㟢まゆ夕詳沿岸部地域特有の白土による化粧 みなさんは、マダガスカルという国を知っていますか? アフリカ大陸の東にうかぶ島国で、日本の1.6倍の面積です。童どう謡ようで有名な「アイアイ」や、『星の王子さま』に登場するバオバブの木など、めずらしい動物や植物がたくさん生息しています。 マダガスカルは、「アフリカのアジア」と呼バオバブの木の前に立つ筆者ばれています。マダガスカルには18の民族がいますが、首都アンタナナリボがある中央高地には、東南アジア系の民族が住んでいることが理由です。昔、インドネシアやマレーシアからわたってきた人々で、朝は雑すい、昼も夜も少量のおかずに大量のお米、食後にはおこげからつくったお茶、間食にはお米からできたおかしと、お米の年間消費量はなんと世界で第2位!日本人の2倍も消費します。また、ひかえめで直接的にものを言わない性格も、日本人に通じるところがあります。 一方で、中央高地から車で10時間の沿岸部へ行くと、人々の肌はだの色は小麦色、主食もキャッサバ(タピオカの原料)、イモ、バナナに変わり、まるでアフリカ大陸にいるような印象を受けます。中央高地と沿岸部では文化や趣しゅ味みもちがい、両者のちがいは日常生活レベルで感じられます。 大使館での私の主な業務は、新聞報道を追ったり、政府関係者や政治家から話を聞いたり、国際会議に出席したりして、政治情勢を分せきする仕事です。公用語(公式の言語)は、マダガスカル語のほかに、旧植民地の言語のフランス語も使います(昔、フランスの国民がマダガスカルに移り住み、マダガスカルの政治や経済を動かしていた)。業務でもフランス語を使いますが、有益な情報を得るためには、相手に気に入ってもらうことも重要です。もともと「アフリカのアジア」であるため、日本人に対する印象は良いですが、会話の中にマダガスカル語を入れると相手は非常に喜んでくれます。 大統領夫妻の日本訪問に同行した際、大統領夫人や大臣にマダガスカル語で話しかけたら、「マダガスカル語を話す書記官」として次に会ったときにも覚えてくれていたり、街で偶ぐう然ぜん出会った人に「大使公邸でのイベントに行った際、マダガスカル語を話していたよね」と話しかけられたり(その後、大統領顧こ問もんと判明)ということがあります。基本的にはフランス語を使いつつも、現地の人々や文化を理解しようとし、マダガスカル語も使うことで、それが偶ぐう然ぜん仕事につながったとき、現地で働くことのおもしろさを感じます。首都:アンタナナリボ主要言語:マダガスカル語、フランス語面積:約59万km²(日本の約1.6倍)人口:2,557万人通貨単位:アリアリこんにちは=SサラーマALAMA!くわはなざきMEMO23マダガスカル共和国より 花くわしくはここを見るのじゃ!さんしく調べてみよう日本とアフリカの国々とはどんなつながりがあるのかな? 真
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