記者会見

岸田外務大臣臨時会見記録

(平成28年1月6日(水曜日)9時15分 於:外務省大臣接見室)

冒頭発言―日米外相電話会談

【岸田外務大臣】先ほど,8時50分から20分間にわたりまして,米国ケリー国務長官と電話会談を行いました。
 まず,先般の日韓外相会談におきまして,尹炳世(ユン・ビョンセ)韓国外交部長官との間で,慰安婦問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認した旨,改めて私からケリー長官に直接説明をさせていただきました。これに対しまして,ケリー長官からは,日韓間のこの歴史的な合意を歓迎する,そして,日韓の勇気と政治的決断を賞賛する,さらには,この地域及びグローバルな課題において,日本及び韓国との協力を,引き続き,深化させることを楽しみにしている,こうした旨の発言がありました。
 そして,それと併せて,地域情勢につきましても,少し議論を行いました。中国が先般,南シナ海のファイアリー・クロス礁に航空機を着陸させ,係争地に新設された滑走路の運用を開始したことは,更に一方的な現状変更を進めようとする行為であります。ケリー長官とは,今回の中国の行動は,緊張を高め,地域の安定を脅かすものであって,懸念を有すること,そして,南シナ海問題を含め,引き続き日米で緊密に連携することで一致をしました。さらに,サウジアラビアとイランとの関係悪化についても,懸念を共有し,中東地域の安定のため,全ての当事者が自制し,対話を通じて事態を沈静化させ,平和的に問題を解決することを求めていくことで,一致をいたしました。
 付け加えさせていただきますが,先ほどケリー長官と日韓関係についてのやり取りの中で,ケリー長官の方から,日韓間の歴史的な合意を歓迎するという発言があると紹介させていただきましたが,日韓間の歴史的な合意を歓迎し,支持をする,この支持をするという部分を追加させていただきます。

質疑応答

【フジテレビ 藤田記者】ちょっと確認したいのですが,電話はどちらからあり,主な議題は何ということで電話会談になったのでしょうか。

【岸田外務大臣】まず,電話会談はケリー長官の方から提案がありました。そして,提案があった際に,主な議題としては日韓関係について話をしたいということでありました。

【フジテレビ 藤田記者】日韓間においては,最終的,不可逆的な妥結に至ったということですが,アメリカ側から,最近,韓国のこの妥結に対する批判的対応とか,そういったことに関しての何か発言はあったのでしょうか。

【岸田外務大臣】いえ,今回限られた時間でありましたし,やりとりのポイントは先ほど申し上げた内容であります。今ご指摘のようなこの具体的な話については,本日はやりとりはありませんでした。

【フジテレビ 藤田記者】先ほどの中東の問題なのですが,日本もエネルギー,石油輸入の多くをかなり中東から輸入しているかと思うのですが,それに対する懸念ですとか,今後ホルムズ海峡が閉鎖された場合の対応とか,そういった具体的なものは話し合われたのでしょうか。

【岸田外務大臣】今日のやりとりの中ではすべての当事者が自制する,さらには対話を通じて事態を沈静化させる,そして平和的な解決が重要である,こういった点を確認し一致したというところであります。それ以上具体的なやりとりまではありませんでした。

【フジテレビ 藤田記者】アメリカと協力してこの問題に対応していくということでしょうか。

【岸田外務大臣】関係者に働きかけを行っていくということにおいては共に努力をしていこうということであります。

【テレビ朝日 千々岩記者】テーマは3つあったと思いますけれども,20分の中でそれぞれボリュームはどのぐらいでしょうか。

【岸田外務大臣】やはり中心は日韓関係であります。そして,そのやりとりを終えたあと,せっかくの機会なので,地域情勢についても意見交換をしたいということで,2点,南シナ海における状況,そしてイラン・サウジ関係について意見交換を行った,こうしたことでありました。

【テレビ朝日 千々岩記者】そうすると,全体の半分以上は日韓関係の話で割かれたという認識でよろしいでしょうか。

【岸田外務大臣】そうですね,半分程度は日韓関係でありました。

【NHK 栗原記者】中東情勢について,イラン,サウジアラビアを含め関係者に働きかけを双方行っていくことで一致したということですが,今日の電話会談の中身というより,日本政府としてどのように今後働きかけを,どういった方々にどういった働きかけを行っていくかということについて。

【岸田外務大臣】日本政府としては,私自身も含めて,さまざまなレベルを通じて関係者に働きかけを行っていきたいと考えています。

【NHK 栗原記者】具体的なものとしては何か方法とかいうものはご紹介いただけるものはありますか。

【岸田外務大臣】これからさまざまな外交日程の中で,その働きかけを行っていきたいと存じます。今時点で具体的に何か決まっているというものではありません。

【毎日新聞 小田中記者】大臣の方から日韓の合意についてご説明されたということですけれども,もう少し具体的にどのような形でご説明というかお話をされたのでしょうか。

【岸田外務大臣】先日の日韓外相会談において,ユン・ビョンセ長官と会談を行ったこと,その中でさまざまなやりとりが行われ,結論として,最終的,不可逆的な解決を確認した,こういった経緯につきまして整理をして,私の方から話をさせていただきました。

【朝日新聞 安倍記者】慰安婦像の撤去について日韓間で少し温度差があるように思えますが,その点については今日話題になったのでしょうか。

【岸田外務大臣】いや,特段それは話題にはなってはおりません。

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