記者会見

副大臣会見記録(要旨)(平成23年10月)


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副大臣会見記録(平成23年10月27日(木曜日)16時50分~ 於:本省会見室)(動画版他のサイトヘ

冒頭発言

(1)国連総会第一委員会における核軍縮決議の採択について

【山口外務副大臣】国連総会第一委員会に14日に提出した核軍縮決議案が、日本時間の27日に採択されました。賛成157のうち共同提案国が99か国、反対1、棄権14です。この99か国という共同提案国数というのは過去最多です。これから、12月初旬に国連総会本会議において票決にかけられる予定です。核兵器のない世界の実現に向けた国際的機運を更に高めるために貢献することを願っています。

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日米外相会談の開催及び大臣の訪中

【NHK 吉岡記者】一部報道で、APEC関連会合の場で、日米間の外相会談が開かれるのではないかということが一つ。もう一つは、11月23日前後に玄葉大臣が中国を訪れることで調整というようなことがありました。そこの点だけ確認させて下さい。

【副大臣】せっかくハワイに外務大臣が行く以上、日米外相会談を出来ればやりたいと思っております。お互いの時間がありますから、ただいま調整中です。
 中国の話も、大分いいところまで来ていますけれど、今調整中です。11月に最初はG20、APEC、その後EASと三つの会合があり、それをずっとこなしながらの話ですから、日程的には余り後の余地はないのですが、日中双方間の都合の合うところを最終的に詰めています。

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子の親権問題

【朝日新聞 松村記者】報道でハーグ条約に関連して、米国で離婚した奥さんが日本から一旦ハワイに戻ったところで4月に拘束されていたということで、外務省として、まず事実関係をどのように把握されていますか。今、裁判が続いているようですが、今後どのように対応されるのでしょうか。

【副大臣】すいません、その件について、私は詳しく分かっていないのですが。ハーグ条約については、国内的な準備を法的に進めているところです。その件の事実関係については承知していません。

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日中関係

【毎日新聞 横田記者】先程の日中の件ですが、順調に進んでいるという話でしたが、副大臣が訪中されてから、会見がなかったもので、訪中の成果や感触といいますか、総理の年内の訪中に向けての調整状況というのはどのように進んでいるのか教えてください。

【副大臣】私が中国に行かせていただいて、外務大臣、それから総理の訪中をそれによって実現を加速させたいとの思いで行きました。直接、私が日程を「こうでもない、ああでもない」というよりも、「今、お願いしますね」ということで「いや、もう本当に期待をしていますよ」というやり取りをやった訳ですけれども、その間もいろいろとやり取りがなされています。総理としたら、毎年、行って来てと交互にやっているものですから、本年中に今度は野田総理が中国に行かせていただき、また来年、向こうから来てもらうということをきちんと続けられるように、年内の訪中というものを目指して今調整中です。
 私自身の訪中ということであれば、もちろん、いろいろな人に会うと同時に、外交部、それから商務部、それぞれの副部長と会って実務的な話をした訳ですが、対外友好協会の李小林さんという女性にも出会って、この彼女が今回会長になった訳ですけれど、その人もこれから非常に大事な人になると思って出会ってきました。

【NHK 吉岡記者】対中国ということでは、国連総会の場で外相会談はあったものの、これから年内に外相、そして首脳会談となれば、本格的に対中外交が始まるのかなと思うのですが、やはり野田政権として、どのようなテーマで、どのような方向に中国との関係を持っていきたいかということを教えてください。

【副大臣】野田政権全般と言えるかどうか、この100日、あるいはこの年内の韓国、それから次、中国、その間に米国とはいろいろなやり取りもしている、特に9月には最初に米国、ニューヨークに行った訳です。中国とはいろいろな課題がありますけれども、経済連携ということを、この経済の立て直しということも念頭に置きながら、野田総理はやっておられますから、玄葉大臣もそうですし、そういう意味では、日中韓でやっている共同研究を年内に区切りをつけて、そして来年、本格的にそれを話し合いに持っていくということが一つの大きなテーマです。それと同時に、中国は隣の国であるだけに、いろいろなそれぞれの意見の一致も違いもありますから、それは意見の違ったときに、お互いがそれぞれ忌憚なく話し合えるということがお互いの誤解をなくする大事なポイントですから、そういう意味では、まだ野田総理が中国に行ってきちんと話をするという機会がまだないものですから、そういう意味では、きっちり顔と顔を見合せながら、膝と膝を突き合わせながらやらしていただきたいなと、そのように考えています。
 それからもちろん、総理、外務大臣だけではなく、私も含めていろいろなレベルで繋がっておくということは、これからの課題の解決にとても大事ですから、そういう意味では、私も頻繁に行かなければいけない場面もあるかなというようには思っています。

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米軍再編問題

【読売新聞 舟槻記者】本日、沖縄県の仲井真知事が野田総理に会ったのですけれども、アセス評価書の提出について厳しい意見があったわけですけれども、このタイミングで、この前のパネッタ国防長官との会談があった直後に会って、このような結果になったことについての副大臣の意見をお聞かせください。

【副大臣】ここは、私たちもそうですし、米国も方そうですけれども、お互い日米合意のラインで頑張りましょうと。それから、やはり沖縄の方々の気持ちをしっかり受け止めさせてもらいながら、誠心誠意頑張りましょうということです。その中で、それは経緯がある話ですから、仲井真知事もいろいろなことをお感じだと思います。だから、そういうことで来ていただいたのだと思いますけれども、私自身はやはりきちんと決められたとおりに、できるだけ沖縄の気持ちを受け止めながらやらせていただくということしか今はないと思います。

【読売新聞 舟槻記者】今後、沖縄に対して政府としてどういう形で具体的に接していくのか、副大臣の意見をお聞かせください。

【副大臣】我々がこうですよということを突きつけるわけにはいかないと私自身は思うのですけれども。今、官邸の官房副長官の齋藤さんも、複数回行っておられますし、できるだけ気持ちをくみ取りながらということを既に始めているわけです。それぞれ所掌があるわけですから。例えば交付金を扱っている川端大臣とか、防衛の一川大臣、あるいは、外務大臣とか。それぞれ行ってもらって、それから、官邸を中心にこの話は成り立っていますから、齋藤副長官が行ってということで、私たちも、今まで、地震もあったし、いろいろなことがあったので、しばらく行けていなかったのをきっちりお互いに心合わせしようということを今、本格的に始めているところです。

【読売新聞 舟槻記者】誠意が通じないような気もするのですけれども、そこはどうなのでしょう。

【副大臣】経緯がある話しですから、非常に深いところで、今すれ違いももちろんあるでしょうし、気持ちの中でたまったものも相当おありでしょうから。そこはきっちり受け止めさせていただかなければいけないとは思います。

【毎日新聞 横田記者】心合わせということですけれども、本日、仲井真知事が総理に沖縄に来てほしいと提案した件ですけれども、心合わせという意味でも、早期に総理が行かれることを実現することが望ましいというようにお考えでしょうか。

【副大臣】総理もいろいろな日程がある中で、沖縄に早く自分も行きたいということは言っておられます。その中で、順番に物事をたどっているわけですけれども、日程が許す形でできるだけ早く行ってもらいたいとは思っています。

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インド外相の訪日

【朝日新聞 松村記者】週末、インドの外務大臣が来日されますけれども、インドといえば、停滞する原子力協定の交渉再開ですとか、シーレーン、あと、特に対中外交が非常に重要だと思うのですが、副大臣として日・インド関係の戦略的重要性をどのように捉えていらっしゃるか。期待される成果はどのようにお考えか教えてください。

【副大臣】インドもこのアジアの中で、中国と並んでBRICsと言われている中の2つですから、相当、経済的にはぐんぐん伸びている国です。さっき私が申し上げたように、経済連携という形でアジアの活力を日本にきっちり結び付けさせてもらって、日本のこれからのビジョンを描いていくということを思っているわけです。
 インドとのEPAというのは、もう既に国会でも認めたわけですから、これが更に効果を持たせるためには、具体的なプロジェクトが必要だと思うのです。それは、デリー・ムンバイのDMICというものだったり、DFCというものだったり、具体的に前に進むように今回の外務大臣会談、あるいは、場合によっては野田総理ができるだけ早く行かれて、そういうものを具体的にと思っています。原子力協力というのはそのうちの1つですから。
 原子力、原発については、日本でこういうようになっている。ただ、かなり事故調査というのは進んでいるわけです。地震では大丈夫だったと。ところが、津波の関連で非常用電源が持っていかれたと。私の聞いた話ですけれども、そうしたら、2つある非常用電源の1つをどっちも下に置かずに、上に置いていたらこんなことを防げたのにという声もあったとか、ということを聞きますものですから、だったら、そういう教訓を全部我々が伝えて、言ってみれば、日本の原発システムというのは世界で一番安全なものだと思っていますから、どうせ原発が今、どうしても要るのであれば、一番安全なシステムをどうぞ使ってくださいと。特に約束した部分、あるいは、今、協議中のものについては、ちょっと止めたというわけにはなかなか行きにくいと思っています。ただ、新規のものをどうするかという話をこれからまたいろいろ、オプションというか、方向性を決めなければいけないと思っています。
 インドとの関係でシーレーンとか、あと、対中とかありますけれども、これからの日本の外交の道というのは、多分、日本の我々の古い歴史でもって、和魂洋才とか、あるいは和洋折衷とか、違いを受け入れるというのが日本の一番の強みですから、そういう意味では、イデオロギー的に、中国とインドがせり合ってというようなことは念頭に置きつつも、余りそういうところで、こっちが好きであっちが嫌いでということはないようにしたいと思っています。やはり友達が多い方が一番強いわけでしょう。これから、我々がTPPがどういうようになるか、まだ結論はわかりませんけれども、TPPも含めて、FTAAPという大きな図柄を描いているわけですから、その中にいろいろな考え方がある。それをまとめ上げていくというのが日本のこれからの大事な役割だと思います。それは、考え方がいろいろある中でまとめていくというのが一番大きな役割だから、それは、インドと付き合うときも、そういう観点で付き 合うのが正しいんだろうと思います。
 あと、インドはパキスタンとの絡み、あるいはアフガニスタンとの絡みという形で、経済的のみならず、非常に政治的にも大事な役割を持ちつつありますから、非常にそういう意味での戦略的な発想で対話をするということはあると思うし、大事だと思います。例えば、アフガニスタンの問題にしても、アフガニスタンだけでは片付かないわけです。パキスタンが入っている。では、パキスタンは何でそんなふうに絡まってくるかといったら、それはインドとの関係があるから絡まってくる。これは一体となってやるということが大事だと思います。特に今、パキスタンあたりは米国とものすごく関係が難しくなっていますから、やはり日本がここできっちり役割を果たしていくことが本当は大事なのだろうと思うのです。そういう意味では、このインドの外務大臣が今回、来られるというところは、大きな図柄の中ではとっても大事な話だと思います。

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日越関係

【毎日新聞 吉岡記者】今の原発の関係で、今度は31日(月)にベトナムのズン首相と野田総理が対談をされますが、改めて、ベトナムは日本が原発を輸出するということのパートナーになってもらうということで震災前から既に話が進んでいるとは思うのですが、改めて今回の首脳会談でどういうメッセージを日本としてベトナムに原発輸出という点で伝えていこうと思いますか。

【副大臣】私も、この間、それも念頭に置きながら20日にズン首相と現実に話をさせていただいたわけなのですけれど、ワーディングの方も、ほぼずっとすり合わせが完了していて、ファイナンスでもってちょっと難しいところがあるわけです。ベトナムとしたら、できるだけいい形で「いい」というのは有利な形でやりたいし。それは端的に言ったらODAですけれども。だけど、ODAというのはそのままでは難しいわけです。DACでそういうルールがある。だから、全体としてどういう形でこれを解決していこうかという話が残っているものですから、そういう意味ではワーディングの方も難しいのですけれども、大体、詰まっているということになります。
 日本としたら、もう約束をきちんとしているし、さっき申し上げたように、どうしても今、ベトナムで原発が必要だということであれば、一番安全なシステムを使っていただきたいなと。日本の場合、地震に関しても大丈夫だったと。津波に関しても非常電源の在り方という教訓を今回踏まえたら、それも大丈夫だった。これは本当に残念です。本当に天と地の違いがあったと思うのです。現場の人が非常用電源を1つ上に置いていればよかったのにというのを取り上げていれば、全然大丈夫だったわけです。要するに冷却水を循環させるというシステムがきれいに作動したわけですね。だから、それは本当に残念だったと思うのですけれども、そういう意味では、そういう教訓を全部起こせば、かなりきちんとしたものがベトナムには提供できるだろう、提供できますということが言えると思うのです。あと他にも、レアアースとか、それから人の移動に関するもの、あるいは援助に関する何件かについて合意がなされたり、あるいは署名がされたりするはずです。

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副大臣会見記録(平成23年10月24日(月曜日)17時15分~ 於:本省会見室)(動画版他のサイトヘ

冒頭発言

(1)気候変動対策・支援に関するアフリカの政策対話の開催について

【山根外務副大臣】10月31日(月曜日)から11月2日(水曜日)にかけて、東京で、気候変動対策・支援に関するアフリカとの政策対話を開催させていただきます。
 この対話では、アフリカ18か国の気候変動交渉担当者等を招待して、我が国の気候変動分野におけるアフリカに対する支援等や気候変動交渉における日本とアフリカの協力について意見交換を行う予定でございます。太陽光発電施設やリサイクル工場等の視察も予定しております。
 この対話が、気候変動分野における我が国とアフリカの連携を強化して、来月のCOP17に向けた国際交渉を前進させるのに役立つことを期待いたしております。 COP17に向けた我が国政府の方針については、もう皆さんもご承知のとおりでございます。

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トルコ東部における地震

【読売新聞 白石記者】トルコの地震の関係ですけれども、二点お伺いします。このところ日本人や日本の関係者に何か被害や影響があったということを確認されているかどうかというのが一点と、先ほども外務大臣からお見舞いのメッセージが出ましたが、今後、日本として、どのような支援などを考えているのかということをお願いします。
【副大臣】まず邦人の被害については、現在のところまだ確認がされていない、情報が入っていないということでございます。今後でございますけれども、すでに政府といたしましては、野田総理、玄葉大臣からのお見舞いのメッセージ等も出させていただいているところでありますけれども、こちらの方から「支援の用意あり」ということで申し入れをさせていただいておりますが、先方の政府の方からは、外国の支援等については、今のところ間に合っているといった趣旨のお話でございました。
 しかしながら、私どもといたしましては、もし、先方から、さらにいろいろな事態が変わることがあれば、日本政府としても成し得ることは、3.11のときにもお世話になっておりますし、しっかりサポートさせていただく、支援させていただく、そういう準備は引き続き行っているというところでございます。

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タイにおける洪水被害

【読売新聞 白石記者】タイのバンコクの洪水の被害ですけれども、この関係は、首都の方にも近づいているということですが、それに関する日本人とか、日本企業などの安否の確認というのと、今後の日本の支援について、どのようなお考えでしょうか。
【副大臣】安否の確認については、まだ現在、邦人の人命等についての被害ということについては承知をいたしておりません。今後の洪水については、大潮ということで、まだまだこれから数週間に渡って被害が予測されるという状況でございます。ただ、それぞれの、私たちの国の企業も非常に厳しい状況にありながら、なお、現地でタイの方々への支援ということを自主的にさせていただいているところもあると聞いております。

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副大臣会見記録(平成23年10月17日(月曜日)15時37分~ 於:本省会見室)(動画版他のサイトヘ

冒頭発言

(1)スーダン、南スーダン、ケニア訪問について

【山根副大臣】私の方から冒頭、スーダン、南スーダン、ケニアに8日(土曜日)から13日(金曜日)まで行ってまいりましたので、そのご報告をまず申し上げたいと思います。
 私は8日(土曜日)から13日(金曜日)の日程で、アフリカ貿易・投資促進官民合同ミッションの団長として、スーダン、南スーダン及びケニアを訪問しました。本ミッションは、日本・アフリカ間の貿易投資促進を目的とする、第4回アフリカ開発会議(TICADⅣ)の重要施策の一つです。
 本ミッションには、我が国の経済界、関係省庁、政府機関等から約50名が参加しました。各訪問国では、政府要人との会談や現地企業関係者との意見交換等を通じ、各国政府との関係強化と貿易投資の促進のためのセミナー等を通じ情報収集を行いました。
 アフリカ経済は近年高い成長率を維持しており、外務省としては、日アフリカ経済関係の強化に引続き努めていく考えです。

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日韓関係

【朝日新聞 松村記者】野田総理がもうすぐ訪韓されるのですけれども、この際にどういったことを副大臣として期待をされているか、そして、12月に引き渡しの期限が迫っている朝鮮儀軌の引き渡しに関しては一部引き渡しをその時総理がされるという報道もありますが、どのようにお考えなのか現状をお知らせ下さい。

【副大臣】前後しますが、後段の引き渡しの問題については今時点では全く決まってはおりません。
 (訪韓の)目的ですが、あるいは官邸の方からお話があったと思いますが、これは非常に日韓関係が重大だということ。そして今、李明博大統領になってからもさまざまな問題があるとしても、非常に友好的な関係が深まっているというのも事実であります。そういった状況の中で更に日韓の友好というものを深めていこうという目的だと承知しております。

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アフリカ貿易・投資促進官民合同ミッション

【NHK 広内記者】南スーダンの訪問ですけれども、南スーダンでは、現地の政府要人などから、日本に対してどのような期待が寄せられたのかということと、今回はこの貿易と投資の関係ですが、実際、副大臣がごらんになって、改めて南スーダンへのPKOの派遣についてどのように考えていらっしゃいますでしょうか。

【副大臣】今回はあくまでも経済ミッションということで行かせていただきました。各国、特に南スーダンの歓迎ぶりというのは非常にびっくりするほどのものでございました。私も飛行場を降り立ってびっくりをいたしましたけれども、政府の要人、そして、子どもたちの踊りで出迎えたり、レイをかけられたりということ等もありまして、非常に歓迎ぶりが際立っていたということでございました。
 この3か国、スーダン、南スーダン、ケニアというところを訪問させていただいて感じたのは、やはりアフリカの日本に対する期待が非常に大きいということと、そして日本のさまざまな今までのいろいろな支援についても感謝の思いというものを持っていただいているということをすごく感じました。
 そしてまた、これから伸びていくアフリカということでは、今回一緒に民間企業の皆さんと行ったわけでありますけれども、非常にいろいろないい情報交換が行われたり、あるいは政府の要人との直接の対話ということを通じて、いろいろなこれからの投資についてのヒントを得られたのではないかと思っておりますし、また、そういう思いというものを民間の皆さんも私たちに語っていただいたということで、今回の50名のミッションということについては、非常に相手政府にもいい意味でのインパクトと言いましょうか、応対できたのではないかと思っておりますし、私たちとしても日本の企業にとっても大きなメリットもあったのではないかと思っています。
 PKOの問題については、PKOの問題について交渉したり、あるいは協議したりということを目的としておりませんので、そういったことは一切行わずにきたということでございます。

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南スーダンへのPKO派遣

【朝日新聞 松村記者】今のPKOについてですけれども、たしか副大臣がご出発される前の会見で、そうは言っても政治家であるので、政府の人間なので、しっかり見てきたいとおっしゃっていましたけれども、実際にごらんになってジュバに行かれて、現地の治安というものをどういうようにお感じになったか、政府の方として見たPKOについてお伺いできますか。

【副大臣】ジュバの治安ということについては、向こうの政府の方からも積極的にこちらから問うこともなくいろいろなご発言がございましたけれども、全体としては非常に安定をしているのだという自信に満ちた答えがありましたし、私自身、何らかの不安を覚えるような、そうした場面にも遭遇は一切しなかったということでございます。

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対中東・北アフリカ外交

【NHK 吉岡記者】外交の秋とも言われるそうですが、大臣が就任されてから、米国、韓国、東南アジアというように外遊されていますけれども、中東・北アフリカ地域で大臣訪問を含めて今後の日程等についてはどういうように調整をされているか、その辺りを伺えますか。

【副大臣】大臣、政務三役の日程については、今、いろいろな国際会議もあったりしますし、国会の日程等もありますので、これは事務的にまず可能なところを詰めている、検討しているというところでございます。

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副大臣会見記録(平成23年10月6日(木曜日)16時40分~ 於:本省会見室)(動画版他のサイトヘ

山口副大臣の中国訪問

【北海道新聞 相内記者】山口副大臣の訪中のご予定の報道がありますけれども、そこのところを教えていただきたいと思います。

【山口副大臣】訪中に関しては、とにかく玄葉大臣がまず行かれるということが第一だと思っています。今調整しているところです。今、中国が国慶節ですから、国会は9月一杯あったもので、その後本当は中国に行って欲しかったのですけれども、国慶節だから仕方がないということで韓国に行っていただきました。それで、その間いろいろ日程調整をしているのだけれども、まだ決まっていないものですから、できれば私が行かしていただいてということで考えています。具体的にはまだ最終的に確定していないものですから、とりあえず来週にでも行かしていただければいいなと思っていますけれども、最終的なところはまだ確定していません。

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玄葉大臣の米国訪問

【産経新聞 坂井記者】キャンベルさんが成田空港で、昨日の野田外相というのは間違いで、玄葉大臣をクリントン長官が招待したいと言っているという話だったのですけれども、玄葉大臣が年内に訪米する可能性というか、ご予定なり、調整というのを教えてほしいのですが。

【山口副大臣】この間、ニューヨークの国連総会で玄葉大臣とクリントン長官が会談したわけです。その中で適切な時期に訪米してください、どうでしょうかという話があったわけだから、もしもあったとしたら、その一環だと受け止めています。本日来られるわけですから、いろいろな話をしますけれども、あったとしたら、そういう受け止め方です。今はまだ調整しているわけだから、具体的にどうということではないのですけれども。
 私的な感覚からしたら、まず、米国に行かしてもらったわけですね、ニューヨークだけれども。そうしたら、米国に行った後、中国とか韓国には玄葉大臣に行ってもらって、米国については、野田総理もまずぱーんと行かれたという格好ですから、では、あと韓国とか中国について、玄葉大臣あるいは総理という順番が見えてくればいいのですけれども。そういう意味で、今、玄葉大臣は向こうに行っておられて、どういう話になるかは、この後、共同記者会見があると思うのですけれども、それを聞いていただいて、中国については全然決まっていないわけですから、どういうようにこれからなっていくかという順番だと思うのです。だから、米国についてはそういう格好で、だからワシントンに今度行くことで本当の向こうの首都に行くわけですから、それも具体的な日程はまだ決めていないけれども、またそれに向けてやらなければいけない。
 他方で、中身があるわけですから、ただ単に行くわけではないので、大きな中身がいくつかあります。一番大きい2つは、普天間とTPPでしょう。それから、米国側からの観点から言ったら、牛肉、ハーグ条約、この辺があるわけです。ただ、こういうことをできるだけ我々も前に進めながら、その辺でないと、ただ単に行ってもしようがないですから、やはりその辺をきちんと対応できるようにということを考えています。
 TPPの関係だと、党の方でもいろいろこれから議論をもう一回していただくようだし、官邸の方は私は必ずしもよく承知していないですけれども、国家戦略会議とかそういうことも考えていただいているようだし、そういうことを踏まえながら、これから具体的に決まっていくのではないかと思います。向こうも別にそういうことを抜きにいつでもどうぞという話ではないと思いますから、そこはそういうように。
 普天間については、沖縄の方の心をもっともっと聞いていかなければいかんなと。玄葉大臣もできるだけ早く沖縄に行かせていただいてということも言っているのですけれども、一括交付金とか全体の話がありますから、そういうことを踏まえて、だれがどういう順番で行くのが一番いいのか、官邸の方で整理してもらっているところです。

【朝日新聞 林記者】そのキャンベルさんですけれども。米国出発時に野田外務大臣という表現を使って訪米を要請したというようにブリーフされたのですけれども、日本担当の米政府高官が、日本の総理大臣と外務大臣の名前を間違えるのはなかなか余り聞かないなとも思うのてすが、何かその辺のご所見があれば。

【山口副大臣】特に私がコメントすることはありませんけれども。新しい内閣ですから、顔と名前をきっちり一致してもらうように何回も行ってもらわなければいけないなと。でも、それは余り正直そんなに深刻なことではないと私は思っています。

【共同通信 加留部記者】念のための確認ですけれども、玄葉外務大臣の訪米の要請というのは、具体的にはまだなされていないということなのでしょうか。それと時期に関してですが、これは年内という区切りがある中での訪米の予定なのでしょうか。

【山口副大臣】この間のニューヨークで、適切なタイミングでということが一致したということですから、別にいつまでということはないけれども、私の気持ち的にはできるだけ早く行ってほしいなというのはあります。例えばG20とかAPECとか、ほかのいろいろな関連のものが11月にざっとある中で、国会も始まるかもしれない中で、どういうように日程調整できるかということも踏まえて、できるだけ早く行ってもらいたいということです。

【共同通信 加留部記者】まだ正式には、水面下でもそういった要請は向こうからはないわけですね。

【山口副大臣】別に招請が正式にあったからなかったからというのではなくて、適切なタイミングで一致したということですから、事務的にはいろいろ考えているわけです。だけれども、内容も伴う話だから、それも踏まえながら、日程も踏まえながら、これから今、決めていこうとしているというところです。別に正式な招請がないから、まだ作業をしていないとかそういう話ではないわけです。

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野田総理の中国訪問

【NHK 吉岡記者】訪中に関して、一部報道で野田総理が今度は韓国に行かれる前後で、中国を訪れることも検討しているとか考えているということが一部であったのですけれども、その辺りは何かありますでしょうか。

【山口副大臣】これは、中国との文脈で言ったら、交互にそれぞれ来るということになっていると思うのです。だから、いろいろな順番にずっと振り返っていったら、順番にそういうことが確かに行われていて、恐らく日本から今度は行く番だと思いますけれども、まだ今年はそれができていないから、それは夏に代表選もあったりして、その前、地震もあったりして、そういう意味ではスケジュール的にこの新しい体制ができてからもう一回更に検討が始まっているということですけれども、できればそういうことも踏まえながら決めたいわけです。先ほど述べたみたいに米国、とりあえずニューヨーク、今度は中国、韓国、順番から言ったらそういうところが一番我々の関心の高いところですから、そこは当然できれば中国については年内に行きたいなという気持ちはあるけれども、相手との話だからまだ具体的には何も決まっていないというのが正式な答えになります。気持ち的にはそういう気持ちになって今調整をしたいところです。
 韓国については、本日の共同記者会見でどういうように出るか、それを踏まえていただいてと思うのです。玄葉大臣もいろいろなことを踏まえて話を先方としているはずですから。

【NHK 吉岡記者】韓国もそうですけれども、基本的には外相が行って、その後総理が行かれるというのが一般だと思うのですけれども、中国についても特にそういったご方針ということですか。

【山口副大臣】そうですね。順番を踏まえながら、きちんとオーソドックスに詰めて、物事がきちんと回っていくようにということを、できるだけ短い時間で、できれば年内までにやっていきたいと思っています。
 中国との関係も韓国との関係もそうだけれども、いろいろなことがあり得ますから、いいこともそうではないことも。そのような中で、やはりぱっと顔を合わせて話ができるということは非常に大事だと思うのです。新しい体制でやっているわけですから、そういう関係ができるだけ早くできるように、それは順番を踏まえてやっていくことが大事だと思っています。

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野田総理の米国訪問

【東京新聞 岩田記者】総理の訪米についてですけれども、今、副大臣がおっしゃったように、外交日程が非常に立て込むようですけれども、まず一点、菅総理に対してオバマ大統領から公式訪米の招請というのがありました。それが野田総理に対しても生きているというか、継続して招請されているかということと、玄葉大臣がもし仮に年内に訪米するということになって、地ならしということになると思うのですが、こういった外交日程が立て込んでいる中で、総理の年内の訪米というのはやはり難しいのでしょうか。

【山口副大臣】今、本当に総理はいろいろなことを頭に置かれて動いておられると思うのです。それは復旧・復興のことも、復興庁をどういうようにつくるのかということが今、議論になっていますね。予算をつくって、その中で大体権限をどういうようにするかということが決まってくると思います。
 それから、TPPの話、普天間の話、各国とのいろいろな懸案の話、ずっと考えると、決してごぼっと空いているところはないと思うのです。特に3次補正をどういうように議論してもらうか考えると、余り遅くにできないだろうし、それを考えると私が今、断定的にないとかそうではないということを言い切れないものだから、気持ちとしてはできるだけ早くということはあります。
 ただ、米国からしたら目に見える具体的成果と言っているわけだから、余りそこを外れないようにもしたいと思いますし、国内の沖縄との関係、そういうこともきちんと踏まえながら総理の日程が決まってくると考えています。

【東京新聞 岩田記者】菅総理に対する公式訪米の招待というのは、引き続き日本の総理に対してそのまま招待されているという認識ですか。

【山口副大臣】それはそうでしょう。

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副大臣会見記録(平成23年10月3日(月曜日)16時48分~ 於:本省会見室)(動画版他のサイトヘ

冒頭発言

(1)アフリカ貿易・投資促進官民合同ミッションについて

【山根副大臣】8日から13日の日程で、アフリカ貿易・投資促進官民合同ミッションの団長として、スーダン、南スーダン、そしてケニアを訪問させていただきます。このミッションについては、日本・アフリカ間の貿易・投資促進を目的とする第4回アフリカ開発会議の重要政策の1つという位置づけでございます。今回、訪問する3か国については、民間企業の関心を踏まえまして決定がされたものでございます。いずれも、潜在的な成長可能性が高いところでございまして、特に、7月に独立した南スーダンは豊富な資源、石油を有しており、民間企業も強い関心を持っているところでございます。我が国の経済界、関係省庁、政府機関などから、大体60名が参加をする予定となっております。各訪問国では、政府要人との会談や現地企業関係者との意見交換等を通じて、各国政府との関係強化と貿易促進に取り組むという考え方でございます。

(2)日本・カンボジア親善大使の委嘱について

日本・カンボジア親善大使の委嘱についてでございます。日本・カンボジア両国間の友好関係をこれまで以上に強化するために、皆さん、ご承知の高名であります俳優の向井理さんに対して10月1日から平成24年末までの期間、日本・カンボジア親善大使を委嘱いたしたところでございます。

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アフリカ貿易・投資促進官民合同ミッション

【時事通信 西垣記者】冒頭にご発言があった、スーダン、南スーダン、ケニアご訪問のことですけれども、一部報道にも出ておりましたけれども、南スーダンには国連から自衛隊の施設部隊を派遣してほしいという要請が来ていて、先般、政府の調査団も行って、帰ってきたいというところですけれども、副大臣も訪問の折には、現地の治安情勢等を確認して帰ってきたいという方針があるのかを、あと、副大臣として南スーダンへの陸自部隊派遣をどうお考えになっているかを聞かせてください。 

【山根副大臣】今、申し上げましたけれども、経済ミッションということで行かせていただきますので、経済状況の視察、あるいは交流というものを行うというのが、第一義的には目的でございます。ただ、私の立場は、副大臣という政治家の立場でもありますので、そのことだけに捉われることなく、幅広く内外のさまざまなご期待の声ということもございますので、当然、この自衛隊の施設部隊派遣の問題についても、政治家としてそれが可能なのかどうか、評価がどうされるのかといったことについても、さまざまな場面で話を聞いてきたいと思っております。
 私自身の考え方についてでございますけれども、先般、ハイチを訪問させていただきまして、非常に現地で高い評価をいただいていることに本当に感銘をいたしました。許されることであれば、そうした高い期待にはお応えをできればというのが、個人的なといいましょうか、私の思いであることは間違いございません。

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日本・カンボジア親善大使の委嘱

【読売新聞 白石記者】副大臣が先ほど2点目におっしゃった、向井理さんをカンボジア親善大使に起用されたというのは、何か向井さんとカンボジアの関係があるのかとか、起用された理由がもしあれば、説明していただければと思います。

【山根副大臣】向井さんは、非常に若い方から年配の方まで幅広いファン層をお持ちだということで、さわやかな方でございますし、撮影で何度かカンボジアにも行かれて、非常にカンボジアへの思いも熱い方だと承知しております。そうした事由によりまして、向井さんを人選させていただいたということでございます。非常にさわやかな感じで、皆さんも同じような思いを持つと思うのですけれども、選挙区で向井さんのような方に出られると厳しいなというのが、政治家としてはそのような思いも持ちますけれども、我が方から出ていただくことについてはありがたいのですが。これは余談ですが、それほど非常に、だれが見てもすばらしい方ではないかと思っております。

【NHK 島田記者】関連しまして、なぜカンボジアかというところで、カンボジアの重要性をどのように位置づけられていて、今回の親善大使の起用で、日・カンボジア関係がどのようになっていくような期待をされているかを教えてください。

【山根副大臣】カンボジアとの特別な関係ということについては、ちょうど、今年がパリの協定署名から20年目に当たるということが、1つございます。それから、来年は、在カンボジア日本大使館の再開や日本も協力したアンコール遺跡群の世界遺産登録からも20年目に当たると。こういった節目の年であるということで、カンボジアについて、特に思い入れを持ったということでございます。

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ハイチへのPKO派遣

【NHK 広内記者】副大臣はご自身でハイチを訪問されて、ハイチの方のPKOですけれども、来年の1月に派遣の期限が切れますが、それ以上の延長の必要性についてはどのようにお感じになりましたでしょうか。

【山根副大臣】現地に行っても高い評価でございましたので、更にこれは延長をしてもらいたいという向こうの大臣等からのご要請・声というものも聞いてまいりました。それにお応えしたいという思いは重々ございますけれども、これは他国との関係、国連のこれからの動向等も注視させていただく中で決定をさせていただくことになると思います。

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脱北者の取扱い

【時事通信 西垣記者】能登半島沖で保護された脱北者の方々の韓国移送はまだ行われていないと思うのですけれども、現時点の見通しを教えて下さい。

【山根副大臣】非常に微妙な問題でございまして、個々の方についてはプライバシーの問題もありますし、それから、安全確保という観点からも安全を守らなければいけないという観点から、今は少し発言は控えさせていただきたいと思っております。

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