました。しかし近年は,それに加えて在外公館などを拠点に,個別企業の個別案件の支援のために相手国政府に働きかけることや進出企業へのアドバイスの促進にも力を入れています。

 

すべての在外公館に「日本企業支援窓口」を設置

外務省はすべての在外公館に「日本企業支援窓口」を設置。「開かれた,相談しやすい公館」を目指して,現地に駐在する日本企業支援担当官が個別企業からの相談・支援依頼などに積極的に対応しています。大使館には財務省,農林水産省,経済産業省など他省庁からの出向スタッフもおり,省庁の垣根を越えた支援を進めています。さらに国際協力機構(JICA)日本貿易振興機構(JETRO)国際協力銀行(JBIC)日本貿易保険(NEXI)など関係機関とも緊密に連携して,多種多様なビジネス案件に対応できる体制を整えています。また,日本国内でも,外務本省で企業や経済団体などからの相談に対応しており,必要に応じて在外公館にも指示を行っています。

外務省・在外公館の「日本企業支援窓口」

小規模ビジネスから大規模プロジェクトまで~在外公館の強みを活かしたサポート

インドにできた日本人パティシエの洋菓子店外観 写真提供:日印ビジネス支援協会株式会社(BJBSI)
洋菓子店内ショーケース 写真提供:Iroha~Tokyo Style Sweets

在外公館の「日本企業支援窓口」では,現地事情に通じた担当官がビジネスの種類や地域情勢に応じて柔軟に対応し,支援を行っています。詳細な現地情報の提供やアドバイスはもちろん,現地要人との人脈形成や現地での広報活動のお手伝い,さらにトラブルなどの解決のために現地企業や相手国政府への働きかけや申し入れを行うなど,外交官ならではの人脈を活かした効果的なサポートを行うことが可能です。また,支援するのは大規模なビジネスだけではありません。店舗開設などの小規模なビジネス,あるいは具体化する以前のアイデアベースでの相談なども歓迎しています。近年では,在インド大使館が日本人パティシエの洋菓子店開設のサポートを行った事例もあります。

 

在外公館や大使公邸がジャパン・ブランドの「ショールーム」に

各国における“日本の顔”ともいえる在外公館の施設を活用したイベント・展示会などの開催を通じて,優れた日本製品など“ジャパン・ブランド”をPRすることも,日本企業支援の大きな柱です。例えば毎年,在外公館では天皇誕生日祝賀レセプションを開催していますが,この機会を利用した日本産品の展示などが盛んに行われています。その他の事例としてはエストニア政府が日本製電気自動車を導入した際に,日本大使公邸で自動車メーカーなどとの共催による記念レセプションを開催し,首相をはじめとするエストニア政府関係者も多数参加しました。また,在メルボルン総領事館では,化粧品メーカーとの共催でプロモーションを目的とした「化粧品ワークショップ」を開催しました。

在エストニア大使館公邸で行われた
電気自動車導入記念レセプション(2011年10月) 在マレーシア大使館天皇誕生祝賀日レセプションでの
大型テレビ・ホームシアター展示(2011年12月)

日本酒の魅力を世界へ!

駐フランス大使公邸での日本酒紹介イベント(2012年6月)外務省では,在外公館におけるお客様のおもてなしに,日本酒や日本ワインなどの日本産酒類を外交に欠かせない人間関係構築の“潤滑油”として活用するとともに,世界に向けてその魅力を積極的にアピールしています。そのため,世界最大級のワインコンテストである「インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)」の日本酒部門で入賞した日本酒や「国産ワインコンクール」受賞ワインをおもてなし用として在外公館へ送付しています。特に,東日本大震災後は被災地産の日本酒やワインがおもてなしに積極的に使われており,世界中の人々に日本酒の魅力と共に復興に向けた力強いメッセージを伝えています。

 
 

世界最先端のインフラ・システム輸出

グローバル市場における日本経済の大きな強みであり,その「再生」の鍵となるのは最先端の「技術力」です。現在,途上国・新興国だけでなく先進国においてもインフラ需要が急拡大しており,オールジャパン体制で日本企業による先進的なインフラ・システム輸出を推進しています。具体的には①トップセールスの強化(総理大臣や外務大臣などの外交日程を利用したセールス),②JICA,JBIC,NEXIなど政府・関係機関の機能強化,さらに③外務省主導による政府間の政策対話,官民連携の強化,条約・協定の活用・強化などの取組が進められています。2010年12月には,インフラ・システム重点国の在外公館にインフラプロジェクト専門官を指名しました。2013年4月現在,50か国58公館に在籍する126名の専門官が情報収集や日本企業支援のために活動しています。

日本のインフラ・システム輸出 近年の主な成果

世界に誇れるさまざまな「ジャパン・ブランド」を発信!

日本には,事業規模の大小にかかわらず,また各地の伝統工芸品なども含めて世界に誇ることができる様々な「技術」,「文化」,「人づくり」などがあります。日本企業支援を通じて,それらを「ジャパン・ブランド」として世界各国へ積極的に発信していくことも,外務省が目指していることの一つです。そして「ジャパン・ブランド」の主役はあくまでも民間企業。外務省や在外公館の担当者はあくまでも裏方として,民間の皆様のビジネス成功のためにどのようにご支援できるか一緒に考えさせていただきます。現在,海外でのビジネスの具体的な計画やアイデアを持っている方,あるいは海外進出にあたってトラブルなどを抱えられている方は,まず大使館や総領事館の「日本企業支援窓口」を通して,お気軽にご相談ください。また,同窓口での対応についてのお気づきの点などは,経済局政策課までお寄せください。

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