記者会見

岸田外務大臣会見記録

(平成26年5月20日(火曜日)9時19分 於:官邸エントランスホール)

日朝政府間協議

【フジテレビ 山崎記者】昨日大臣が発表されました,第3回の日朝政府間協議ですけれども,昨日大臣は,北朝鮮から前向きな対応を引き出したいというようにおっしゃいましたけれども,具体的にどのような成果を期待されますか。

【岸田外務大臣】前回3月末に行われた政府間協議に引き続いて今回,政府間協議が行われるわけですが,引き続き双方が関心事を幅広く議論するということで,この会議に臨むことになっています。
 我が国としましても,我が国の関心事をしっかりと,その協議の場で訴えたいと思っていますし,その上で,今ありましたように北朝鮮側から前向きな対応をしっかり引き出していきたいと考えています。これから,協議がまた行われるわけですので,具体的なやりとりについては,今申し上げることは控えなければなりませんが,是非,粘り強く我が国としても取り組んでいきたいと考えています。

集団的自衛権

【フジテレビ 山崎記者】政府の安保法制懇の報告書を受けまして,与党の協議が本日から始まりましたけれども,大臣としては,議論の進展にどのようなことを期待されますでしょうか。

【岸田外務大臣】国民の生命,暮らしを守るというのは,政府にとりまして最も大切な役割であると考えています。そして,与党の議論が始まるわけですが,国民から分かりやすい議論が丁寧に進められることを期待したいと思います。その上で一致点を見いだしていただけるよう期待をいたします。

【フジテレビ 山崎記者】改めて閣議決定の時期などについて,大臣はどのようにお考えですか。

【岸田外務大臣】これは,本日から与党の協議が始まるわけですので,期限ありき,結論ありきではないということ,これは関係者皆,強調しているところです。よって,この協議の行方を今の段階で,何も予断をもって申し上げるわけにはいかないと思いますし,期限等申し上げることはできないと思っています。
 丁寧な議論が行われ,国民の理解が進むことを期待したいと思います。

プーチン大統領の訪中

【NHK 渡辺記者】本日から,中国をロシアのプーチン大統領が訪問して,中露間のいろいろな話をされることになると思うのですけれども,この中で,来年,戦後70周年とかで共に,そういった式典を行うということで一致するという話がでていますけれども,中露の連携について,日本の立場から考えて,中露が今連携していくことについて,どう見ていらっしゃるのでしょうか。

【岸田外務大臣】プーチン大統領は,国際会議に出席するという目的で中国を訪問すると承知をしています。中露の連携について,我が国として何か申し上げる立場にはないと思いますが,こうした動きについても注視はしていきたいと思います。

タイにおける戒厳令の発出

【日本テレビ 中村記者】タイ全土で戒厳令が出ているそうですけれども,邦人についての,そういう怪我をしたりだとか,安全管理について,今どのような形でやられているのかお願いします。

【岸田外務大臣】タイでの動き,特に邦人,あるいは邦人企業の安全という観点を中心に注視をしていますが,今現在,具体的な邦人の人的被害について何も私(大臣)は聞いておりません。

集団的自衛権

【テレビ朝日 藤川記者】集団的自衛権の今の議論の件で,大臣は期限を申し上げるわけにはいかないと今おっしゃいましたけれども,一方,日米で確認されているガイドライン見直しの時期というのが,年末までというのがございますけれども,そちらに与える影響はどのようにお考えでしょうか。

【岸田外務大臣】これも再三申し上げているように,ガイドラインの見直しについては,昨年の2+2で本年末と決まっています。ただ,この一方で集団的自衛権をはじめとする安全保障の法的基盤に関する議論については,今議論がこれから与党の議論がはじまる,こういった段階にあります。よって,ガイドラインの見直しについては従来の憲法解釈を前提に,今見直し作業を進めている,こういった現状にあります。

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