記者会見

副大臣会見記録(要旨)(平成24年9月)


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副大臣会見記録(平成24年9月27日(木曜日)17時01分~ 於:本省会見室)(動画版他のサイトヘ

冒頭発言

【山口副大臣】今週は、河相次官が中国の北京に行って、それを受ける格好で26日に外務大臣と楊潔チ中国外交部長との会談もセットされた次第です。総理は今、飛行機でこちらに向かっているやに聞いております。

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日中関係

【日本テレビ 菊池記者】尖閣を巡る中国との今の対立ですけれども、今の状況で、見通しとして沈静化の方向に向かうのか、それともまた、対立というものが長期化するのか、そこら辺の見通しをお伺いしたいのですけれども。

【山口副大臣】私としてはもちろん沈静化することを願っています。たしか現象的には一時のようなデモはないわけですけれども、向こうにもいろいろな事情があるのでしょう。党大会の話とか、いろいろなこともあるのでしょう。私は、決して楽観視はできないように思ってます。ただ、対話は政治レベルでも26日に玄葉外務大臣と、それから楊潔チさんとの間でされたわけですから、そういう意味では対話はきちんと外交チャンネルで通じていると。軍人の仕事には絶対しないぞという我々の気持は中国にも通じていると思っています。時間は若干かかるかもしれません。

【日本テレビ 菊池記者】想定として、副大臣ご自身は、今後、武力対決であるとか、そういう厳しい対立状況に陥るということは想定されていますか。

【山口副大臣】あまりそういうことは私から言わない方がいいかと思うのですけれども、すべての可能性について思いを巡らしながら対応策を打っていくというのが外交の基本ですから、そういう意味では何が起こってもいいようにとは思っていますけれども、軍人の仕事には絶対にしないという気持ちで今やっていますから、そういうところを踏まえて中国とも今、対話を継続しているところです。

【日本テレビ 菊池記者】今回、自民党の総裁選でも、やはり日本型海兵隊を創設すべきではないかとか、そういったタカ派的な発言が相次ぎましたけれども、こうした潮流、流れについてはどのようにご覧になってますでしょうか。

【山口副大臣】自民党には自民党のいろいろな考え方があるのだと思います。例えば、吉田茂さん、外交官としての私の先輩でもありますけれども、吉田路線というのはリベラルな保守というように呼ばれたのだと思うのです。吉田さん自身がいわゆる憲兵隊にとっ捕まって牢屋にも入ったというので、いわゆる米軍をはじめとするSCAPが来たときには、吉田茂というのはリベラルなのだとそう思ったみたいですね。吉田茂さん、天皇陛下の前では「臣茂」と呼んで、保守主義者であると。リベラルな保守というのは、吉田茂さんのような格好で成り立つと思うのです。それが例えば、宏池会とかいう格好でずっと、言ってみればそれまでの自民党の1つの流れ、本流とも呼ぶ人もいますけれども、きたのだと思うのですね。それが戦後政治の総決算とか、いろいろ言われる中で、もう一つ別の考え方、それは岸信介さんの考え方に近いのかどうか、私はわかりませんけれども、そこはいろいろな考え方が当然あるのだと思うのです。でも、最終的にはこのアジア太平洋を平和と繁栄の地域にしていくと。文字通りパシフィック、平和な海にしていくということは、これは日本の役割ですから。
 特に、今、世界経済が落ち込む中で、このアジア太平洋の繁栄なしには米国も大変だろうし、ヨーロッパは大変だろうし、もちろん日本も大変です。世界第二と第三の中国と日本が早く力を合わせて、また頑張ろうかということに持っていかなければいけないわけですから、私は、知恵としては1972年に田中角栄さん、あるいは周恩来さんが話したような、いろいろなことがあるだろうけれども大局で考えていこうかというところをもう一回、先人の知恵を見つめ直してもいいのじゃないかなとは思っています。ただ、当時は日本の経済力、中国の経済力、今と比べた相対的な位置関係というのは全く違っていますから、そういう違いはあるのでしょうけれども、でもそれを乗り越えていくのが外交官の仕事だと思っています。

【日本テレビ 菊池記者】場合によっては自衛隊を稼働して対応しなければならないというようなことは想定されていますでしょうか。

【山口副大臣】私は外交官ですから、軍人の仕事にしたくないという気持ちを、やはり強く持っています。したがって、いろいろなことを言う人はいるのでしょうけれども、私としてはそこにならないように今、全力を尽くしています。

【共同通信 斎藤記者】政府は国有化について、平穏かつ安定的な維持・管理が目的だということを繰り返し説明されてきました。現在は国有化されています。平穏かつ安定的な維持・管理が現在行われていると見るべきなのかどうか、副大臣はどうごらんになっていますでしょうか。

【山口副大臣】これはどこを見るかによっても違うと思いますけれども、この平穏かつ安定的な維持・管理というためには、それは今の状況の中では少々、さらに話を進めなければいけない部分があるとは思います。
 この平穏かつ安定的な維持・管理を目指すためにということで、この国有化を我々は考えたわけですけれども、それに対して私自身、ここで前も申しましたけれども、やはりきちんとした格好で前もってのいろいろなアクションというのがもう少しあったほうがよかったと私は思いますけれども、そういうことがあれば、いろいろな事態というのは全く防げたと私自身は思っていますけれども、これは今、現実の事態を迎えているわけですから、それを解決するために何が必要かというところで対応したいと思っています。
 平穏かつ安定的な維持・管理は、斎藤さんの質問というのは、今、それができているかと言われると、それはいろいろな漁船がどんどん来たりして、決して100パーセントそのとおりにはなっていないのでしょうけれども、こういうことがそれを実現することになるのだというところをやはり近隣の諸国と共有していくための努力がさらに必要だと思っています。

【東京新聞 五味記者】国連の場で、日本と中国がお互い、尖閣をめぐって主張し合いました。日本の主張が各国にかなり浸透している、理解されてきていると判断されていますでしょうか。
 もう一つは、日中の外相会談で尖閣諸島問題や両国関係について協議を続けていくということで一致しておりますが、今後どんなチャンネルで、どういう場で協議が行われていくか、行うべきか、その点についてもお伺いしたいと思います。

【山口副大臣】国連での野田総理の演説、あるいはほかの国からもいろいろあったと思いますけれども、順番にずーっとやっていくわけです。もちろん、世界はそれを見ているわけですけれども、私はあそこで言ったからといってすぐ浸透するとは思っていません。もう少しきめ細かな、草の根レベルというか、いわゆる現場レベルでもう少しきちんと、さらにやらなければいけないと思っています。
 ただ、あそこでの一番のポイントは紛争の平和的解決という趣旨で法の支配ということを言っておられたはずですから、そういう意味では、その気持ちは誰も反対するところはないと思うので、もう少しよくわかるように繰り返して言うべきだと思っています。
あるいはこれからの協議の継続の形ですけれども、それはもちろん決まっていませんけれど、向こうは事務レベルの対話も大事であると同時に、政治レベルの対話を特に望んでいるわけですから、それは外務大臣が今回会談したとはいえ、私はこれから、場合によってはやはり北京のほうでいろいろ話をしてもいいのではないかと思っています。だけれども、今のところは何も、はっきり決めているわけではありません。

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日韓関係

【毎日新聞 横田記者】話が変わって韓国ですけれども、日本時間のあしたの朝に日韓外相会談がセットされました。李明博大統領が竹島に上陸して以来、初の外相会談となりますが、会談の見通しと、あと、今、関係が非常に冷え切っておりますけれども、この打開のきっかけとなるか、それとも、若干時間がかかるという見通しをお持ちか、そのあたりをお願いいたします。

【山口副大臣】ニューヨークで話をするというのは、ある意味で他人のお家の裏庭で話をするような感覚を私は持っています。大事な機会だから見逃すべきではないということで、セットできたのは非常に良かったと思いますけれども、やはりお互いが行き合って、特に我々のほうも向こうに、ソウルに行って、それから、向こうの方が、ソウルの方が東京に来られるというのもいいでしょうし、そういうつながりを、対話のチャンネルをきちんと開けておくということは大事だと思うのです。
 1回、2回話したからといって、向こうからは歴史問題の提起もあるわけですから、それは簡単には、ああ、わかりましたとはならないでしょうけれども、我々が例えばアジア女性基金とかそのときの経緯、いろいろ、我々からしたら、ここまでさせてもらったのに、やったのにという気持ちはあるのですけれども、向こう的には、いや、あれは政府が直接出したものではないではないかという言い分ですれ違っているわけですよね。そんな中で、私的にはこの慰安婦の問題というのは、インドネシアではオランダの人もそういう形でいたという話で、この話は、河野談話で私はきちんと形がついていると思っていますから、それをパンドラのふたを開けるということは、欧米からいろいろな意味でのリパカッションは結構激しいと思っています。
 だから、やはり歴史は歴史として1ページを置いておいて、未来に向かって早いところ、我々はきちんとやろうというところが私は知恵だと思います。だから、そういう意味で、韓国との対話というのは歴史に足を取られることなく行きたいところですけれども、ただ、向こうさんの言い分もそれはやはり聞いてみることも外交ですから。だけれども、我々のポジションははっきりしていますね。完全かつ最終的に解決済みだというところは変わることはありません。だから、そこはそういうことであるけれども、対話を続けていくというところだと思います。

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副大臣会見記録(平成24年9月20日(木曜日)16時48分~ 於:本省会見室)(動画版他のサイトヘ

冒頭発言

【山口副大臣】中国で大変なデモ、あるいはいろいろな事態が起こっているわけですけれども、我々は、もちろんこれを深刻に受け止めるのみならず、中国側にはかなりきちんとした抗議を行っているところです。

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日中関係

【読売新聞 伊藤記者】中国のデモ関連ですけれども、昨日、北京の方ではメールがいって、禁止の要請で、若干、今はデモの方は収まっていますけれども、週末に向けてどのように外務省として見てらっしゃいますでしょうかというのが一点と、あと、野田総理がテレビの中で昨日、関係改善のために特使を向けるということを考えるとおっしゃっていたのですけれども、外務省としてこの辺りどう考えていらっしゃいますでしょうか。

【山口副大臣】デモについてどうなるか、申し訳ない、私自身はわかりません。外務省がどう見ているかということも、今はあまり言わない方がいいと思います。
 それから、特使については、私は特に聞いていません。総理からは、様々なチャンネルで対話をしたいということをおっしゃったのがメインのメッセージだと思っています。

【朝日新聞 松村記者】昨日、習近平国家副主席がパネッタ国防長官との会談の席上で、日本の尖閣国有化について、茶番だというようにかなり厳しい言葉で批判をしたということが伝えられていますけれども、まずこの受け止めと事態の仕切り直しといいますか、改めて日中関係の改善に向けて次期指導部との関係の中で、この発言の重要性というものをどう受け止めていらっしゃいますか。

【山口副大臣】習近平さんがどういう気持ちで言われたかというのは、申し訳ない、今ここでコメントする立場にありません。
 仕切り直しについても、これからどういうように対話をするかということで、誰が中国の指導者であろうと、日中関係が大切であることは変わっていません。大局的見地からやっていきます。

【毎日新聞 横田記者】先日、宮本元中国大使がテレビに出られた際の発言ですけれども、日本から尖閣諸島の問題についてICJに提訴するという方法について可能性として十分あり得ると思うというように御発言をされておりました。日本の政府の立場としましては、領有権問題は存在しないということだと思いますけれども、国際法に則って国際的に画定をさせると、そのために日本側から能動的に動くという選択肢があり得るのかどうか、その辺をお願いいたします。

【山口副大臣】いろいろな専門家の方がいろいろな意見をおっしゃっているということだと思います。日本の立場はこれから、これからというのは、今横田さんがおっしゃられたのはこれからだと思いますけれども、今の日本の立場というのは御存じのとおりですから、それが特に変わるということはありません。

【共同通信 斎藤記者】日本は言うまでもなく尖閣については争えない固有の領土であって、現に有効に支配しているという基本的立場を維持しているというように私は認識しておりますが、昨今の中国の海洋監視船、あるいは漁業監視船の連日にわたる領海侵犯、当然この背景には中国の国家意思があるというように当然想定されるわけですが、こうした中でも、現に有効に支配しているという立場を維持できるのかどうか、維持しているのかどうか、現状認識をお伺いしたいと思います。

【山口副大臣】中国の国の今までの行動パターンをずっと見ていましたら、日本が何かをすれば、それに対して反応するというところが基本だったと思うのです。だから、いろいろな意味で日本が何かをした、そしたらリアクションが起こっていると。私は、特に有効支配がきちんと行われていると思いますし、それが特に崩れているということも思いません。
 そういう意味で、中国が何かをしてきていることに対して我々がというよりも、我々が有効にきちんと支配しているのだというところを、きちんと気持ちの中で持っておく、現実に支配しているわけですから、私はあそこにどこか他の国の人が上がったという、ロシアの人が上がったとか、そんな話は聞いたことはありません。
 そういう意味では、きちんとしていますから、有効に支配しているということでいいのではないかと思っています。

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副大臣会見記録(平成24年9月13日(木曜日)17時01分~ 於:本省会見室)(動画版他のサイトヘ

冒頭発言

【山口副大臣】今週一番気になっているのは、中国をめぐる情勢、いろいろ厳しさを増していますね。どういうようなことになるのか、とにかく外交官として話をつけたいと。軍人が出ることがないようにということで、日本の方もきちんと考えていきます。中国にもそういう気持ちを必ず持っている人は当然たくさんおられるわけですから、そことの対話を保ちながら、事態は、私はかなり緊迫しているし、もっとしかねないと思っています。だから、この事態のいわゆる重さというものは日本政府としてしっかり受け止めているし、そのメッセージはもちろん我々もしっかり受け取っているのだから、これ以上事態が悪化しないようにというところで、外交官同士で話を管理していこうというメッセージをできるだけ日中間で保ちながらいきたいと思っています。

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尖閣諸島

【フリーランス 安積氏】先日の杉山局長の訪中についてお伺いいたします。これは尖閣の国有化についての説明だという報道だったのですけれども、果たして、そのままの現状維持で管理をしていくということで、外見的に全然変わらない、所有権しか変わらない、所有権は日本の国内の司法上の問題であると。それなのに、どうして説明する必要があったのか教えていただきたいと思います。

【山口副大臣】閣議が9月11日、今週にあって、その閣議決定を受けて杉山局長が北京に行きました。基本的に閣議でどういうことを決定したのかという背景について説明に行きました。それは、いろいろな我々の説明、「平穏かつ安定的に維持・管理」という一番の柱について見方がいろいろあるわけですから、中国からしたら所有権が移ることもいろいろな考え方を持っているのではないですかね。我々としたら、都知事が買われるか、あるいはどうなのかというところで、議論というか、いろいろな話が推移していったわけですから。そのことを踏まえて、どういう趣旨でこの閣議の決定が行われたのかというところを杉山局長から説明に行ったというのがその姿です。

【フリーランス 安積氏】それは、中国の方からその説明をしてほしいという申し入れがあったのでしょうか。日本からの自発的な話でしょうか。

【山口副大臣】私は、こういう話については、領土問題は存在しないというのが日本の公式な立場です。他方、いろいろなやり取りが1972年、1978年、ずっと歴史を遡ればあるわけです。鄧小平さんが「後の世代の方が賢いから任せようか」と。そのことに対して日本の方は特に何も反応していない。だから、我々は暗黙の了解があったとは認めていないということがあります。
 他方、事実上、デファクトにどういう対応してきたかというのはそれぞれが見ているわけですけれども、小泉さんが総理の頃、2004年に7人の中国人の人が上陸をしたと。それを強制退去ということでポンと返したと。今回の処理はそれにほとんど似ているわけですけれども、これは、中国側から見れば鄧小平さんのときの話を念頭に置いているのかなと、向こうは取っているでしょうね。我々は暗黙の了解は別にあったわけではないというように言うわけですけれども、じゃあ2年前の尖閣の処理というのが、今度は強制退去でポンと追い返すのじゃなくて、漁船が海上保安庁の船にぶつかったわけですから、公務執行妨害ということで逮捕して裁判にという話が進んでいたわけです。中国側にしてみたら「あら、政策を変えたのか」というところはあったと思います。
 あの当時、まだ私は党にいましたけれども行って、「何も政策を変えたわけではない」ということで、向こうも「いや政策を変えたんだったんだったら、外交官じゃ何も話がつかないのだったら、あとは軍人の話だぞ」というところまで言ってきたわけですけれども、それは、「そうじゃない。政策を変えていないわけだから、敢えて軍人の仕事にする必要はないだろう」というところで、結果的にはもちろん外交官の仕事でとどまって、軍人の仕事にならなかったわけです。 そういうことをちゃんと説明を事前にするというのが本来の姿です。
 今回は、事後に説明をしているということで、私としては、なぜもっと事前に説明を重ねなかったのかと、自戒の念も込めて思っています。だから、私が行ったのも事前にできるだけ状況をきれいに共有して、こちらが思っていること、立場もありますね。領土問題は存在しない、あるいは平穏かつ安定的な維持・管理をどういうように考えている。それを言うと同時に、向こうは向こうでもちろんいろいろな言い分があるでしょう。それはきちんと受け止め、きちんと返すのが外交ですから、そういう意味で、決まったものをポンと言うのは、これは別に私にとっては外交じゃないですね。本当はそういう意味で、事前に持って行くべきものを事後に行ったという点で、もう少し対話を重ねたかったなというのが私の正直な気持ちです。

【フリーランス 安積氏】よくわからないのは、要するに日本にとっては領土問題ではないという完全なる自国の領域の中の司法の問題、あくまでプライベート・ローの範囲の話なのに、どうして隣国に対しての説明が必要なのか、理解が必要なのかというところが、やはり一般的にはよくわからないところなのです。

【山口副大臣】領土問題は存在しなくても、お互いにこうやっていろいろなやり取りがある以上、手当をするのが外交です。

【香港フェニックステレビ リー記者】先ほどの、事前になぜ説明できなかったのかということですけれども。

【山口副大臣】ちなみに説明はしています。もっとすべきだったというのが僕の見解です。

【香港フェニックステレビ リー記者】そこにどんな理由や問題点があるというようにお考えですか。

【山口副大臣】特に問題点はありません。でも、もっと真意を説明、私からは相当言ったけれども、私以上のレベルで大臣なり、あるいは総理なりでもっともっと説明したかったなというのが私の気持ちです。
 それは、例えば平穏かつ安定的な維持・管理と言っても、普通の日本人が聞いてもわからないから、リーさんが聞かれてもよく分からないと思うのですね。だから、そういうものが何であるか、なぜ所有権を移すというような処理が、例えば石原都知事が買われようとしていたことに対して、こっちの方がいいのではないでしょうかというようなことも、もう少しよく説明した方が、もう少し物事はスムーズにいったのではないのかなということを思います。 
 ちなみに、尖閣諸島の中に、大正島という島があるのですね。大正島は既に国が所有しています。これはとっくの前の話なのです。だから、国有化したら全部こういうことになるかと言ったら、歴史はそうはなっていないのですね。今回の処理の仕方、そこに原因はないだろうかということは、やはり日本外交に携わるものとして真摯に僕は見てもいいかなという気はしています。
 私自身も自戒の念も込めて、中国との間、領土問題は存在しない、それはそのとおり、我々からきちんと言っている。他方、外交のやり方として、もう少し対話をもっときっちりきっちりやっていく、説明をしていくということが大事だというように私は思っています。

【香港フェニックステレビ リー記者】今、中国の各地で反日デモが爆発していて、そして、日本と中国の文化交流も一部キャンセルされるなど、政治家の訪中もキャンセルされています。この事態を副大臣としてどのように受け止めていらっしゃるのでしょうか。

【山口副大臣】極めて残念です。極めて残念だし、中国から見た場合と、それから私がここで記者会見という格好で言う場合と違うと思いますけれども、胡錦濤さんと野田総理、あるいは楊潔チさんと玄葉大臣がウラジオストクで、この週末に会って、その直後の火曜日に閣議決定がきたということで、いろいろとハレーションは強いのでしょうね。だから、そういう意味ではハレーションが強いのは、そういうことだろうけれども、これがどういうようにして事態が悪化というよりも、アンコントローラブルにならないように、要するに管理可能な状態のように止められるかどうか、そこは非常に大事なところですね。何とか外交官のレベルで仕事ができるように、軍人の仕事にならないようにというように、私たちはそういう重い気持ちで今取り組もうとしています。

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エネルギー・環境戦略

【西日本新聞 吉田記者】今、長島補佐官と大串政務官がエネルギー関係のことで訪米していますが、それはどうしてそういう必要性があるのか、それと結果についてはどういうようなことを期待されているのかお願いします。

【山口副大臣】私も彼らが実は行っていたというのは、知らなかったのですけれども、エネルギーの問題、どういうエネルギーのミックスにするかということは党なり、あるいは政府なり一緒に議論をしているところです。
 三つの選択肢の中の一つは、原発ゼロにということも2030年代ということで入っているわけですよね。この原発の在り方をどうとらえるのかというのは、今まだ世界的にいろいろな立場があると思うのです。ドイツのメルケルさんは2022年までにゼロにすると言っているし、ドイツの場合は隣のフランスから足りなくなったら原発の電力を融通してもらえるから、いろいろなそういうことはあるのでしょうけれども。では日本の場合はどうするのか、隣からいろいろな融通が可能な状態ではないわけですから、ではどういうようなエネルギーが。
 他方で昨年の福島第一原発の事故が起こって、原発に対する見方というのは非常に厳しくなっているわけですよね。毎週金曜日にこの霞が関でものすごい人がデモをされている、そのことは政府としてきっちり重く受け止めています。だから、総理としてもできれば原発をゼロにいうところで、実現の可能性というのを、いわゆる政府の担当部署に聞いているわけですね。それを踏まえて、では原発がゼロになる場合に米国はどう考えているか、多分、原発をゼロにしたくないという国、まだそういう国の方針だと思います。そういう意味で原発をゼロにするかしないか、ドイツの立場もあれば米国の立場もある、英国の立場もあればフランスの立場もある中で、日本としてどういうやり方をするかというのは、エネルギー全般として、例えば米国からシェールガスを買うとか買わないとか、LNGを買うとか買わないとか全部含めて、いろいろそこら辺は摺り合せをしておくだけの重い話だと思いますから、大串さん、あるいが長島さんが行かれて、いろいろとコミュニケーションを図っておくのは大事なことだなと思います。

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西宮在中国日本大使の緊急搬送

【朝日新聞 松村記者】今朝、今度中国大使に決まっている西宮さんが倒れられたということで非常に心配しているのですけれども、まず現状、容体はどのような形なのかということと、非常に重要なタイミングでの非常に重要な職責だと思うのですけれども、赴任のスケジュールに与える影響というのはいかがお考えでしょうか。

【山口副大臣】私も聞いて非常に心配しています。大臣ももちろん心配していますし、官邸の方もすごく心配しています。それは、倒れられたということで心配しているわけですけれども。外務審議官の特に経済の担当というのは、ものすごく体力を使うし、私も出張の時は0泊3日とか、そういうのがよくあったけれども、西宮さんも相当きつかったと思うのですね。そういう体力的なこともあったかもしれないけれど、今回、いろいろな意味で中国を巡って事態が動いているわけですから、いろいろ気持ちの上でも緊張されていたかも知れませんけれども。
 容体はまだわかりません。わかりませんというのは、申し訳ない、ノーコメントというのが正確な言い方かも知れません。我々としては週末も入るし、お医者さんがどういうように言われるのか、それを聞いて、それで良ければいいし、というように思っています。

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副大臣会見記録(平成24年9月6日(木曜日)16時33分~ 於:本省会見室)(動画版他のサイトヘ

冒頭発言

【山口副大臣】8月はちょっとお会いできなかったと思うので、9月は久しぶりなのですけれども、まだまだ暑い中で、お疲れ様です。
 私は、8月28日(火曜日)から31日(金曜日)まで北京に行っていました。それは、もちろんご存じのとおりですけれども、そこからいろいろなことが日本で起こっているということですね。我々、ほかにも、APECで今、玄葉大臣が行って、もう帰路についたと思いますけれども、8日、9日と今度は首脳会議。
 そんな中で、米国産の牛肉について30カ月というのが食品安全委員会の下部委員会で、どうも了承されたと。あといろいろなプロセスがありますけれども、米国との関係では4つ、オバマさんと野田総理との間であった。それについて、なんとか一つはひょっとしたらうまくいくかもしれないなというように受け止めています。

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尖閣諸島

【共同通信 斎藤記者】中国訪問の成果として披瀝願いたいのですが、尖閣問題で、当然、中国は釣魚島は我が国固有の領土と言っているわけで、表向きは全く歩み寄る余地がないわけですが、先方と接触した感触として、いわゆる彼らのデッドライン、中国語では底の線(ディシエン)と言うそうですが、ぎりぎり譲れる範囲というのはどの辺なのか、どこまではだいじょうぶなのか、その辺について、もし何か感触を得られているのであれば披瀝願いたいと思います。

【山口副大臣】歴史を見ることが一番大事だと思うのですね。鄧小平さんとか周恩来さんとか、いろいろ、我々、そのころから議論しているわけで、中国にとっては最もその辺のことが一番大事なようです。
 ですから、当時、例えば鄧小平さんが後の世代のほうが賢いだろうからというようなことを言われたと。あの辺の経緯を見てみると、具体的に、じゃあそういう了解でいこうとか、あるいは、こういうことに対して、じゃあお互いで合意しましょうとかいう、明らかな交換というのが必ずしもないのですね。それは、中国側はそういうことを言ったことに対して沈黙を承諾のしるしと思っているのかもしれませんけれども、中国側は特にそういうことを思っている。その中でずっと実効支配が続いてきて、ある意味で中国側はそのままで、いわゆる暗黙の了解があったんじゃないかなと向こうは解釈している。
 小泉さんが2004年に7人の中国人の人が上陸したときにも、入国管理法の違反だけで、すぐに強制退去、今回の事例とほとんど同じ対応をしたわけですけれどもね。そのことをもってしても、ああ暗黙の了解ってあるんだなと思っていたと思うのです。2010年、2年前の対応というのは、あの時は、船を海上保安庁の船にぶつけてきたわけですから、だから公務執行妨害ということで逮捕して、今までと、強制退去と全然違うじゃないかというので、向こうは政策が変わったんじゃないかということを一番心配したのだと思います。
 今回、私が行ったときも、そういう意味では、2年前から政策が変わったのかと言われれば、それは変わっていないと。今までどおりでいいということをきちんと言わせてもらいました。そのかわり、我々は実効支配ということをやっていることに対して、中国が昔の、鄧小平さんといろいろなことに対する了解について、いろいろ気にしているわけですから、それは、我々は平穏かつ安定的な維持・管理というところで理解をしてほしいというように言いました。したがって、向こうは歴史の話というのを一番に重視しているようです。

【朝日新聞 松村記者】あちらで日中首脳会談を調整されているというように山口副大臣はおっしゃいましたけれども、その後の調整状況はいかがでしょうか。あと、昨日になって、山口副大臣がご帰国になってしばらく経って、中国が尖閣国有化については必要な措置をとるというような反応を示しましたけれども、これについての受け止めもお聞かせください。

【山口副大臣】私と戴秉国さんがどういう話をさせてもらったかということは、お互いに言わないという約束になっていますから、そこは申し訳ないのですけれども。
 ただ、私はあの時の記者会見的な中で、これからいろいろ会う機会もあるでしょうからという中には、予定的には日程的にはAPECということも私の頭の中には浮かんだので、そういうように申し上げたわけです。基本的には調整中ということだし、そういう状況が今続いているのだと思います。
 私としては、何とかやって欲しいなという気持ちはありますけどね。この必要な措置というのは、どういうことを中国が考えているのか私はわかりませんけれど、今のところ、私がしていただいたことも含めて向こうの状況というのは、ものすごく抑制的なままできているわけですよね。
 そうとう国内的にも反応がいろいろある中で、特にネットの反応というのは、ものすごく気にしていると思うのです。13億以上に中国の人がいると思いますけれども、約6億弱のネット人口があるというようなことも言われているようです。そういう発言が、発言というかそういう紹介が何かでありましたけれど、ですから、そういう反応を考える時に、中国的には抑制した対応というのは、国内的には本当はつらいのだということかもしれません。だけど、非常に抑制的な対応している中で、外交部の人が必要な措置ということがどういうようにあてはまるのか、それはちょっと私にもよくわかりません。だけど、できるだけ日中関係、これからもお互いに対話を続けて、事態がコントロールできるように対話の道が確保されなければいかんなというように思っています。

【共同通信社 斎藤記者】中国訪問の際に、どなたとは申し上げませんけれども、全体の印象として、先方は国有化の方が東京都による購入よりもまだましだというような印象、そういうようなことを中国側が思っているのではないかという認識を、山口副大臣ご自身、どうでしょうか、お持ちになっていますでしょうか。

【山口副大臣】確かに、我々の発想としたら、国有化の方が、ある意味でこれまでの状況をできるだけ維持できるという発想は当然あるわけですよね。そういう気持ちは伝えました。では先方がそれを共有しているかどうか、それはわかりません。
 他方、現状の変更に対しては大変きつい警戒心というか、懸念というか、それははっきりしています。

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副大臣会見記録(平成24年9月3日(月曜日)17時45分~ 於:本省会見室)(動画版他のサイトヘ

日朝予備協議

【朝日新聞 野上記者】先日、4年振りの予備協議が開かれまして拉致被害者のご家族会の方などから、大変、交渉の行く末に期待の声が高まっております。まだ北朝鮮がどういう反応を示してくるかというのがわからない段階で、非常に期待感が高まっているということに関して、どのように受け止められるのか、あるいは交渉にどういった影響が考えられるかというあたりについてお聞かせください。

【山根副大臣】家族会の皆さんはもちろんのことといたしまして、日本国民全体も日朝協議を固唾を飲んで見守るということに今後ともなろうかと思います。私たちの方で、予備協議の中でご質問等もマスコミの皆さんから官房長官等にあったかと思いますけれども、拉致問題が議題となるのかどうかということのご確認の、当然、ご質問もいただいております。我が国としては当然、拉致の問題をしっかりと協議していけるものというように、当然、認識を持っております。しかし、それがどのような形で話が展開をしていくのかということについては、予断を持って私たちが語るということは避けたいと思います。しかし、国民の皆様の期待というものは、十分認識をいたしているところでございます。

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竹島問題

【読売新聞 伊藤記者】竹島で韓国が7日に上陸を含めた訓練をするという報道がありまして、先ほどの決算委員会で玄葉大臣の方が外交ルートの方から抗議をなされているということをおっしゃっていまいしたけれども、どのような形での抗議かということと、一部報道で、この抗議を受けてか分からないのですけれども、訓練が延期されるようだという報道もありますけれども、事実関係はどのように把握されていますでしょうか。

【山根副大臣】竹島の今のご質問については、資料を持ち合わせてはおりませんので、事実関係については、また後ほど事務当局の方から確認してお答えさせていただくようにしたいと思います。

(補足)ご照会の報道については承知しています。日本政府は、これまで、韓国政府に対して本件訓練を行わないよう大使レベルも含め、種々のレベルで申入れを行っていますが、現時点においてそれ以上の詳細については、外交上のやり取りでもあり、お答えを差し控えさせていただきます。

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デジタル時代の広報ツール

【朝日新聞 土佐記者】本日、フィンランドの首相が来日するのを機に外務省とフィンランド大使館の方で、いわゆるインターネットのソーシャルネットワークの一つのツイッターというのを使って会話というか、質問のやり取り等をやって今回の首相の来日を記念にイベントというか、そういうことをやっているのですけれども、今後外務省としても、そういういろいろなネットワークのツールを使って、いわゆるデジタル外交というものを、どのように展開をしていこうと思っているのでしょうか。

【山根副大臣】いろいろな角度から担当の部局で研究をしているかと思いますけれども、この種の情報の提供等については、いろいろな幅広い角度からアプローチしていきませんと、むしろそれが弊害ということも生まれることもありますし、その辺のところを十分検討した上で、できるものから今の時代に合った情報の提供ということを双方でしていくということになろうかと思います。

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