世界中にはいまだに1億300万人以上の未就学児童、8億人の成人非識字者がおり、その約3分の2が女性である。このような状況を改善するため、2000年4月にセネガルで開催された世界教育フォーラムでは「ダカール行動枠組み」が採択された。ここでは、就学前教育の拡大・改善、すべての子どもの初等教育への無償普及、青年・成人の学習ニーズに対する十分な対応、成人識字率の改善、成人の基礎教育への平等なアクセスの確保、初等・中等教育における男女格差の解消、教育の場での男女平等の達成、教育の質的向上などの具体的な目標が設定された。以来、UNESCO(国連教育科学文化機関)を中心に、「万人のための教育(EFA:Education for All)」という取り組みが世界的に進められている。
このような世界的な潮流を背景として、日本政府は、低所得国に対する教育分野への支援を強化するとともに、2002年6月に発表された「成長のための基礎教育イニシアティブ(BEGIN:Basic Education for Growth Initiative)」に沿って、教育の「機会の確保」に対する支援、教育の「質」向上への支援、教育の「マネージメント」の改善を重点分野とした基礎教育分野への支援を強化している。 | |
学校で学ぶ女性:バングラデシュ | | |