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概要

女性が輝く世界をつくる

紛争下における性的暴力の防止(Preventing Sexual Violence in Conflict Initiative: PSVI)UN Women との連携日本の国際的貢献市民社会と世界との連携女性と平和構築「紛争下の性的暴力」に関する取り組みは、レイプ等あらゆる形態の性的暴力が武力紛争下で武器として戦略的に行われている現状を指摘し、加害者不処罰の文化を終焉させ、現在、そして未来の暴力を防止することを目的としています。紛争の武器としての性的暴力は、日本にとっても決して看過できない問題です。しかし、世界各地の紛争地域において性的暴力の犠牲者は後を絶たず、加害者は多くの場合何ら責任を問われていません。こうした現状を踏まえ、安倍総理大臣は、2014年9月の第69回国連総会一般討論演説で、21世紀こそ女性に対する人権侵害のない世界にしていくため、日本は国際社会の先頭に立ってリードしていく、と力強く宣言しました。2016 年5 月に開催されたG7 伊勢志摩サミットでは、日本は議長国として女性分野を優先課題の一つとして取り上げ、あらゆる形態のジェンダーに基づく暴力の撤廃に向けて、被害者支援を含むあらゆる取組を国内外で進め、不処罰の文化に対処し、性的搾取に対する国連事務総長のゼロ・トレランス政策及び安保理決議第2272 号の完全な実施を各国に要請することを確認しました。更に、毎年6 月19 日が紛争下の性的暴力の廃絶に関する記念日として国連総会において制定され、紛争下の性的暴力防止に向けた気運が世界中で高まっています。また、日本は、紛争当事国の司法制度の強化や司法関係者の研修・意識啓発にも力を入れています。法制度の整備のみならず、法的な枠組みを執行する人など法に関わるすべての人々の意識改革がなければ仕組みは十分機能しないためです。例えば、2014年以降、日本はコンゴ民主共和国やソマリア、中央アフリカ共和国における性的暴力の責任者訴追に向けた司法制度強化等のため紛争下の性的暴力担当国連事務総長特別代表事務所に資金を拠出し、トップドナーとして貢献しています。また、性的暴力の被害者対策も急務です。この観点から、日本政府は「国際刑事裁判所(ICC)被害者信託基金」に対して、約60万ユーロの拠出を行っています。国内においても、2014年6月に紛争下の性的暴力の問題に取り組む専門家の育成のための取組や協働枠組みを考えるためのプラットフォームを立ち上げました。また、国際機関、政府、有識者、市民社会から関係者を集め、現代の紛争下の性的暴力の現状とその課題について議論を行い、理解を深めるため、赤十字国際委員会(ICRC)や福岡県と協力して公開シンポジウム(2014年11月)やセミナー(2015年1月)を開催しました。日本はこれからも、戦争・紛争の武器としての性的暴力を防止し、被害者を支援することが重要であるとの観点から、紛争下の性的暴力担当国連事務総長特別代表事務所との連携や国際的な議論の場への参加を重視し、女性に対する人権侵害のない世界を構築するため、一層取組を強化していく予定です。女性・女児に対する暴力の撤廃、女性の基本的権利の保護・強化は、国際社会が一致して取り組むべき重要課題です。日本は、国際機関と連携して、人権、暴力撤廃、保護、紛争及び自然災害下のジェンダーに基づく暴力を撤廃するために様々な施策を行っています。UN Women(ジェンダー平等と女性のエンパワーメントのための国連機関)は、2010年7月に、既存の4団体を統合する形で設立された国連機関です。日本は、2013年9月の国連総会一般討論演説で安倍総理が「UN Womenの活動を尊重し、有力貢献国の一つとして誇りある存在となることを目指す」旨表明して以降、 UN Womenとの連携を強化してきました。2013年には約2百万ドルだった拠出金も、2015年には2千万ドルを超え、加盟国中5番目の拠出額となりました。日本の拠出金は、UN Womenの活動全般に使用される他、アフリカや中東における難民女性の保護や職業訓練、紛争下における女性の紛争解決プロセスへの参画等の事業に活用されています。また、UN Womenが男女平等に向けて取り組んでいる10首脳、10企業、10大学を選出する「IMPACT10×10×10」では、安倍総理が10首脳のひとりとして選出されています。安倍総理は、選出に当たって「日本国内における女性の指導的地位での活躍促進と雇用機会の強化」「女性のエンパワーメント促進と紛争下の性的暴力終焉への取組」「UN Womenとの連携強化」の3つをコミットし、国内外における女性の活躍推進を、UNWomenと共に実施していくことを改めて表明しました。また、2015年4月には、東京都文京区にアジアで唯一となるUN Womenのリエゾン・オフィスが開設されました。今後は同事務所を基点とし、同機関との連携が一層深まっていくことが期待されます。安倍総理大臣のHeForSheレセプショ * HeForSheとは、UN Womenによるジェ  2014年9月20日、UN Women親善大 2 make the world where women shine