外交という仕事 地球に生きるわたしたち
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お尾㟢国連人権理事会アジア太平洋地域の障害者リーダーたち注1:日本は、北朝鮮やカンボジアの人権状況の改善を求める決議を作成してきました。注2:日本は、イラン、ミャンマー、カンボジアといった国々と人権対話を行っています。 人権って難しい言葉に聞こえませんか。たしかに、私たちの当たり前の暮らしの中では、人権が何なのか感じられないかもしれません。 では、世界を見わたして考えてみましょう。例えば、戦争で住む場所を失った子どもたち、学校に行けず一日中働いている子どもたち、幼いうちに結けっ婚こんさせられる子どもたちが数多くいることを知っていますか。ほかにも、肌はだの色や宗教のちがい、性別や障害が理由で差別される人も世界にはたくさんいます。 こういった人たちが自由に人間らしく生きていけるように人権を守るのが私たちの仕事です。例えば、問題のある国があれば、国連の場で、問題点を正すように意見(決議)を発表し(注1)、調査を行うこともあります。ほかにも、子どもや女性など立場の弱い人たちを守るための条約(国同士の約束事)をつくったり、文化や伝統が異なる国と人権を守る方法について意見交こう換かん(注2)も行っています。 次に、日本に目を向けてみましょう。私たちも世界のルールを守らなければいけませんが、日本が最近仲間入りした条約が何か知っていますか。それは「障害者の権利に関する条約」で、2014年に仲間入りしました。この条約では、障害のある人への差別が禁止され、みんなが平 人権を守りますといくら約束しても、それらが実じっ施しされないと意味がありませんね。国連には、条約の専門家の審しん査さや国同士の審しん査さといった方法で各国がちゃんと約束を守っているかチェックする仕組みがあります。日本も2017年に5年ぶりに国同士の審しん査さを受けましたが、そこで多くの国に日本の取組を説明するのも私たちの仕事です。 人権は一人ひとりが自分らしく生きるために欠かすことのできないもので、多くの人たちの努力で手に入れた大切なものです。難しい言葉かもしれませんが、人権を守るのは自由で平等な世界をつくるためにとても大切な仕事なのです。見てね!等に暮らせる社会をつくることが定められています(くわしく知りたい人は、条約のパンフレットも見てください)。⃝障害者権利条約パンフレットざきたけしさん「アユボワン」ってなーんじゃ?16みんなで考えてみよう人権を守り、自由で平等な世界をつくるにはどうしたらいい?メッセージ動画を 健

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