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ODAの形態
ODAには、開発途上国に対して直接援助を実施する二国間援助と国際機関を通じた多国間援助がある。二国間援助には、無償資金協力、技術協力、有償資金協力がある。
日本のODAの形態別実績(2003年)
二国間援助
● 無償資金協力
開発途上国に返済義務を課さずに開発資金を供与するもの。
● 技術協力
開発途上国の国づくりと自立のために、将来を担う「人づくり」を行うもの。主な事業としては、研修員受入れ、専門家派遣、青年海外協力隊派遣、開発調査などがある。
● 有償資金協力(円借款)
開発途上国に対して長期返済、低金利の緩やかな条件で開発資金を貸し付けるもの。円で貸し付けられるため「円借款」とも呼ばれる。
多国間援助
国際機関を通じた援助。二国間援助を補完するものであり、日本は、国際機関に対する主要な拠出国、出資国になっている。
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国際緊急援助隊の活躍
国際緊急援助隊は、特に開発途上国における大規模な災害に対し、被災国や国際機関からの要請に応じて派遣され、人命救助や医療に従事する。国際緊急援助隊は、外務省、警察庁、消防庁、海上保安庁、防衛庁を含む関係各省庁や国際協力機構(JICA)などの職員、民間の医師により構成されており、被災地への迅速な派遣を可能にする体制が整えられている。
2003年5月21日、アルジェリア北部で起こったマグニチュード6.7の大地震に対して、日本政府は、発生後12時間で国際緊急援助隊の派遣を決定し、23日には現地での活動が開始された。そして、その日の夜、震源地に近いゼンムリ市のホテル倒壊現場で、トルコ・チームと協力して生存者の救出に成功した。
被災民に対する医療活動:アルジェリア
生存者救出の瞬間:アルジェリア