外務省 English リンクページ よくある質問集 検索 サイトマップ
外務省案内 渡航関連情報 各国・地域情勢 外交政策 ODA
会談・訪問 報道・広報 キッズ外務省 資料・公開情報 各種手続き
トップページ 報道・広報 記者会見
記者会見

副大臣会見記録(平成15年4月)


INDEX


・ 副大臣臨時会見記録(4月22日付)
 ・ イラク情勢
 ・ 重症急性呼吸器症候群(SARS)


・ 副大臣臨時会見記録(4月18日付)
 ・ イラク情勢
 ・ 北朝鮮情勢


・ 副大臣会見記録(4月17日付)
 ・ 副大臣会議
 ・ 国連人権委員会の北朝鮮人権状況決議


・ 副大臣臨時会見記録(4月16日付)
 ・ イラク情勢
 ・ 北朝鮮の核兵器開発問題、多国間協議
 ・ 菅民主党代表と胡錦濤中国国家主席との会談


・ 副大臣臨時会見記録(4月14日付)
 ・ イラク情勢


・ 副大臣臨時会見記録(4月11日付)
 ・ イラク情勢


・ 副大臣臨時会見記録(4月10日付)
 ・ イラク情勢
 ・ 北朝鮮の核兵器開発問題に関する安保理非公式協議


・ 副大臣臨時会見記録(4月9日付)
 ・ イラク情勢


・ 副大臣臨時会見記録(4月8日付)
 ・ イラク情勢


・ 副大臣臨時会見記録(4月7日付)
 ・イラク情勢


・ 副大臣臨時会見記録(4月6日付)
 ・ イラク情勢


・ 副大臣臨時会見記録(4月4日付)
 ・ イラク情勢
 ・ 重症急性呼吸器症候群(SARS)


・ 副大臣会見記録(4月3日付)
 ・ 副大臣会議、重症急性呼吸器症候群
 ・ イラク情勢
 ・ 総理のヨーロッパ訪問


・ 副大臣臨時会見記録(4月2日付)
 ・イラク情勢


・ 副大臣臨時会見記録(4月1日付)
 ・イラク情勢






副大臣臨時会見記録 (平成15年4月22日(火) 16:50~ 於:芝会見室)

・イラク情勢

(茂木副大臣)今日で開戦から33日、週末で1カ月が経ったということでありまして、今日は3時45分から第25回目の緊急対策本部の会議を開かさせて頂きました。対策本部の会議としましては、今日が最後の会議ということになります。先週末でイラクにおけます軍事行動開始から1カ月が経過致しまして、軍事行動はほぼ終息に向かいつつあります。これまで、外務省イラク緊急対策本部においては、軍事情勢のフォローや、邦人保護を中心に活動を行ってきましたが、政府、外務省としての取り組みも、今後は人道支援、復興支援に軸足が移っていくわけであります。これに伴いましてオペレーションルームで行ってきました緊急対策本部としての業務は、本日をもって終了することとし、今後は高橋(イラク復興支援等調整担当)大使が核となりますタスクフォースが調整の中心の役割を担いつつ、各担当部局で人道・復興支援のための政策の立案、実施を行っていく予定です。今日の会議におきまして、大臣の方から、これまで33日間、邦人の犠牲者も出ず、大きな問題も発生せずに対応してこられたのは、まさに外務省が全省一丸となってこの問題に取り組んできた成果である、ただ、今後、支援・復興という新しいステージに入るわけであって、更に緊張感を持ってイラク問題に取り組みたいという御挨拶がございました。そういったことで、イラクの緊急対策本部は今日をもって終了ということでありますので、本部の会議に引き続き行ってまいりましたこの記者会見も今回をもって終わりという形にさせていただきたいと思っております。ただ今後も、イラクの復興に向けた外務省の取り組み、タスクフォースの会議、場合によってタスクフォースのメンバーに、局長クラスも若干入れたような、少し拡大した会議も開いていきたいと思っておりまして、そこでの議論につきましては、随時、必要に応じて会見、懇談といった形で、出来る限り私の方からも紹介をさせて頂きたい、こんなふうに思っております。
 今日の会議におきましては、この3月20日以降の主に軍事状況の総括について説明がございました。邦人の状況でありますが、「人間の盾」としてサイトに残っている人は、1週間以上前にもうサイトを出ているわけでありまして、元「人間の盾」の2名は、NGOの緊急援助隊と一緒に、今バグダッドにおきまして水とか郵便物の配給の作業を行っているということであります。
 今日、対策本部の中で、高橋大使の方からORHAの状況等について説明があったわけでありますが、我が国文民によるORHAとの連携によるイラクの支援の第一陣につきまして、今発表させて頂きます。我が国が行いますイラク支援策の一環として、先般、ORHA米復興・人道支援局との連携による人的協力を行う旨発表したところでありますが、ORHAの活動拠点がクウェートからバグダッドに移転することに鑑み、我が国としてはORHAが行うイラクに対する人道・復旧復興支援活動に最大限協力することを目的として、まず第一陣として2名をバグダッドに出張させることと致しました。まず明日、23日に在英国大使館参事官、奥克彦を派遣する予定であります。25日に、在イラク大使館の二等書記官、井ノ上正盛、今、在ヨルダン大使館の兼任でありますが、彼を25日に派遣するという形を考えております。奥参事官は23日に、井ノ上書記官は25日に、それぞれORHA側の手配により陸路でクウェートよりバグダッドに入る予定であります。奥参事官の具体的な協力内容については、ORHAの活動に協力する各国との調整関連業務を担当する方向で調整致しております。出張期間につきましては、取り敢えず2カ月を目途と致しております。今、御説明を申し上げました2名以外の出張につきましては、現在、関係省庁と鋭意協議中でありまして、現地のニーズ等を踏まえつつ、人選の上、国内及び米国等との所要の調整を終えた段階で、漸次出張させる、こういう形をとっていきたいと考えております。
 なお、在イラク日本大使館の再開に関しましては、近日中、出来るだけ早々に事務レベルによる調査団をバグダッドに派遣し、大使館の仮事務所、よくテレビに映っておりますのは本事務所ではなくて仮事務所でありますが、その大使館の仮事務所の破損状況、治安状況、他の外交使節団及び国際機関の活動状況等、現地の状況を調査、確認の上、可能な限り早期の再開を目指して所要の準備を進めていく考えであります。

(問)バグダッドの大使館の再開の関連ですが、時期的な目途というのは、近日中ということなんですが、どのぐらいのことをお考えかというのと、副大臣がバグダッドに行くということについては、今どの様な状況にあるのか教えてください。

(茂木副大臣)先程申し上げたように、まず、早々に事務レベルの調査団をバグダッドに派遣したいと思っております。これは早々という形になると思いますから、来週の後半とかいう話にはならないと思います。もう少し早いタイミングで、時機を見て派遣をしたい。その派遣によりまして、今、仮事務所がどういう状況になっているかとか、現地の治安がどうなっているか、そういった様々な要因を勘案して、いつ大使館が再開できるか、こういうこともまず検討したいと思っております。その上で当然、国際機関であったり、ORHAも現地に移っていくということでありますから、そういった機関と様々な協議を進める。また、経協の関係とか、いろいろ出てまいりますので、そういう準備が、話し合いができるという状況になったら、誰かハイレベルな人間がバグダッドに入るという形になると思います。

(問)ORHAに派遣される井ノ上さんの方ですが、どういった業務をされるのでしょうか。

(茂木副大臣)井ノ上氏につきましては、基本的に、23日に先に入ります奥参事官のサポートを中心にすることを現在のところ考えています。アラビア語の専門家で、私がこの間、バグダッドに行って、アジズ副首相と話をした時も通訳を彼が担当しました。29歳だったと思いますが、若いですが非常に能力の高い人間だと思います。

目次へ戻る

・重症急性呼吸器症候群(SARS)

(茂木副大臣)イラクとは直接関係致しませんが、SARSに関します危険情報についてであります。一昨日、中国政府が北京市についてこれまで公表されていた人数を大幅に上回るSARSの感染者数、死亡者数を公表したことを受けまして、外務省と致しましては本日中にも北京市の危険情報を引き上げる方向で準備を進めているところであります。なお、内容につきましては、4月3日に香港及び中国広東省に発出した「渡航の是非を検討するよう促し、不要不急の渡航を延期するよう勧める」とのラインとする予定であります。昨日現在の中国衛生部発表によります数値ですと、北京市の感染者数は482名、死亡者は25名となっております。4月3日に香港及び中国広東省に危険情報を発出した時点での香港におけます死亡者数、これは16名でありましたが、この人数を上回っております。また、北京は日本と地理的にも近く、交流も盛んである上に、現在発出している危険情報、これは「十分注意」という形でありますが、この危険情報と同等の危険情報を発出しているカナダ、ベトナム等の域内感染地域とは異なり、感染経路が明らかになっていない、これらを勘案した結果、今次、引き上げの準備を進めることとしたわけであります。本日中にも所要の準備を進めて発出したいと考えております。

目次へ戻る



副大臣臨時会見記録 (平成15年4月18日(水) 17:00~ 於:芝会見室)

・イラク情勢

(茂木副大臣)3月20日に軍事行動が始まりまして、明日でちょうど1カ月ということになるわけですが、今日でイラクの緊急対策本部、24回目という形になっております。数えてみると、相当やったなと思っております。今日は午後4時から開催されました。
 軍事情勢につきましては比較的落ち着いてきている、最終局面を迎えているということで、今日は報告はありませんでした。
 各国の動向でありますが、まずアメリカについて、バウチャー国務省報道官が昨日の定例の記者会見で、サダム・フセイン政権が倒れた今、イラクに対して経済制裁の必要性は消滅をする、各国がオイル・フォー・フード計画を通さずにイラクと取引をすることを禁じる制裁は必要ないと述べております。ヨーロッパでありますが、EUの首脳会合が終わりまして、17日に議長国の声明が出されております。その声明によりますと、現段階では人道支援の供給や、文化遺産、博物館の保護を含め、安全な環境を確保する責任は連合軍にある、イラクの復興と国際社会復帰に至る過程ではイラク国民の自主統治に向けたプロセスを含め、国連が中心的役割を果たすべきである、このように議長声明の中で述べられております。
 今日、中東アフリカ局の方から、周辺国の反応についての報告がありました。主だった点を申し上げますと、我が国が今回の軍事行動を支持する立場をとったことが我が国とイラク周辺国の関係に与えた影響については、幸いこれまで中東諸国政府よりは大きな否定的な反応はない。政府レベルでは否定的な反応はない。ただしエジプト及びシリアで批判的記事及び一部の抗議行動が散見された他は、我が国に対する批判が国民レベルで盛り上がるといったような状況ではない。この理由ですが、幾つか報告をされましたが、例えば我が国はイラク周辺国と伝統的に友好関係を有しており、かかる関係に基づく日本への良好なイメージが背景にあるのではないか。また、軍事行動後の地域の将来の不安から、一般的に周辺各国とも、諸外国とのこれまでの基本的な外交路線を大きく変更することについて慎重であるのではないか。こういった要因から、それほど大きな批判が周辺国から上がっていない。ただ、各国政府とも英米等によるイラクの占領には反対をしておりまして、イラク国民の手によるイラク政権の樹立をすべきだ、こういう立場をとっているところでありますので、今後、我が国がイラクの復旧・復興支援を行うに当たっては、その点に留意する必要がある、このような報告もございました。
 邦人の状況でありますが、まず「人間の盾」の関係者、一般邦人については、本日1名、アンマンに退出したことが確認されまして、一般邦人、バグダッドに留まっている人は2名に減っております。一方で、報道関係者60名以上ということでありますが、それ以外にもN GOの関係者が今、バグダッドの方に昨日、一昨日と入っております。これまでNGOではピース・ウィンズ・ジャパンが6名、北イラクで活動中でありましたが、一昨日の4月16日に、ジャパン・ボランティアセンターの2名がバグダッドに入りました。これは主に現地で、医薬品の配給を行っているようであります。昨日4月17日に、日本緊急援助隊9名がバグダッドに入りまして、これは水の配給等の支援を行っているということであります。従いましてNGOの邦人としましては、現在17名がイラクにいます。そのうちの11名がバグダッド、こういう形になっております。

(問)副大臣、先日、御出演になられたテレビのニュース番組の中で、イラクへの訪問ということについてちょっとお話になっておられたかと思うのですが、改めてこの記者会見の場で、御自身のお考えでどういう時期に、どういう意味と意義を持って訪問したいというふうにお考えになっているかということをお聞かせ願えますか。

(茂木副大臣)確か私が申し上げましたのは、場合によってはその可能性もあるということで申し上げたと思うのですが、脈絡で申し上げますと、できるだけ早く大使館の再開等を行いたい、それに当たっては、現地の状況もまだ不安定な面がありますので、ヨルダンにおりますイラク大使館の人間か誰かに入ってもらって、現地の状況を見る、こういう第一ステップがあるのではないかと思っております。そういった状況を踏まえて、現地の治安等が安定している、また、バグダッドにおいて、実際にオペレーションが可能であるということになった場合には、大使館の再開ということが出て参ります。その上で、今後は例えばORHAの活動であったり、更に国連の各機関のバグダッドでの活動といった問題も出てくるわけであります。それから例えば、日本がかつて作った様々な社会資本の今の状況がどうなっているか。更には大臣の方も、博物館であったり、そういうことに対してもユネスコ等と協力して、復旧についてもできる支援があったらやっていきたい、そういうことですから、一つは関係の機関等と様々な協議を行う。同時にまた、バグダッド現地の、今後の復旧のニーズを把握するという観点からハイレベルな人間の、現地での様々な調査と言いますか、現地入りが必要だと考えております。もちろん時期とか人選が決まっているわけではありませんが、私は3月の始めにバグダッドに行っておりますので、場合によっては私が行くこともあり得るかな、こういうことであります。

(問)今日の自民党の総務会で野中さんが、ORHAへの要員派遣について、戦争中であるということでちょっと疑問視をされる発言をされていまして、政府が決めた後になお与党幹部からこういう声が上がるということについて、どういうふうなお考えをお持ちでしょうか。

(茂木副大臣)おそらく今後、復興を進めていく上で、様々な御意見というのはあるんだと思います。そういった意見も踏まえながら、政府としてしっかりした対応をとっていきたいと思っております。ただ、官邸、外務省を含め、政府の方針は一貫している、また、一本である、このように考えております。

(問)ちょっとそこを踏まえてなんですが、ORHAへの要員派遣を巡っては、官房長官が会見で、若干御発言に、合法性の部分でぶれがあったりということもあって、日本政府が復興に力を入れるんだと言ってはいるわりには、それを各方面に理解を得るための理論というか、整理というか、そういうところがちょっと不十分なままに来ちゃっているのではないかという印象も受けるのですが、その辺はいかがでしょう。

(茂木副大臣)もしそういう点があったら、今後、努力をしていかなければならないと思っておりますが、少なくとも私と官房長官の間では、昨日も協議をさせていただきましたし、様々な連携もとらさせていただいております。これは、官邸、外務省、関係省庁の連絡ということで捉えていただいても結構だと思っております。今回のORHAへの人的な貢献と言いますか、ORHAを通じたイラクの復興への人的協力につきましては、法的にはクリアしなければならない問題はあったわけでありますが、法的な側面につきましては、私も明確にこの記者会見で申し上げたつもりであります。ただ政策判断として、どういう段階で、どのレベルの人間をORHAに直接送るのがいいのか、それともORHAと密接に協力するような形で、日本からの長期出張とするのがいいのか、更に申し上げますと、ORHAと一緒に仕事をしていくことになるであろうイラクの23の省庁に顧問団を派遣するのがいいか、そういうことについては様々な観点から検討した結果、今日大臣が申し上げたような結果になったということであります。

目次へ戻る

・北朝鮮情勢

(問)北朝鮮の話なんですが、ラムズフェルド国防長官が、日本及び周辺諸国から送られている資金や物資が独裁体制を支えていると発言された、これについてのお考えと、もう一点、北に見返りを与えないというかなり強硬な発言をされているのですが、三者協議を控えて、こういったアメリカの姿勢というのはどういうふうに受けとめておられますでしょうか。

(茂木副大臣)報道は承知しております。ラムズフェルド国防長官の発言の趣旨につきましては、現在、アメリカの方に問い合わせ中でありますので、現段階ではコメントは出来ません。ただ、その一方で、まさに日本時間で言いますと明日の未明から日米韓の局長級の事前協議が行われます。おそらくバイを日米、日韓、米韓とやりまして、その上で日米韓の局長級の事前協議を行います。そこで、拉致問題を含めて日本の関心事項につきましては、交渉に当たりますアメリカには改めて伝えるつもりでありますし、どういった交渉体制が必要になるか、それについても十分なすり合わせをした上で、アメリカ、中国にもこの三者会談に臨んでほしいと考えております。

(問)今の北の、日米韓の事前調整の際に、日本政府としては、一応アメリカとの交渉を聞くということが第一目的なわけで、その上で、一番どこに力点を置いて、アメリカに取り敢えずの立ち上げ、多国間協議の立ち上げということを求めていくのでしょうか。

(茂木副大臣)日本政府としては、大きな関心事項として、昨年の9月17日以来、この拉致問題、核ミサイル含めた安全保障の問題、これが2つの大きな関心事項である、こういうことを改めて伝えようと思っております。同時に、今回の交渉が次のステップ、つまり本格的な、日本や韓国も入った多国間協議へ進んでいくというプロセスをうまい形でアレンジしてほしいということは伝えるつもりであります。

目次へ戻る



副大臣会見記録 (平成15年4月17日(木) 14:20~ 於:会見室)

・副大臣会議

(茂木副大臣)今日は定例の副大臣会議、第19回目でありますが、午前8時半から行われました。報告事項は7件ありましたが、外務省に関係する案件は3件でございました。1件は、国際機関における邦人職員の状況に関しまして、矢野外務副大臣が、国際機関の長、中堅幹部職員に邦人職員を増強するために、中長期的な戦略が必要である、特に3年以上の長期間勤務が可能となると共に、帰国後、国際機関での勤務経験が十分評価をされ、その後の人事に反映されることが必要である旨、発言を致しました。更に、かかる問題の解決と邦人幹部職員増強を図るため、関係省庁間の情報共有の第一歩として課長レベルの関係省庁連絡会議の開催を提案しまして、出席の副大臣より賛同を得たところであります。
 SARS(重症急性呼吸器症候群)の問題に関しまして、木村厚生労働副大臣より、これまでの経過と現在の状況についての説明がございました。また、西川経済産業副大臣、吉村国土交通副大臣の方から、このSARSの感染拡大に伴う旅行業者等中小企業者対策について説明がございました。経済産業省としては、相談窓口を設置する、セーフティネット保証・貸付の適用を行っているという説明でありました。一連のやり取りの中で、WHOへの台湾のオブザーバー参加問題につきまして、政府として積極的に働きかけるべきだという意見も出されました。

(問)WHOの台湾のオブザーバー参加については、外務省としては今どのような姿勢でしょうか。

(茂木副大臣)外務省と致しまして、もしくは政府と致しましては、台湾のWHOへのオブザーバー参加につきましては、加盟国の理解を得た上でオブザーバーとして参加できることが望ましいと思っております。

目次へ戻る

・国連人権委員会の北朝鮮人権状況決議

(茂木副大臣)北朝鮮の人権状況でありますが、ジュネーブで開催中の国連人権委員会におきまして、昨日16日、北朝鮮の人権状況決議が賛成多数で採択されました。我が国は決議の起草段階から主要提案国でありますEUと緊密に協議を行い、共同提案国となりました。本件決議は拉致問題をはじめ北朝鮮における広範な人権侵害に懸念を示し、具体的な改善を求める初めての国連決議であり、画期的な意義を有するものであると考えております。特に拉致問題に関しては、北朝鮮に対して直ちに外国人の拉致に関する全ての未解決の問題を明確に、且つ透明性を持って解決することを求めており、国連人権委員会として拉致問題の解決を北朝鮮に迫ったものと高く評価を致しております。本件の決議におきまして拉致問題の解決を含め、北朝鮮が迅速且つ適切に人権状況の改善に向けた取り組みを進めることを我が国としては期待を致しております。

目次へ戻る



副大臣臨時会見記録 (平成15年4月16日(水) 16:10~ 於:会見室)

・イラク情勢

(茂木副大臣)今日、23回目のイラク緊急対策本部は、国会の関係もありましたので午後3時から開催をさせていただきました。今日、川口大臣が欧州出張からお戻りになって、対策会議の方に出席をされました。大臣の方から、今回の武力行使の開始、軍事行動の開始から27日目になるが、幸い邦人の被害者は今のところ出ていないということではあるけれども、引き続き緊張感を持ってイラク問題に取り組みたい、また、文化遺産の盗難等が起こっているようであって、日本政府として文化遺産の保全、修復に対して国際機関と協力しつつ前向きに取り組みたいという発言がございました。
 各国の動向でありますが、昨日、ブッシュ大統領はイラクにおける勝利は確実だが、完了していない、当面の課題は秩序の回復と食糧・水・医療品の供給だと述べております。また、パウエル国務長官が昨日、シリアに関連して、シリアがフセイン政権の崩壊による地域の状況の変化を理解し、これまでの政策を見直すことを期待すると述べております。昨日はブッシュ大統領とシラク・フランス大統領との電話会談が行われました。また、ドイツのシュレーダー首相は昨日、ハノーバーでブレア・イギリス首相と会談を行っております。その会談におきまして、米欧間の亀裂の早期修復の必要性で合意はしたものの、国連の具体的関与のあり方につきましては意見の相違もあった模様であります。各国の動きと関連しまして、モンゴルが一昨日、国軍約80名をイラクに派遣し、人道支援活動の保護、資材調達支援、警備監視活動、医療支援等の任務に当たらせることにしたと発表を致しております。
 軍事情勢でありますが、大きな山場は越えたということであると思います。ただ、連合軍は引き続き一部地域の残軍勢力の掃討及びフセイン政権指導部の捕獲に尽力する一方、人道支援面での貢献を強化している模様であります。新体制を巡る動きということでは、昨日、イラク人による暫定政権設立を目指す最初の準備会合、イラクの将来に関する会議がナシリア近郊で開催され、イラク国民会議、クルドの2大勢力など、旧反体制派イラク人代表者約60名が参加をした模様であります。10日以内に次回の会合を開催することを決定しております。そして、民主的連邦制を施行するとか、法の支配、多様性の尊重、指導者をイラク人自らが選ぶこと等、13項目の声明が公表されております。ただ、この会議にはシーア派最大組織のSCIRIは欠席を致しました。今後、国内の数カ所で同様の地域会合を開催しまして、最終的にはバグダッドで全国会議を開き、暫定統治機構メンバーを決める、こういうシナリオも英米側の方にはあるようであります。
 邦人の状況でありますが、先程大臣の発言にもありましたように、現時点におきまして邦人に関する被害状況は入っておりません。「人間の盾」の関係者1名は、15日、ヨルダンに出国を致しまして、一般邦人は従って4名、北部にいますNGOの関係者が6名、報道関係者、これはなかなか把握しにくいですが既に60名以上入っているという状況であります。

(問)今、発言にあった暫定統治機構の発言を受けたアメリカ、イギリスの考えているプロセス、これは日本としては基本的にずっと支持をしていくという立場でよろしいでしょうか。

(茂木副大臣)まだこのプロセスにつきましては始まったばかりでありますから、今段階で支持というよりも、そういった様々な試みの中で、まさにイラク人による指導者が選ばれていく、そして早急に暫定統治機構なりが立ち上がる、こういうことを期待しておりますし、日本としてもでき得る支援はしていきたいと思います。

(問)取り敢えず、日本大使館員はバグダッドに戻っているのでしょうか。

(茂木副大臣)戻っておりません。現地の職員はおりまして、これは定期的にではありませんが、時々大使館の方に出入りもしておりましたが、大使館の状況も、御案内のように盗難にあったりしている状況であります。今後状況を見て、いつ大使館を再開するかを判断するということになると思いますが、まず当面の治安の状況等を見なければいけない。もし再開をするということになりますと、その前に大使館の人間なりを一旦バグダッドに入れまして、現地の状況を確認した上で再開ということになるんだと思っております。

(問)暫定統治機構のところで、でき得る支援をされていきたいというのは、復興・人道の方はORHAへの人の話が今、検討されていますが、暫定統治のプロセスというのは、できる支援というのはどういうことが考えられるのでしょうか。

(茂木副大臣)これはORHAだけではないのですが、おそらく、当面はまず治安の維持とか、人道支援というのが中心になります。その中でORHAが人道、復旧、行政機構、大きく分けると3つぐらいの機能を持っていると思うのですが、この機能を順次IIAの方に譲っていくという形になるわけでありまして、その機能を移管していく意味でどういう形がいいのか、こういうことについては十分日本としての関わりを決めたいと思っております。

目次へ戻る

・北朝鮮の核兵器開発問題、多国間協議

(問)北朝鮮の関係なんですが、今日、来週に米・朝・中国の3者協議というのが北京で開かれると報道されていますが、事実関係について政府としてはどういうことを把握していらっしゃるのか、日本が参加しないということについてはどういうふうにお考えになりますか。

(茂木副大臣)今般、多国間協議の第一歩としてアメリカ、中国、北朝鮮の3者会談が開催される段取りになったと承知を致しております。政府としてもこの問題の平和的解決に向けた第一のステップとして歓迎を致しております。ただ、この3者会合、これは近い将来、我が国、韓国も含めた本格的な多国間の会合に発展をすると確信をしておりますし、アメリカ政府の方もそういう考えであると承知を致しております。なお、この3者協議に先立ちまして、金曜日におそらくワシントンで局長クラスの、日本、アメリカ、韓国の協議も行われることになっておりまして、そうした日米韓の十分な連携の下でこの3者協議に臨むと。そしてその3者協議を踏まえ、できるだけ早く、先程申し上げたような本格的な多国間協議に移れるようにしていきたいと思っております。

(問)金曜日は、それはTCOGで。

(茂木副大臣)TCOGとは違います。ただ、基本的には3国間の局長級の協議になります。

(問)本格的な日韓を交えた、少なくとも5者以上の協議という場は、3者会談の結果にもよるのでしょうが、いつ頃までに日本政府としては立ち上げることが望ましいとお考えなんですか。

(茂木副大臣)タイミングを区切ろうとは思っておりません。交渉事でありますし、協議ですから。それは我が国にとっても、韓国にとっても、できるだけ早いことに越したことはない、こういうことですが、そういったタイミングをどうしていくか、こういうことも含め、また、テーマ設定をどうするか、こういうことも今週の金曜の局長級協議で十分な事前打ち合わせができるのではないかなと思っておりますが、今日段階で日本がかえってデッドラインはいつだ、こういうふうに言わない方が協議はやりやすいと思っております。

(問)日本政府としてはマルチの場で拉致問題についても扱うように主張していくということになりますか。

(茂木副大臣)拉致問題につきましては、これまでもアメリカであったり、それに日本の関心事項として伝えてあります。事前の協議におきましても同様のことをさせていただきたいと思います。

(問)日本が最初の立ち上げの協議には入らないというのは、これは北朝鮮が反対したからなんですか。

(茂木副大臣)いろいろなやり取りはございますが、先程申し上げましたように、何しろものを動かすということが重要だと思っております。北朝鮮はこれまで、米朝でしか話をしない、これが少なくとも多国間協議への第一歩に乗り出してきた、このことは必ずしも全て楽観できるわけではありませんが、歓迎したいと思っています。

(問)アメリカが中国と北朝鮮との3者によるマルチ協議というのは、受けるに当たっては当然日本政府と事前の相談があったと思うのですが、これは大体いつ頃、そういう形になりそうだという話が伝わってきたのかというのは、御紹介いただけますか。

(茂木副大臣)これは、これから協議に臨むに当たりまして、事前の十分なすり合わせというのはさせていただいておりますが、いつ、どのレベルで話があったか、これについては差し控えたいと思います。ただ、我が国としてそういった準備をするのに、十分、事前には連絡を受けております。

(問)同様に、中国とも事前の折衝、すり合わせというのはかなりあったのでしょうか。

(茂木副大臣)あります。

目次へ戻る

・菅民主党代表と胡錦濤中国国家主席との会談

(問)中国に関しまして民主党の菅代表が今日、胡錦濤主席と会談する予定だそうですが、小泉首相に先だって野党の党首が中国のトップと会談することになったということについては、どのように受け止められますか。

(茂木副大臣)それぞれの政党の代表の方を含め、議員外交につきまして政府の立場で余り、コメントするのが適切ではないと思っております。

目次へ戻る



副大臣臨時会見記録 (平成15年4月14日(月) 11:10~ 於:会見室)

・イラク情勢

(茂木副大臣)今日10時から22回目のイラク緊急対策本部の会議を開催致しました。週末にかけましてパウエル国務長官、ラムズフェルド国防長官はテレビのインタビュー等で幾つかの発言を行っております。戦後のイラクの問題、シリア、大量破壊兵器の廃棄の問題について主に言及しているようであります。まずパウエル国務長官でありますが、アメリカはイラクの将来の指導者もイラクの暫定統治機構の指導者も選ぶことはしない、それはイラク人及びイラクの代表の仕事である、このように述べております。シリアに関しましては、シリアがイラク前政権指導者たちの逃げ場所となることは賢い選択ではない、このように話しております。ラムズフェルド国防長官でありますが、フセイン体制は既に過去のものとなっている、シリアにつきましては、シリアがイラク戦争犯罪人やテロリストの避難場所にならないことを期待する、イラクの大量破壊兵器に関する情報を有しているイラク人の協力を得ることが優先事項の一つである、このように述べております。これに関連しまして、現地のフランクス中央軍司令官でありますが、イラク人から多くの情報提供が米軍に対して行われており、その中には幾つかのことがあるわけですが、大量破壊兵器が隠匿されている可能性のある場所は2、3千カ所はあり、その存在を確信している、このように述べております。
 軍事情勢でありますが、アメリカの海兵隊は昨日13日、政権最高幹部や特別共和国防衛隊等が終結しているとされるイラク北部ティクリートへ進軍をしている模様であります。一方、アメリカの国防総省は、作戦状況の進展に伴う体制の見直しの一環としてB2ステルス爆撃機を本国に撤収し、空母も削減する方針だと発表致しております。イラク国内、バグダッドの様子でありますが、たくさんの画像が映っておりますが、市民による略奪等、無政府状態が継続をしている一方で、アメリカの海兵隊がイラク警察と共に市内の合同パトロールを計画し、一部実施し始めている模様であります。
 邦人の状況でありますが、これまでのところ、邦人の被害情報は入っておりません。所在が不明でありましたフリー・ジャーナリストにつきましては、11日の夜に本邦の家族に連絡があり、本人の無事が確認されました。ヨルダンへの出国を希望しているようでありまして、出国に際しての支援要請が来ておりますので、在ヨルダン大使館が必要な措置を行う予定であります。おそらく今日中にもそういう形になっていくのではないかと思っております。「人間の盾」として活動しておりました中の6名が日本時間の12日の夜、ヨルダンに出国致しました。従いまして、「人間の盾」として配置されて未だ残っている方は5名ということになります。
 今日の会議では、川口大臣のドイツ、フランス、イギリスの訪問、17日に行われましたロシア、ドイツ、フランスの3カ国首脳会談につきまして簡単な報告がございました。既に現地でもブリーフを行っているところでありますが、川口大臣の訪欧につきましては、まず我が国のイラク人道・復興5原則に対し、各国の賛同を得ることができました。 各国より、戦後の日本の役割が重要であるとして強い期待が表明されました。人道・治安状況につきましては、各国より現在の人道・治安状況の悪化につき強い懸念が表明されました。現状がmessyである、そういう懸念が表明されまして、我が国としても真剣にこの問題に取り組んでいきたい旨、大臣の方から説明をされたそうであります。国連の関与につきましては、国連の関与という原則については各国の間で意見の一致があるようでありますが、タイミング等につきましては御案内のとおり様々な意見が出たようであります。更に中東和平の問題につきまして、中東地域全体の和平と安定、特に究極の課題とも言うべき中東和平の更なる進展につき、各国とも強い関心を示した、こういうことであります。

(問)バグダッドの治安の状況について強い懸念が表明されて、我が国としても真剣に取り組んでいきたいと大臣が表明されたということですが、具体的にはどのような措置を考えられているのでしょうか。

(茂木副大臣)今申し上げたのは、バグダッドの人道・治安の状況ということでありまして、なかなか我が国としてこの治安問題にすぐに取り組むというのは難しいと思っております。先程申し上げましたように、今アメリカの海兵隊が現地のイラク警察と協力しながら治安の回復を始めるということであります。その状況を見守っていきたい。一方、人道支援に関しましては、既に3月20日の時点で、我が国としての第1段の503万ドルを発表させていただきまして、また4月9日に国連のフラッシュ・アピールに対しまして2,500万ドルの我が国としての支援策、食糧であったり医療などを発表させていただきまして、枠として1億ドルということでありますから、残りが7,000万ドルということになるわけであります。今後の人道の状況であったり避難民の発生等を見ながらこの枠を機能的に使っていくことが最優先であると考えております。

(問)イラクの博物館からいろいろな歴史的な遺産が運び出されているという報道がありますが、どういうふうに受け止めているのかということと、日本としてこれについて何かできることがあるとお考えなのかどうか、その辺をお聞きしたいのですが。

(茂木副大臣)個人的には私、このメソポタミア文明、大好きでありまして、バビロニア王国も大変関心を持っております。イラクの博物館、そういった歴史的な価値を有するたくさんの遺跡があるわけでして、それが盗難にあうというのは極めて残念だなと思っております。おそらくイラクの復興を考えていく上でもそういったしっかりした歴史が残る、そういうベースの上に新しい民主化されたイラクができていく、こういうことは必要なんだと思っております。現時点で、先程申し上げたように治安の回復について日本が直接関与することは難しいかもしれませんが、今後の状況等によって、例えば博物館の復興を行う、また、盗まれた遺跡につきましても回収の作業をする、そういうことで日本が果たせる役割があったらやっていくべきだと思っております。

目次へ戻る



副大臣臨時会見記録 (平成15年4月11日(金) 11:15~ 於会見室)

・イラク情勢

(茂木副大臣)今日は21回目になると思いますが、イラクの緊急対策本部会議を、10時から開催を致しました。同時に今、川口大臣訪欧中でありまして、フィッシャー・ドイツ外相、ドビルパン・フランス外相との会談も終わりました。一連の会談の中で、フィッシャー外相、ドビルパン外相との会談でありますが、我が国の復興支援の5原則につきまして、川口大臣の方から説明をし、フィッシャー外相、ドビルパン外相もこれについて賛同していただいたと、このような報告を受けております。おそらく国連の関与のあり方とか国際社会の協力の枠組み、こういうことが議論の一つの中心になったと思いますが、フィッシャー外相との会談におきまして、川口大臣は戦後に関して、国際社会全体として対応することが大切であり、安保理決議が非常に重要になるという日本側の考え方を説明致しました。これに対しましてフィッシャー外相の方は、現在は人道状況に最も関心があるが、米英軍が治安を含め対応することが重要であると述べ、イラクの復興については、ドイツとしては国連が中心的な役割を担うことが大切だと述べたようでありますが、両国間で、国際社会が一致してこの戦後について対応することが重要である、こういう共通認識は持ったようであります。また、ドビルパン外相との会談におきましては、ドビルパン外相の方から、国連の役割について、例えば中心的な役割とか、重大な役割、central roleとかvitalrole、いろいろな言葉があるようだけれども、要は国連の役割については、国連が具体的に何をなしていくかが重要である、こういう発言があったと聞いております。概要につきましては現地でも記者会見等を行っているようであります。
 イラク全体の情勢でありますが、20日の開戦以来、連合軍はイラク向けにアラビア語のラジオ放送を行ってきておりますが、昨日からはテレビを通じた放送を開始致しております。昨日、第1回目では、ブッシュ大統領及びブレア首相が北アイルランド首脳会談の際に録画したイラク国民向けのメッセージを放映しているようであります。ブッシュ大統領はそこの中で、フセイン政権は権力の座から追われつつある、連合軍は法と秩序の維持を支援していく、イラク国民が平和で国民を代表する政府を樹立することを支援していきたい、このようなことを述べております。ブレア首相も、イラクは英国でも米国でも国連でもなく、イラクの人々によって統治運営をされるべきである旨の発言をしております。
 軍事情勢でありますが、バグダッド市内、イラク民兵との部分的な交戦等もまだ残っているようであります。バグダッド市内のモスクで10日、アメリカの海兵隊とイラクの民兵が交戦を致しまして、海兵隊員1人が死亡、20人以上が負傷した模様であります。パレスチナ・ホテル付近で10日、自爆攻撃があり、これによって海兵隊員1人が死亡、3人が重体ということになります。北部、クルド人勢力及び米軍部隊がキルクークに入ったということであります。今後の焦点ということでこの軍事情勢を申し上げますと、一つはバグダッド市内の治安は非常に悪くなっておりますので、この治安維持の問題、そして残っております民兵等の残存兵力の掃討、これが一つの中心になってくるかなと。もう一つは、フセイン大統領の故郷でありますティクリートの攻略が一つの大きな焦点になってくる、このように見ております。
 邦人の状況でありますが、これまでのところ邦人の被害情報はございません。皆さんのお仲間の記者の方がたくさん、バグダッドにお入りのようでありまして、我々が掴んでいる範囲で、23名がヨルダン、イラク国境からコンボイを組んでイラクに入国した模様であります。なかなか全体の人数が掴みにくくなっております。現在、掴めている範囲におきましては、NGOの関係者が北部に6名、一般邦人が10名、報道関係者の方は少なくとも23名増えたという形でありますから49名、合計しますと65名という形になりますが、おそらくこれからまた入るような方があるということですと、この数字自体を毎日御報告申し上げることに意味があるのかどうか、こういう状況にもなってくるかなと思っております。
 周辺国の危険情報でありますが、昨日御報告した3地域につきましては、「渡航の是非を検討してください」、こういう危険情報に引き下げを行いました。その他の周辺国の危険情報につきましても、今現地の大使館等々と連絡を取っているところでありまして、段階的に引き下げていくという予定であります。

(問)現時点で、きっちり戦後の枠組みというのは固まっていないわけですが、ORHAに対して日本政府から何らかの形で要員を派遣することについての是非について、現時点でどう思われているかということと、そのことによって日本の方向というものがどういうことになるのですか。可能になるのでしょうか。

(茂木副大臣)まず、ORHAにつきましては、ORHAに日本から人を派遣することに法的な問題はありません。これが例えばORHAが、軍事行動と一体するとか、そういう特定の条件がついた場合は別でありますが、そうでない場合は法的な問題というのはないと理解しております。今度は、ORHAがどういう形で機能していくのか、一つはいわゆる軍事部門と民政部門がきちんと切り分けができるのかどうか、また、ORHAに対してどういう国が参加をし、このORHAの性格が完全な国内機関からより国際的な機関になっていくのかどうか、ORHAの下で進められるいろいろなものが、例えば今あるイラク政府との関係と言いますか、官僚機構との関係がどうなっているのか、こういうことも見極めた上で判断をしていきたいと考えております。様々な形で日本に対して出てきます現地からのニーズ、これには応えられる範囲で応えていく、これが自然であると思っております。

(問)その点についてなんですが、先程、法的な問題はないというお話ですが、これは戦争が完全に終結したと認定される以前の段階でも、それ自体に問題はないという見解なんですか。

(茂木副大臣)先程申し上げたように、軍事行動と一体化するということになりますと当然、問題が出てくるわけでありまして、国際機関、外国の政府に対して日本人、公務員を派遣することそのものについては問題がないということでありますが、当然このORHAの性格が、例えば軍事部門と民政部門がどうなっていくかということは、今後見極めていかなければいけないと思っております。

(問)今の関連ですが、日本政府としてはORHAが現在のようにアメリカ政府の一機関という位置付けのままよりも、国際機関のように各国が入っていった方がいいと考えているのでしょうか。また、その点については、アメリカと協議されているのでしょうか。

(茂木副大臣)全体の復興支援におきまして、できるだけ多くの国が参加をする形でイラクの復興を行っていくことは必要だと思っております。ただ、個々の機関につきまして、ORHAの話以外でも、じゃあどれだけの国が関与するのか、それに対して国連のブレッシングがどうなっていくのか、これは今後の協議という形になってくると思います。

(問)それに関連してなんですが、その時に、国連なり国際的な機関が何らかの形で関わらないと日本は参加できないという条件があるのですか。

(茂木副大臣)条件はありません。法的な条件ということではありません。

(問)そうすると、幾つかの国が関わって、ある程度国際的な色彩があれば、日本は法的には関わることに問題はないわけですね。

(茂木副大臣)法的には問題ありません。後はどう判断するかということです。

目次へ戻る



副大臣臨時会見記録 (平成15年4月10日(木) 11:00~ 於:会見室)

・イラク情勢

(茂木副大臣)まず全体の情勢につきましてコメントさせていただきます。バグダッド及び北部など一部地域で戦闘は続いているものの、軍事行動は最終局面にあると認識を致しております。我が国と致しましては戦闘終結の道筋が開けてきたことを歓迎するとともに、戦闘が一刻も早く終結し、現地の治安情勢が改善することを希望致しております。今後とも戦局の動向を注意深く見極めていく必要がありますが、戦後のイラクのあり方についても本格的に検討すべき時期にきていると認識を致しております。我が国としてはイラク復興「5原則」に基づき、イラクの人道・復興支援に積極的に取り組んでいく考えであります。川口大臣はまさにこの時間、欧州に到着するところでありまして、イラク復興への国際協調の再構築や国連の関与のあり方について関係国と緊密に協議を進めていきたいと考えております。
 今日、20回目のイラクの緊急対策本部を10時より開催を致しました。まず全体の軍事情勢でありますが、バグダッド市内では引き続き散発的な抵抗があり、また、治安の悪化が懸念されておりますが、全体の情勢ということで言えばバグダッドが陥落したことはほぼ確実と思われます。しかし、イラク政権首脳の所在は依然として不明であり、今後、彼らの行方が一つの大きな焦点になってくると考えております。今後の戦闘の焦点でありますが、一つはフセイン大統領の故郷であるティクリート、これはバグダッドの北方百数十キロの地点でありますが、ここにフセイン政権の要人が逃げ込んでいる可能性もありまして、このティクリートの情勢がどうなっていくかというのが一つの焦点であり、もう一つ、北部モスル、キルクークは依然としてフセイン政権側がコントロールしており、これらの都市の解放も今後の課題になってくると思っております。
 アメリカの要人の発言を見ましても、ラムズフェルド国防長官は勝利を宣言するには処理すべき課題も多いと、このように述べておりますし、フライシャー報道官の方も、今後とも重大な危険があることを知っており警戒感を弛めていない、このような発言を致しております。
 イラクの反体制派の動きでありますが、今後、イラクの体制を検討する上で、いわゆる反体制派グループにも一定の役割があると思われますので、今日の会議におきましてはこの反体制派の動向等につきましても議論をさせていただきました。なお、これに関連致しまして、イラクの国民会議など国内外の反体制派の参加を得て、ナシリア近郊で12日に予定されておりましたイラク暫定統治機構発足に向けた会合は延期をされる見通しだということであります。
 邦人の状況でありますが、先程申し上げましたように、バグダッド市内におけます治安の悪化というのは大変懸念を致しております。ただ、現状におきましては邦人の被害情報というのは入ってきておりません。また、イラクに滞在している邦人数も前日から変化がなく、42名ということであります。ただ、ジャーナリストの方1名が4月2日に本邦の関係者に連絡があった以降、所在が不明でありまして、10日の朝、本邦の御家族に確認をしましたが、本人からの連絡はないという状態であります。政府と致しましては近隣国の大使館や現地の関係者等を通じて情報収集を行っているところですが、現時点で同氏の安否に関する情報は確認できておりません。併せて、国際機関等を通じた同人に対する情報の収集にも努めているところであります。
 周辺国の状況でありますが、若干の落ち着きも見られるようでありまして、本日中に幾つかの地域に関しまして渡航情報、危険情報につきまして、引き下げの情報を発出する予定であります。バーレーン全土、カタール全土、サウジアラビアのリヤド及び近郊、そしてカフジを除きます東部州に対しまして、「渡航の是非(を検討してください)」に引き下げをさせていただきたい。現段階では「渡航の延期をお勧めします」という段階から、レベル2の「渡航の是非を検討してください」という段階にさせていただきたいと思います。また、イスラエル、クウェート等につきましても、今後の情勢を検討しながら危険情報をどうするか、こういうことも早急に検討していきたいと考えております。

(問)フセイン政権は崩壊したということをお考えでしょうか。

(茂木副大臣)なかなかここの部分は、フセイン政権そのものが崩壊したと断定する段階にはないと思っております。
 ただ、先程申し上げましたように、首都であるバグダッドが陥落したということはほぼ確実だと思っております。ただ、一部のティクリートであったり、北部地域におきましては、まだフセイン政権側がコントロールしている部分もありますので、今後の戦局等につきまして注意深くフォローしていきたいと思っております。

(問)先程、戦後のあり方についても本格的に検討すべき時期にきたというふうにおっしゃっていますが、一つは、アメリカを中心に進められている戦後のプロセスですが、ORHAが中心となる段階と、暫定統治機構があると思うのですが、いわゆるイラク人が本格的に参加してくるのはどの段階というふうに今、政府としては考えていらっしゃるのかということと、何れかの段階で日本政府は要員を派遣するということを検討されているかどうかは、今日の時点で改めてもう一度お聞きしたいのですが。

(茂木副大臣)おそらくORHAにつきましては、この性格付けというのは、今後協議していく必要があると思います。暫定政権の段階でイラクの国民代表の方が参加をしていくということでありまして、これがどこの時点で立ち上がるか、これは人材の問題もありますし、いつ戦闘が終わるかの問題もありますので、注意深く見ていかなければいけないと思っております。ただ、何にしましても最終的にイラク人によるイラク人のための政府が早急に立ち上がるということが望ましいわけでありまして、その前段となります暫定機構につきましても、早く立ち上がるということが望ましいと考えております。日本の関与の仕方でありますが、これから、相当、関係国とも連絡を取っていかなければならないと考えておりますが、ORHAにどういう形で関わっていくのか、IIAにどういう形で関わっていくのか、これにつきましてはORHAそのものの性格とか、IIAそのものの性格というのは、おそらくまだ関係国の間でもきっちりとした認識というのはないかと思います。ぼんやりと、ORHAという機関がありますね、IIAというものができているのですね、こういう認識はあっても、明確なものになっていない。従って今の段階では、まさに川口大臣がこれからドイツ、イギリス、フランスとまわる中で、意見交換をして、この位置付けにつきましても、これは米国も含めてでありますが、明確にする、こういうことが第1段階としてあって、その上で我が国としては要員の派遣をすべきかどうか、こういうことを検討する、判断する、こういう2つのステップを踏んでいくことになると思います。

(問)米英軍が勝利宣言した直後の日本政府の対応についてはどうお考えですか。

(茂木副大臣)先程申し上げましたように、戦局につきましては最終局面を迎えている、このような認識をしておりますが、まだ残存の勢力等々があるわけでありまして、そういった状況を見ながら注意深く判断していきたいと思います。

(問)大臣談話とか、総理談話とかその辺はいかがでしょうか。

(茂木副大臣)何らかの形で、もし日本政府としてこの軍事行動が終結した、こういう判断があった場合は何らかの発言があると思っております。

目次へ戻る

・北朝鮮の核兵器開発問題に関する安保理非公式協議

(茂木副大臣)安保理におきまして9日、非公式の協議がもたれまして、北朝鮮の核兵器開発問題が取り上げられました。協議の終了後、アギラール安保理議長、メキシコの国連常駐代表でありますが、このアギラール安保理議長よりプレスからの質問に答える形で、安保理メンバー国は北朝鮮の核問題を検討するために非公式協議を行った、安保理メンバー国は懸念を表明した、引き続き本件をフォローするとの発言を行ったようであります。我が国と致しましては、北朝鮮がこの発言を真摯に受け止め、国際社会の懸念を払拭すべく具体的な対応をとること及び国際社会が問題の平和的解決に引き続き取り組んでいくことを強く希望するものであります。

(問)北朝鮮の関連なんですが、NPT脱退宣言から今日で3カ月経つわけですが、北朝鮮がなおNPTに留まっているのか、それとも脱退したということになるのか、その辺りの解釈は政府としてはどのようにお考えですか。

(茂木副大臣)我が国としては北朝鮮がNPTを脱退したその手続については疑義があると考えております。そしてまた同じような考えを持つ国もある、このように認識を致しております。

(問)北朝鮮のことですが、手続に疑義があるというのは、条約10条の脱退権利を認める要件を満たしていないという趣旨でしょうか。

(茂木副大臣)そういったことも含めて、全体として疑義があると考えております。

(問)今回、安保理が議長声明を見送ったことについては、日本政府はどのような見解なんでしょうか。

(茂木副大臣)この問題につきましては、今後とも安保理におきまして協議が行われていく、こういうふうに思っておりまして、先程申し上げましたように、我が国としてはまず、こういう議論が行われた、そこの中で懸念が表明された、そういうことを北朝鮮が真摯に受け止める、こういうことが何よりも重要だと思っておりますし、当然、関係国との間で協力をしながら外交的な努力を続けていきたい、こういうふうに思っております。

目次へ戻る



副大臣臨時会見記録 (平成15年4月9日(水) 10:45~ 於会見室)

・イラク情勢

(茂木副大臣)米英首脳会談でありますが、日本時間の8日の午後7時に、首脳会談を終えましたブッシュ大統領、ブレア首相がイラクに対する共同声明を発出したわけであります。我が国と致しましては、英米首脳が今後のイラクのあり方についての考え方を改めて明確に示すと共に、安保理決議の採択を追求する方針、イラク復興において国連が重大な役割、vital roleという言葉を使ったと思いますが、重大な役割を担うこと、そしてイラク国民による統治の早期の成立を支持すること等を表明したことを評価致します。今後、戦後の移行期については関係国とも様々な意見交換が必要でありますが、可能な限り早急にイラク国民を代表する政府が実現することを強く期待しております。今後、関係国、国連をはじめとする国際機関、イラク人の間の議論を通じて可及的速やかに国際協調が再構築され、国連の十分な関与の下でイラクの復興活動が行われるべきと考えております。従って我が国としても、このような議論に前向きに参加し、英米をはじめとする関係国や、国連等の国際機関と緊密に連携しつつ、先般発表致しました「イラク人道・復興支援5原則」に基づき、イラクの復興に積極的に取り組んでいく考えであります。
 各国の動きでありますが、まずイラクでありますが、イラクの国営テレビ、ラジオ局が8日の午前に相次いで放送を停止している模様であります。バスラにおきましては、地元のシーア派の指導者によるバスラ市民委員会の設置というものを英軍が発表致しました。フランスのシラク大統領、ロシアのプーチン大統領、ドイツのシュレーダー首相は、11日及び12日にサンクト・ペテルスブルグで首脳会合の予定であります。英米の首脳会議が行われまして、フランス、ロシア、ドイツの首脳会合が11日、12日に行われるといった動きにも、日本としても注目をしていきたいと考えております。昨日申し上げましたアナン事務総長でありますが、17日にアテネで開催されるEUの首脳会議に出席することとなりました。その機会に各国首脳と会談を行う予定でありまして、9日から予定されておりました欧州の歴訪につきましては、従いまして取り止めというか、17日の段階で行う、このようになったと承知を致しております。
 軍事情勢でありますが、作戦行動がバグダッドの市内に集中してきている。こういうことでありますが、今日の会議につきましては、昨日来報道されている以上の内容はありませんので、もし御質問がございませんでしたら、割愛をさせていただきます。
 邦人の状況であります。これまでのところ、邦人の被害情報は入っておりません。イラク滞在の邦人数でありますが、昨日から1名減りまして、合計で42名という形になっております。7日にラマディ、これバグダッドの西方100キロのところでありますが、ここにいました報道関係者5名が、全員バグダッドに入りまして、バグダッドには現在30名、プレス関係20名、一般の方10名が滞在しております。日本時間の昨日の午後5時頃、バグダッドのメルディアン・パレスチナ・ホテルに砲撃がありましたが、現在まで邦人の被害情報というのは入ってきておりません。なお、このパレスチナ・ホテルでありますが、邦人のプレス関係者11名、一般邦人3名が宿泊を致しております。この中で、一般邦人の2名を除いた12名につきましては、砲撃後に全員の安否が確認済であります。一方、「人間の盾」の関係でありますが、「人間の盾」の関係者1名がイラクから出たということでありまして、「人間の盾」として現在配置されている人数は昨日より1名減りまして、12名という形になっております。なお、現在、アンマンの方に「人間の盾」の事務所というものがあるようでありまして、4月6日付の「人間の盾」として各国の配置をされている人のリストを入手致しました。ただこれは不完全なリストでありまして、例えば日本人で「盾」として配置をされている人が、このリストによりますと4名という形になっております。このリストによりますと、9つのサイトに、世界で約20カ国から60名強が配置をされていると。多い順で言いますと、トルコの方が16名、イギリス、フランスが各々5名、日本、アメリカ、オーストラリアが各々4名、こういう形であります。

(問)先程もおっしゃったように、英米の首脳会談で、復興のかなり詰めた話も出たわけですが、今の段階でアメリカが構想として示しているIIAを支援するためとか、あるいは既にあるORHAに対して、日本政府が協力のために文民を出す可能性というのは今の段階でありますか。

(茂木副大臣)昨日の共同声明、その後の記者会見を見ましても、御案内のとおり、今後のイラクの統治のあり方はどうなっていくのか、こういうことに対してまず第1段階と言いますか、イラクのための適切な紛争後の行政機構、post-conflict administration、これを承認する、こういう形が出てくるわけです。その後に、イラク暫定統治機構、an Iraqi Interim Authorityの可能な限り早期の成立を支持すると。そしてその後にイラク国民による恒久的な政府が設立をされると。この暫定統治機構につきましては、また違う言い方で、イラク人によって運営をされる移行期の行政機構、a transitional administration、こういう言葉を使っております。この暫定統治機構につきましては、広範な基盤を持ち、イラクのあらゆる民族、地域、そして在外イラク人のメンバーを含む完全な代表性を有するものとなる、こういう形でありまして、例えばこのtransitional administrationというものがIIAを指すのか、もしくは、例えばORHAの位置付けが第1段階に来るのか、第2段階に来るのか、もしくは第1段階のpost-conflict administrationがどこまで含むものなのか。この共同声明、記者会見を見る範囲ではまだ明らかではありません。こういうことも含めて、米英、関係国とも意見調整をしていく、こういうことが今必要なんだと思っております。

(問)アメリカから派遣の要請があるという報道がありますが、そこはいかがでしょうか。

(茂木副大臣)そのような要請が正式に来ているとは聞いておりません。

(問)例のパレスチナ・ホテルの砲撃ですが、そこに日本人がたくさんいるというのは、前から外務省は認識していると思うのですが、その辺の、アメリカ側への通報等はあったのか、それと今回の砲撃に関する感想をお願いします。

(茂木副大臣)出来る限り日本人がどういうところにいるか、こういうことにつきましてはアメリカの方にも報告をさせていただいております。ただ、いろいろな移動等々もあるわけで、御案内のとおりこういう通信の状況でありますから、我が方としても今、日本の人がどこのホテルにいる、どこの通りを歩いている、こういうことまでとても把握はできませんので、逐次という形にはなりません。戦闘の開始以来、民間の方に対する犠牲が最小限になることをということでありましたので、民間の方に被害が出たということは極めて残念なことだと思っております。

(問)先程の米英首脳会談の成果として、新たな安保理決議案に関して言及しているところがありまして、先程副大臣も、評価して、前向きにというお話がありましたが、人道支援と戦後の統治に関する新たな安保理決議案を提案すると英米は言っているわけで、日本の関わり方としてそこの決議案の内容に関して、一緒に加わって議論をする動きということとか、あるいはそこまで行かないにしても英米のそういう動きに協調するように、例えば大臣の訪欧で他の国に働きかけるとか、そういった動きに関してはどういうスタンスをとるのでしょうか。

(茂木副大臣)先程、戦後の移行期については関係国とも様々な意見交換が必要だと。その上でまた評価するという形を申し上げたわけでありますが、共同宣言の原文を見ますと、この部分、resolutions、こういう複数形になっておりまして、必ずしも1本の決まった決議というよりも、今後、特にこれがpost-conflict administration、初期段階のものに絡んで、行政機構を承認するresolutionsの採択を追求する、こういう形でありますから、まず行政機構の形がどういうものになっていくか、この議論は必要でありますし、そこの中のどの部分を承認するようなresolutionになるのか、これにつきましては意見調整というのはまず必要であって、こういう1本決まった第2決議みたいなものがあって、これについてどうするという段階にはまだないと思っています。

(問)その推移を見ながら日本としての対応を決めていくということですか。

(茂木副大臣)そうですね。

(問)先程、暫定統治機構に対する日本からの派遣の問題ですが、アメリカから正式な要請はまだ来ていないという話ですが、いろいろな形の協議をされていると思うのですが、非公式な形で日本の参加みたいなものを打診されているということはあるのですか

(茂木副大臣)今、意見交換の段階でありますから、コメントにつきましては差し控えさせていただきたいと思います。

目次へ戻る



副大臣臨時会見記録 (平成15年4月8日(火) 10:10~ 於:芝会見室)

・イラク情勢

(茂木副大臣)今日は朝の9時から第18回目のイラク緊急対策本部を開催致しました。30分強、今日は議論をさせて頂きました。まず各国の動向でありますが、継続中でありますが、英米の首脳会談が現地時間の昨日7日から開催をされております。北アイルランドのベルファスト郊外の迎賓館におきまして行われておりまして、1日目の会談が現地時間の7日の午後6時、日本時間で言いますと8日の午前2時から始まりました。2日目の会談は、現地時間8日の午前中から開始をされて、場合によっては昼の時間までかかるのではないかと。日本時間で言いますと今日の午後から夕刻にかけて、こういう形になると思っております。ちなみに北アイルランドの12時は、日本時間では夜の8時になります。なお、2日目の会談にはアハーン・アイルランド首相も参加をして、3者会談を行う予定だという報告を受けております。結果が入り次第、会談の内容については分析を急ぎたいと思っております。川口大臣は11日に訪英致しまして、ストロー外相との会談を行う予定でありまして、非常にタイムリーな会談になるのではないか、こんなふうに我々は思っております。この会談に向かいましたパウエル国務長官でありますが、機中の記者懇談で、戦闘段階は終焉に向かっている。今やイラク社会全体を代表する政府を如何に樹立するかという戦後の課題を考える時期に来ている、このように述べております。国連におきましても動きが出ております。アナン事務総長でありますが、今週の後半に欧州を訪問しまして、イラク情勢及びあり得べき国連の役割につきまして、イギリス、ドイツ、フランス及びロシアの首脳と協議をする予定だと聞いております。これに先立ちまして、ニューヨーク時間の7日の11時から12時半頃、日本時間で言いますと昨晩の22時から23時半頃、安保理メンバーとの会合を開きました。この会合におきまして、アナン事務総長は、ラフディン・アハメド氏、パキスタンの人でありますが、これを事務総長特別顧問に任命したことを報告致しまして、アハメド特別顧問が今後のイラクの諸問題に関する国連のフォーカル・ポイントとして活動する旨述べました。フォーカル・ポイントということでありますから、このアハメド氏が中心人物として活動する、こういう認識だと思っております。このアハメド顧問でありますが、これまでに国連の事務総長の官房長を務めたこともある経験豊かな国際公務員でありまして、カンボジア、東チモールの事務総長特別代表の経験もございます。このアハメド顧問でありますが、今年の2月以来、非公式に国連の戦後のイラクにおけるあり得べき関与についての国連内での検討にも関わってきた人物、このように聞いております。
 戦況でありますが、相当な報道がされているわけですが、バグダッドの中心部に米軍が侵攻致しまして、2つの大統領宮殿の制圧を行いました。これは米軍が開戦以来一貫して奇襲と迅速性、これを重視していることの一つの作戦の表れ、このように見ております。どうしてこういう作戦がとれたかということでありますが、一つは、やはりバグダッド上空の制空権をアメリカが確保している、このことが大きいと思います。もう一つは、イラク側の戦闘能力というのは明らかに低下している、こういう2つの前提の下で今回の作戦がとられたのではないか、このような分析の報告がございました。また、今回の作戦の目的でありますが、政権崩壊、サダム・フセイン政権の崩壊というものを内外に強く印象づける。そして秘密の地下の施設であったり、政権中枢に迫り、情報の収集を行う。3つ目に空爆の効果を検証する、こんなことではないかと思っております。秘密の地下施設の動向、こういうことも述べましたが、生物・化学兵器につきましても若干の情報がいろいろな形で出ております。米の第3師団でありますが、化学兵器貯蔵庫と思われる施設を、イラク中央部のヒンディーヤ市近郊において発見をしたと。施設ではドラム缶14本が発見されている。現場での初期検査の結果では、そこの中に、化学兵器に使用されるタブン及びサリンの可能性があると。また、海兵隊の方は、バグダッド市近郊で化学兵器を搭載したBM21中距離ミサイル20基を発射可能な状態で発見した、このような報告が入っておりますが、一方で、国務省のブリーフィングにおきまして、ラムズフェルド国防長官は、報じられている化学兵器の発見については、憶測は避け、慎重に確認する必要がある、このように述べておりまして、我が国としてもこれらの化学兵器と言われるものの検証結果、これは慎重に見極めたい、このように考えております。
 邦人の動きであります。昨日から4名増えまして、イラクに滞在している邦人の数、確認できている範囲では、合計43人という形であります。一般邦人1名。報道関係者、これはフリー・ジャーナリストではありませんが、報道関係者3名がイラクに入ったということであります。ただ、この報道関係の3名の方につきましては、バグダッドの市内ではなくて、バグダッドの西方100キロメートルのラマディに滞在中であるということであります。昨日、日本大使館の現地補助員がバグダッドの大使館の方に出勤致しまして、その結果をヨルダンの日本大使館に報告してきております。これによりますと、バグダッドの市内の様子でありますが、6日より7日、おとといより昨日は、激しい爆音や銃声が続いていると。町中の車や人通りはほとんどない。
 非常に危険を感じる状況であるが敢えて出勤をしてきた、このように言っております。停電は依然として続いているが、水道からの水は異常なく出ている。イラク国営テレビは通常どおり放映されている。国内の電話は切断されたままだと。米軍がバグダッドに入ってきているとのニュースは聞いているが、直接米軍の姿は、この現地補助員は見ていない、こんな報告が入ってきております。

(問)増えた邦人4人ですが、「人間の盾」関係ではないということですか。

(茂木副大臣)先程、一般邦人1名、報道関係3名と申しましたが、この一般邦人につきましてはドーラの発電所に配置をされているということが確認されました。従いまして、「人間の盾」として配置されている人は、昨日より1名増えて13名、こういう形になりました。配置状況もう一度言いましょうか。8日現在の「人間の盾」の配置状況でありますが、ドーラの浄水場に7名、北バグダッドの変電所に2名、ジャジーラ浄水場に2名、ドーラの発電所が1名増えて2名、こういう形です。

(問)43人というのは、今日の午前6時現在ということでよろしいでしょうか。

(茂木副大臣)はい。

(問)生物・化学兵器が見つかる、慎重にやっていくが米国もまだ確認をしていないのですが、生物・化学兵器の見つかることの意味というのは、副大臣としてはどういうふうにお考えでしょうか。

(茂木副大臣)生物・化学兵器につきましては、今回の軍事行動の目的は、明らかにこの大量破壊兵器の廃棄を進める、こういう形であります。しかし、この大量破壊兵器の廃棄を進めるためには現在、フセイン政権というものが大きな障害になっている、こういう認識の下での作戦の展開であります。従いまして、この大きな障害の除去というものがまず必要であって、その過程を通じてその後に、生物・化学兵器を含めた大量破壊兵器の発見であったり、廃棄というものが進むと思っております。先程も申し上げたように、これはいろいろな情報が飛び交いますが、きちんとした検証が必要であると。何にしても今回の軍事行動、3つの目標というものがある。1つは、速やかに戦闘行為が終わる。2つ目に犠牲をできるだけ少なくする。そしてこれを通じて、大量破壊兵器の廃棄が進むということでありまして、ご指摘の大量破壊兵器の廃棄につきましては、これからも日本政府としても注視をしていきたい。大変重要な問題だと思っております。

目次へ戻る



副大臣臨時会見記録 (平成15年4月7日(月) 11:05~ 於会見室)

・イラク情勢

(茂木副大臣)今朝は、10時から第17回目になりますイラクの緊急対策本部の会議を開催致しました。
 各国の動向でありますが、昨日も申し上げたとおり、ブッシュ大統領が今日から北アイルランドを訪問して、ブレア英首相と二日にわたって会談を予定しております。また、ライス補佐官は5日から7日の日程でロシアを訪問中です。ウォルフォウィッツ国防副長官が、6日フセイン政権崩壊後のあり方につきまして、米英が中心となって、暫定統治を築く、紛争後のイラク暫定政府樹立には6ヶ月以上要するだろうとこのような発言を行っております。ロシアにおきましては、5日にプーチン大統領がフランスのシラク大統領、そして、米国のブッシュ大統領と電話会談を行っております。フランスのシラク大統領もシリアのバッシャール大統領と電話会談を行った模様でございます。各国ともイラクの今後につきまして、活発な意見交換を始めている模様であります。
 軍事情勢でありますが、第3歩兵師団の威力偵察が5日に引き続き、6日も行われました。米英軍はバグダッドの制空権を掌握致しまして、低空からの航空攻撃、近接の航空支援が可能になっております。また、バグダッドの南東部におきましては、海兵隊が侵攻中であります。そして、北部、西部に続きます主要幹線道路につきましては、特殊部隊が確保し、バグダッドの包囲網が着々と築かれつつある模様であります。軍の当局者によりますと、現存の勢力、第3歩兵師団、海兵隊等のみでバグダッド攻略も可能であるという発表もなされております。イギリス軍でありますが、バスラ市内の突入を開始致しております。こういった攻撃の一方で情報戦、ビラであったり、テレビであったり、ラジオ放送、これも英米軍としてはかなり強化をしているようであります。
 邦人の状況でありますが、イラク国内は2名増えて39名となっております。39名の内訳ですが、昨日までは37名でした。マイナス2名、プラス4名で39名という形になります。マイナス2名は一般邦人1名、フリージャーナリスト1名。このフリージャーナリストの方は人間の盾として浄水場に配置された人でありますけれど、この2名がシリアに出国されまして、マイナス2。そしてフリージャーナリスト4名が、恐らく一昨日だと思いますが、すでに入国していたことが確認されましてプラス4名、こういう形で合計は39名であります。人間の盾に関しましては、今申し上げましたようにフリージャーナリストの方が1名出たその一方で、一般邦人の方1名、フリージャーナリストの方1名、合計2名が新たに配置をされまして、合計で1名増加の12名という形になっております。配置状況で申し上げますと、ドーラの浄水場に7名、北バグダッドの変電所に2名、ジャジーラの浄水場に2名、ドーラの発電所に1名、合計で12名という形になります。現段階におきまして、これらの邦人に対しまして、被害にあったとの情報は入ってきておりません。但し、ご案内のとおり、バグダッドとの間の電話は、ほぼ不通という状態になっておりまし、安否確認は極めて難しい状況であります。但し、昨日、日本時間で言いますと昨日の昼過ぎぐらいになりますが、人間の盾の関係者でシリアに出国した人の情報によりますと、盾関係者はその時点、つまり盾の関係者がバグダッドを出た時点におきましては全員無事であった、こういうことであります。
 そして、今日は対策本部会議の中で、各国際機関のイラク国内での活動状況につきましての報告を受けました。ユニセフ(国連児童基金)でありますけれど、現地職員200名が現在イラクの国内で活動中であります。国際職員は現在イラクの国外へ退避中ということでありまして、主な活動拠点はバグダッド及び北部の3地方事務所を中心にやっており、一つは保健、特に非常に脆弱層、弱い層ですね、栄養、生活物資の配給を北部3州を中心に実施をしています。現在イラクにおきましては、100万人の妊婦がいるそうでして、産院での緊急協力機材が特に不足をしている。また、5歳未満の子供が420万人いるということでありまして、子供の最大の死亡原因が水関係の下痢ということでありまして、そういった分野であったり、予防接種等々が今後必要になってくるということであります。ICRC(赤十字国際委員会)でありますけれど、現在イラク国内の国際職員が14名、ローカル職員が113名、これは3月29日時点でありますが、活動を行っています。バグダッドの病院は戦傷者、死者への対応で手一杯でございまして、手術は自家発電装置に依存している、但し、昨日あたりから人数の把握そのものが非常に難しい状況になっていているということであります。WFP(世界食糧計画)でありますが、現地職員800名程度が現在活動中ということであります。例えば、北部におきましては、イラク北部の3都市で食糧配布を実施しておりまして、5000トンの食糧を既に配給済みだそうであります。内訳で申し上げますと、2000トンが米、1600トンが砂糖等、こういった活動を主要な機関がやっているという報告がございました。今日の対策本部に関しますご報告は以上です。

(問)今もご紹介があった米国政府のイラクの戦後に関する発言についての評価を伺いたいのですが、ひとつはライス補佐官が4日に戦後の暫定統治機構発足までの人道支援のために、米軍の元高官をトップにした組織を立ち上げて暫定政権発足を促すよう、そして、もう一つは先程お話しのあったウォルフォウィッツ国防副長官の米英中心の暫定統治機構立ち上げに関する発言、この二つはどういうふうに捉えてますか。

(茂木副大臣)昨日、ライス補佐官の今後のあり方についての5原則というますか、そのことについても触れさせていただいておりますけれど、まさにアメリカの国内におきましても、時期とか、機能とか、いろいろ違いますが、様々な発言が行われております。それはまさに、占領統治と言いますか、軍の面での統治、それから、民政面での統治の話、更に復興面におきましても、二つありまして、民政の機関がイラクの国内で中心になって行う問題、更には国際機関が行う復旧・復興と、大きく分けてこれくらいの4項目があるわけです。それらにつきましては、恐らくこれから様々な発言があると思いますし、意見交換も必要だと思っておりまして、一つ一つについて、これが良いとか言うことよりも、まさにその中で国際社会がどの様な話し合いを持っていくかということにつきまして、日本政府としては、既に川口大臣の5原則と、これも発表させていただいたわけでありますから、こういったこともベースにしながら、各国との協議を進めていきたいと思っております。

(問)ライス補佐官の方は戦後暫定統治機構が立ち上がるまでの枠組みについて、言及されたわけですが、ここのフレーズで日本政府に何か支援要請みたいなものをされたのでしょうか。

(茂木副大臣)具体的に米国から支援要請が来ているというような事実はないと承知致しております。

目次へ戻る



副大臣臨時会見記録 (平成15年4月6日(日) 12:30~ 於芝会見室)

・イラク情勢

(茂木副大臣)今日は、戦況等に若干動きがありましたので、日曜日ではありますが第16回の緊急対策本部会議を11時から開催いたしました。1時間強議論をしたわけですが、まずは戦況の動きにつきまして詳しい報告を受け、この2週間強のさまざまな動きにつきましてレビューをして、今後の問題、例えば、人道支援の問題等、幅広く自由に細かい点まで議論を行いました。例えば、人道支援ということで言いますと、イラクの国境付近で赤十字、赤新月社の人道支援の物資が止まっているという情報もありますが、こういうことについても国社部を中心に事実関係を確認をして欲しい、これから日本として人道支援等を決定していく意味で、どの機関がきちんと機能しているのか、こういうことも見極めて上で、支援の内容を詰めていく必要があるので、そういった細かい議論も行いました。
 戦況ですが、米軍は、4日の夜から5日の未明にかけて、バグダッドを空襲しまして、共和国防衛隊の6個師団の内、2個師団を壊滅し、残り4個も戦闘能力を大幅に低下させたと、この様に強調しております。5日の中央軍のブリーフィングによりますと、5日の午前、第3歩兵師団所属の2個の部隊が市の南方から市内に進軍し、市の中心部、チグリス河畔まで北上した上で、国際空港方面西側に抜けたということを既に発表しています。この行動の目的でありますが、連合軍が随意に市内に展開できることを明確に示すことであり、これは成功したと発表しています。ただその一方で、戦闘終結には程遠い状態であるということも強調しておりまして、我が国としても戦況の動きにつきましてきめ細かくフォローしていきたいと考えております。
 パウエル国務長官ですが、ヨーロッパを歴訪しておりまして、4日にピーターセン・ノルウェー外相、ソラナEU上級代表と個別に会談いたしました。その後の記者会見によりますと、暫定統治機構の構成・設置時期等につきまして、米政府は真剣に検討している、検討が終わり次第発表するというふうに述べております。また、国連の役割については、実質的な対話を始めた段階であると。始めた段階であるということですから、もう少し時間がかかるという理解で良いのではないかと思っております。また、補正予算下院修正案に関し、ロシア、フランス、ドイツ、シリア企業にイラクの復興における発注を禁じるという修正に関しましては、補正予算にこうした条件が付されない方が望まし
い、この様に記者会見で述べております。また、ライス大統領補佐官が4日の会見におきまして、サダム後のイラクについての米国の目的を
五つ述べております。一つ目は、一体性を保持し自由かつ内外に平和なものにする。二つ目は、全ての大量破壊兵器を武装解除した形にする。三つ目は、テロを支援し匿うことのない形にする。四つ目が、国民の権利及び法の支配を尊重する。五つ目が、民主主義を指向するイラクのイラク人による再建を支援する。こういうことがサダム後のイラクについての米国の目的だと言っております。イラクの暫定統治機構IIAの問題、国連との関係につきましても言及しているようですが、何らかの明確な方向を決めた段階ではないと理解いたしております。
 邦人の状況でありますが、今日段階でイラクに滞在している邦人は一人減りまして37名という形になっております。内訳で申し上げますと、北イラクにおりますNGOの6名はかわっておりません。市民団体・個人の11名もかわっておりません。報道関係者が21名から20名に減っております。これは北イラク、クルド地域にいました報道関係者1名が出て、7名から6名になったという形でありまして、全体の人数は38名から37名に減り、一方、人間の盾としてサイトに配置されている人数につきましても11名でかわっておりません。この11名につきましては、昨5日の日本時間の5時に、向こうにいる人間からその本邦の関係者にあった連絡を外務省として確認した形では、全員無事であるということです。ただ、バグダッドとの間は極めて連絡が取りにくい状況になっております。今後、イラクに入るという邦人の情報も若干あるわけですが、本当に危ない状況であります、是非報道を通じても、絶対にバグダッドに入らないように、イラクに入らないようにと呼び掛けていただければ有り難いと思っております。今後、若干、イラクから出るという邦人の動きもあります一方で、また入るという危険もありまして、こうした点につきましては注意深くフォローしていきたいと考えております。

(問)バクダットに米軍が侵攻しているのですが、現時点で邦人の方に被害が出ていないというそういう確認でよろしいのすか。

(茂木副大臣)結構です。

(問)昨日の午前5時でしょうか。

(茂木副大臣)5日の日本時間の午後です。現地時間の朝方の段階では全員無事だったという間接的な連絡を受けています。我々が確認できる範囲では、邦人の方に被害とか怪我が出ていないということですが、先程申し上げたように非常に連絡がとりにくい状況になっていると、現在残っている方についてもこれから安否を確認したりすることがもっと難しくなってくるのではないか。そういう状況でありますから、更にこれから入国をされるということは絶対にしないでほしいと思っております。

(問)週明けですが、米英首脳会談がありますけど、どういう風に戦後のイラクに向けての動きが活発化しているのですが、政府についても総理が補正予算についても何か考えがあるようなことをおっしゃっているようですが、現時点ではどういう風にやって、どういう方向性を出していくのでしょうか。

(茂木副大臣)ブッシュ大統領とブレア首相の首脳会談が、7日、8日北アイルランドで行われるというこで、日本政府としてもその会談の内容には注目しておりますし、その直後、川口外務大臣がイギリスを訪問しますので、その内容であったりとか、様々な協議ができるいい機会になるのではないかなとこのように私は考えております。その上でこの支援策についてでありますけれど、おそらく近い段階で国連から出ていますフラッシュ・アピールに対する日本としての回答の準備もしなければならないかなと考えています。また、今後の戦況によりまして、どこまでの復興支援が必要となるかということもありますので、現段階で復興全体のパッケージについてどうするかというこういうことを申し上げるのは少し時期尚早だなと思っております。冒頭申し上げたように人道支援をするからといってその機関が動いていなかったら、出来ない訳でありますから、どういう機関が動いているかということそういうことを見極めた上で、やるべきことをやっていくということであります。それからもう一つ次の段階として本格的な復興となったときには、どれだけの復旧作業が必要であるとか、どういう枠組の中で行っていくか、こういうことを幅広く議論した上で行えるものであって、若干今の段階でそのことについて確たる見通しを申し上げるということは、日本だけではなく、どの国でも難しいのでないかなと思います。

(問)現地の邦人の無事を確認したということなのですが、間接的にとおっしゃいましたけど、具体的にどういうふうに。

(茂木副大臣)こういう形です。向こうにいます方の中から、こちらにいますお仲間の方にご連絡があり、それについて確認をとった外務省として。

(問)それは人間の盾の方...

(茂木副大臣)人間の盾の方々だけについてです。その以外の報道関係、フリージャーナリストについては、連絡、安否はとれておりません。

(問)先程の人道支援なんですけれど、機関が動いていなければ意味がないという感じでありましたけれど、それの実態が判った上で、最終的にその支援が何か決めて発表する形になるのでしょうか。

(茂木副大臣)実態的に見ますとそれは、動いているものもありますから、また、これからの予定等もありますから、全く今の段階でイラクの中に入っていないから支援できないということではないと思っています。関係の機関とも打合せをしてどれくらいのニーズがあるかということを現段階で見極めるということであります。ただ一つの要因として、実態がどうなっているかということも考えていかなければいけないと思います。

目次へ戻る



副大臣会見記録 (平成15年4月4日(木) 13:00~ 於芝会見室)

・イラク情勢

(茂木副大臣)今日は大臣の記者会見もありましたので、第15回になりますイラクの緊急対策本部、11時15分から開催を致しました。各国の動きでありますが、パウエル国務長官、3日、ブラッセルでNATOの会合に出席を致しました。一連の会談ではイラク復興における国連の役割が主な議題であった、この様に承知を致しておりますが、復興において国連は役割を果たすことになるが、具体的には今後検討される旨、強調していたと思っております。これに関連しまして、ロバートソンNATO事務総長を初め、記者会見を行っております。主なポイントを紹介をさせて頂きますと、イラク情勢の対応を巡ってNATOでは過去に分裂はあったが未来に向けたコンセンサスが育ちつつある、戦後復興に関しては国連を初めとする国際機関を含む国際社会として取り組む必要がある、新たな問題に対処するため米欧関係を再構築する必要がある、こういった点が主なポイントであったと思っております。
 これにも関連しますが、幾つかの主要国の首脳の発言というのがございます。ドイツのシュレーダー首相でありますが、3日の議会演説におきまして、イラクの戦後復興において、国連が中心的役割を果たすべきだと。しかし現時点で復興の詳細について憶測をするのは不適当である、この様に発言をしております。また同時に、イラクの復興に関します原則として4つのポイントを挙げておりまして、1つはイラクの領土保全の問題。2つ目は、イラク国民自らによる自らの将来の決定。3番目に天然資源のイラク国民の下での所有、管理、利用。4番目は中東地域全体における政治的安定化プロセスの開始。こういうポイントを議会の方で発言をしております。ロシアのイワノフ外相でありますが、イラク問題に拘わらず米英との関係進展がロシアの長期的利益に合致している、こういう旨の発言を行っております。
 イラクの軍事情勢でありますが、新たな展開と致しましては、アメリカの第3歩兵師団はバグダッドの南端から10キロメートル、市の中心部から言いますと大体20キロのサダム国際空港に到達をした模様であります。また、バグダッドの北西90キロメートルの大統領宮殿、これは確かバグダッドの市内に3つ、周辺を含めて5つ、全体で8つあったかと思うのですが、その一つの大統領宮殿を特殊部隊が急襲した模様であります。バグダッド市内では3日の午後9時、日本時間で言いますと4日の午前2時から全域で停電が起こりまして、開戦後初めての大規模な停電状態になっているということであります。今後の展開、難しい予想でありますが、バグダッド市内の包囲とイラク側の抵抗、これが一番大きな焦点になってくると思っております。バグダッド市内の各所に特別共和国防衛隊、民兵が配置されているようでありまして、米側としてもそういった動向に注意を払っているということであります。
 邦人の動向でありますが、昨日来、現地の邦人数38名に変化はございません。ただ、「人間の盾」としての配置されている人が昨日まで10名でありましたが、11名に増えております。新たな1名はドーラの浄水場の方に入った、こういう情報であります。
 今日の対策本部の会議では、周辺国の動向につきましてかなり細かい説明、そして若干の議論がございました。全体でどういう議論だったかと申し上げますと、イラクの周辺のアラブ諸国では開戦以来、断続的かつ頻繁に抗議デモが繰り広げられていると。特に激しいのがエジプトとヨルダンでありまして、一方、官制のデモ、コントロールされたデモという形ではイラン、シリアでもそういったデモが頻発しておりますが、現在まで、特に開戦以来、規模の拡大であったりとか、過激などの兆候は見られないようであります。イラク側が各国からの義勇兵がどんどんイラクの方に集まってきている、こういう宣伝をしているようであります。各国の政府の対応でありますが、一方ではデモとか言論を管理すると。その一方で政府としても反戦の発言をしたり、官制デモ、これをオルガナイズする、こういった形で硬軟両方を組み合わせて、概ね各国、世論をコントロール出来る範囲に留めており、現在のところどうにか安定を保っている、こういう状態であります。ただ、今後戦争が長期化してくる、こういうことになってきますと、各国の世論の反発が高まる恐れというのが様々な面であるのではないかと。こういうことにつきまして議論をさせて頂きました。

目次へ戻る

・重症急性呼吸器症候群(SARS)

(茂木副大臣)昨日も御報告申し上げましたSARS、重症急性呼吸器症候群、これに関する危険情報の関係でありますが、昨日は香港と中国の広東省に危険情報を発出したわけでありますが、他方、ベトナムやシンガポール等、域内感染が見られる他の地域につきましても現地の大使館、領事館と緊密に連絡を取って参りました。外務省と致しましては、本日中にもベトナムのハノイ、シンガポール、中国の山西省、台湾及びカナダのトロントに対しまして危険情報を出す方向で準備を進めております。尚、内容につきましては、渡航・滞在される方は安全対策に十分注意を払ってください、こういう第1段階の危険情報とする予定であります。同時にマカオにつきましても、これまでのところ同地域での域内感染の例は見られないわけでありますが、マカオと言いますと例えば香港経由で入ったり中国の広東省経由で入る、こういうことが多いわけでありますので、同じ第1レベルの危険情報を今日、出す方向で準備を進めております。従いまして、危険情報1、これを発出します予定の地域は、ベトナムのハノイ、シンガポール、中国の山西省、台湾、カナダのトロント、マカオ、こういう地域になって参ります。

(問)SARSですが、中国の山西省と言いますと多少内陸部になるかと思いますが、北京ですとか上海ですとか、そういう大都市に日本の方、多いと思いますが、山西省という比較的日本人が相対的に少ないところに出すという理由はどういうことでしょうか。

(茂木副大臣)先程も申し上げましたように、今、周辺国の大使館であったり領事館と、連日のように連絡をとっておりまして、そこの中での危険情報の判断で今日段階におきましては山西省、こういう形であります。また、それが広がるようなことがありましたら、今後順次、必要な措置をとっていきたいと思います。

目次へ戻る



副大臣会見記録 (平成15年4月3日(木) 11:05~ 於芝会見室)

・副大臣会議、重症急性呼吸器症候群

(茂木副大臣)今日、副大臣会議もございましたので、副大臣会議、そしてイラクの緊急対策本部の会議につきまして併せて御報告を申し上げたいと思っております。副大臣会議の方は、今朝の9時から官邸で開かれました。報告事項は4件ございましたが、外交、外務省に関係する問題はございませんでした。その後、上野副長官の方から香港の肺炎、SARSの問題につきまして問い合わせがありましたので、私の方から、邦人の生命、身体の安全、これにつきましてはテロであっても内乱であっても感染症であっても変わらない。関係省庁とも早急に協議の上、既に協議は続けているわけでありますが、出来るだけ早く結論を出したい、こういうふうに報告を申し上げたところであります。結論から申し上げますと、今日中には危険情報を引き上げたい、こういうふうに思っております。外務省としましてはこれまでも、3月17日以来、中国、香港、ベトナム等を対象にしまして、重症急性呼吸器症候群、SARSの発生に関するWHOの緊急情報に基づき、スポット情報を発出しているところであります。このスポット情報につきましては旅行会社等々を通じまして渡航者にも伝わる、こういうシステムになっております。更に24日には、アジア地域を中心に広域情報を、更に28日には香港及び中国を対象に、現地大使館、総領事館からの報告を中心に注意を喚起するスポット情報を発出しているところであります。また、昨2日にWHOが香港及び広東省への不要の渡航を延期することを検討するよう勧告したことについてもスポット情報を発出致しております。危険情報につきましても早期の発出につきまして、これまで厚生労働省等、関係省庁とも協議をしているところであります。そこで外務省と致しましては、本日中にも香港及び中国広東省に対し危険情報を出す方向で関係省庁とも協議、準備を進めております。尚、この危険情報の内容でありますが、WHOの勧告も踏まえまして不要不急の渡航を延期することを勧める、こういう内容にしたいと考えております。

(問)危険情報ですが、これは渡航の是非プラスアルファという形ですか。

(茂木副大臣)そういう形で結構かと思います。定義上で申し上げますと、なかなか渡航の是非の検討と上になるか下になるかとか、下になることはあり得ないですが、内容としては先程申し上げましたように、不要不急の渡航を延期することを勧める、こういう形でありまして、御案内のとおり、例えば内戦であったりテロであったりということでありますと、外務省でもかなりその状況等につきまして的確な情報収集、分析が出来るわけでありますが、まさに感染症ということでありますから、おそらく一番情報を持っているのはWHOでありますし、政府内におきますと厚生労働省ということになってくる。そういうことで我が省としても厚生労働省の方にどうなっているんだと何度も聞いているわけですが、WHOの方からこういった形で不要不急の渡航を延期することを勧める、こういう勧告も出ておりますので、これを踏まえてその方向での危険情報の発出、こういう形にしたいと思っております。

(問)肺炎なんですが、香港と中国の広東省の地域に住んでいる邦人の方達に対しては、外務省の方から何か呼び掛け、注意など出されているのですか。

(茂木副大臣)先程も申し上げましたように、3月17日以来、24日、28日、4月2日と連続で、スポット情報、関連情報というのは提供しております。これはスポット情報という形の提供もありますし、大使館、総領事館を通じての情報提供ということもあります。同時に本日、危険情報の引き上げ、こういうことになってきましたら速やかな形でこの伝達方はかっていきたいと思っております。

(問)肺炎ですが、昨日の段階で、かなり深夜でのスポット情報に留まってしまったと。今日においてもまだ、危険情報そのものは出ていないと。かなり対応が遅いのではないかと思うのですが、その辺は如何でしょうか。

(茂木副大臣)これは、判断はあるかと思うのですが、外務省としては基本的に先程申し上げましたように、WHOであったり厚生労働省であったりとか、情報を持っているところと協議をしていかなければならない。外務省だけの立場から言わせてもらいますとすぐにでも出したい、こういうことです。

目次へ戻る

・イラク情勢

(茂木副大臣)イラクの情勢でありますが、本日10時から第14回のイラク緊急対策本部の会議、開催をさせて頂きました。米国等の動向でありますが、昨日2日、トルコ訪問中のパウエル米国務長官はトルコ首脳と会談致しまして、イラク北部への人道支援物資や米軍用食糧、燃料をトルコ経由でイラクに陸上輸送すること、米軍機のトルコ空軍基地への緊急着陸や負傷兵のトルコへの搬送につきまして合意致しました。また、トルコ軍の北イラク進駐につきましては調整委員会を設置することで合意した、この様な報告を受けております。パウエル国務長官、この後ブラッセルを訪問予定でありまして、EUのトロイカ、更にはおそらく主要国の外相等々とも会談をする予定だと聞いておりまして、この点、今後一つ、国際協調等々を進めていく上で注目点になってくる、こう考えております。
 軍事情勢でありますが、御案内のとおり昨日以来、戦局が動いているわけであります。今日の会議におきましてはそれの報告、そして若干の議論をさせて頂きました。米英軍がリパブリカン・ガードの防衛線を突破したわけでありますが、これにつきましては連日の激しい空爆がボディブローとなった可能性が高いと考えております。最前線はバグダッドまで30キロの地点に達しておりますが、ただし主力はまだカルバラ包囲、こういう状態であります。一方北部におきましては、リパブリカン・ガード部隊が南下しつつあると。おそらくこれは首都防衛の目的ではないか、この様に考えております。なかなか今後の見通しというのは難しいわけでありますが、バグダッドの包囲の体制は米英軍、築きつつあるんだろうと。ただ、不透明な部分というのはあると考えております。例えば補給拠点の前進というものも視野に入れていかなければならない。天候を考えますと、この日曜日以降、来週、砂嵐が連日続く、こういうことでありまして、補給、こういう天候の状態、更に相手方の抵抗等々もありますので、この時点で確たる見通しを申し上げるというのは難しいかな、こう思っております。
 邦人の状況でありますが、今日は若干複雑であります。全体として申し上げますと、イラクに滞在する邦人、3人減りまして38名、こういう形になりました。実際にバグダッドを出た方は7名おりまして、シリアに入っております。しかしこれはマイナス7ではなくて、外務省として今まで掴んでおりましたのはその中の6名で、1名は分からない人がいましたので、計算上はマイナス6と。一方、新たに入国をしてしまった人、これがジャーナリスト1名、市民団体・個人2名で3名という形であります。実際に出た人が7名なんですが、計算上と言いますか、昨日まで申し上げた数字で言いますと掴んでいるのは6名ですからマイナス6、そして入った人が3人ですからプラス3、これで全体的にはマイナス3ですから41から38になった、こういうことであります。違う言い方をしますと、実際は昨日までは42だった、それが38になった、こういう形だと思っております。
 各国の動向でありますが、韓国の大統領が昨日の国会演説におきまして、多くの議員と国民が韓国のイラク派兵に反対していることを承知しているが、今後の北朝鮮の核兵器問題に備え、半島における戦争を防ぎ、国民の安全をはかる観点から敢えて派兵を決定した、今回米国を支援しておくことが今後の北朝鮮問題の平和的解決に資すると判断した、この様に国会演説で表明しております。その韓国の国会でありますが、昨日の夕方、国軍部隊のイラク戦争派遣同意案を賛成179名、反対68名、棄権9名の賛成多数で可決をしたわけであります。一方フランスでありますが、シラク大統領がフランスの上院議員との懇談におきまして、米国はフランスの同盟国かつ友人である旨、また米国の軍事的勝利を確信している旨述べた、そういう報告を受けております。こういったフランスの発言、動向につきましても今後とも注目をしていきたいと思っております。また、本日の会議におきましては、昨日、経済動向につきまして若干の分析、議論を致しましたが、今日は北イラクの動向、例えばクルド人の問題であったり、トルコ軍の侵入の問題であったり、そういう北イラクの動向につきまして若干の議論をさせて頂きました。

(問)シラク大統領の発言に言及されましたが、ドイツのフィッシャー外相が人道的見地から戦時体制の早期崩壊が望ましいという発言をしたというようなことが伝えられておりますが、いわゆる国連決議を目指した国連の動きで、いろいろと主要国間の対立があって、それから、そろそろ彼らがまた歩み寄り始めたというような状況であるということが認識されているのでしょうか。それから、これから日本のイラク問題についての対応についてお聞きしたい。

(茂木副大臣)先程、シラク大統領の発言につきまして、注目をしたい、こういうふうにコメントをさせて頂いたかと思うのですが、まさにこれから主要国の代表者の方の発言につきましては最大限の関心を持ちながらその動向をフォローしていきたいと思っております。そしてまた、そういった国々との間での協議を進めていく、意見交換をしていく、こういうことは必要だと思っております。

目次へ戻る

・総理のヨーロッパ訪問

(問)イラク問題もある中、ゴールデンウィーク中の総理の外遊先の候補の一つにヨーロッパというのも挙がっているようですが、検討状況は如何でしょうか。

(茂木副大臣)どの様な決定がなされいるか聞いておりません。確定しているとは聞いておりません。

目次へ戻る



副大臣臨時会見記録 (平成15年4月2日(水) 11:10~ 於会見室)

・イラク情勢

(茂木副大臣)9時20分から第13回になりますイラクの緊急対策本部の会議を10階のオペレーションルームで開催を致しました。まず軍事情勢でありますが、状況について大きな変化はないようであります。米軍等は引き続きバグダッド及び共和国防衛隊に対します空爆を続けていると。米側の発表によりますと、共和国防衛隊の戦闘能力を半減している、このように評価をしているようであります。北イラクにおきましては軽装備の米部隊がクルド民兵と共同作戦を行っているわけでありますが、軽装備なためにイラクに対して十分な脅威となっておらず、イラク側は幾つかの有力部隊を南部戦線の方に移動させている、そういう模様です。一方南部でありますが、南部 の陸上では海兵隊が再び前進を開始し、首都南方100キロのヒッラに到着をした模様であります。第4歩兵師団の方はクウェートにおいて陸揚げを開始致しております。この第4歩兵師団が前線に展開するのはおそらく4月の中旬以降になる、この様に見られております。
 邦人保護の関係でありますが、イラクに在留している邦人の数、41名ということで昨日と変わっておりません。昨日、イラクのサハフ情報相が記者会見の中で、3月31日にルトバにおいて米軍機が「人間の盾」メンバーを乗せたバス2台を攻撃し負傷者が出た、この様に発表しております。これまで外務省として情報収 集している範囲におきましては、邦人が被害にあったという情報は入ってきておりません。
 今日、対策本部の会議の中で経済関係、特に開戦前、そして開戦が始まってからも、世界経済の動向等々につきまして分析を致しました。御案内のとおり、昨年の春から原油高、日米欧の株価の下落、ドル安傾向、そういうのが続いておりまして、イラク・リスクというのは今回の場合、12年前の湾岸戦争と違って早い段階から織り込み済だった。こういう側面はあったと思います。ブッシュ大統領の18日の最後通牒、20日の開戦を受けまして株価は上昇、そしてドル高、原油価格は下落と。これは、一つにはマーケットの側で短期終結、こういう期待感というのがあったのではないかなと思っております。ただ、戦況等によりまして、株価であったり原油の価格、若干の変動をしていると。大きな傾向で言いますと株価は下落、原油は高い方向に、そしてドル安、そういう方向に動いているんだと思います。ただ、例えばイラクが反撃とか、米兵の捕虜が出た、そういうことになりますとそちらの方向に動くのですが、一方でアメリカ側が、バグダッドの進攻が順調とか、バスラで市民の蜂起があったと。そうしますと、それを今度はマーケットの場合いい材料として捉えて、逆にドル高、株高と、そういうことで小さな反発もあると。大きな傾向で言いますと、開戦まではイラクのリスクを織り込んで動いていきたものが反発を致しまして、それが徐々に、ギザギザはありますが、株で言えば落ちる傾向、ドルで言えばドル安の方向、原油価格は高い方向、こういう感じであります。先程、湾岸戦争との比較でイラク・リスクと、これが今回早く織り込まれていた、こういう側面はマーケットにあると思います。一方で、いわゆる日米欧の政府当局の対応でありますが、例えば湾岸戦争の時、日本はまだバブルの末期、若干、財政的にも余裕があったと。アメリカなども当時は金利が7.75%と。そういう高金利なのに対しまして、現在の政策金利、1.25%という形でありまして、財政出動とか金融緩和、湾岸時よりは、今後の事態にもよりますが、やり得る政策手段というのは若干限界があるのかな、こういう形でありまして、何にしてもこれから、軍事情勢はもちろんでありますが、経済の動向につきましても注意深くフォローしていきたい、こう思っております。
 今日はこういった形で、少し経済の問題を中心にしながら議論をさせて頂きまして、また明日以降、場合によっては北イラクの情勢であったり周辺国の情勢等々も適時検討していきたい、こんなふうに考えております。

(問)アメリカのチェイニー副大統領が、イラクの戦況もあって当面訪日を延期するということを、報道官が語っていますが、こういうイラクの復興とか、北朝鮮を含め、日米が連携を早くしなければいけないというような状況の中で、やはり当面ハイレベルな対話というのは難しい状況と理解されていますでしょうか。

(茂木副大臣)チェイニー副大統領の、我が国を含みます中国、韓国等への訪問の延期について報道官の発表があった、この様なことは承知を致しております。ただ事実関係としまして、こういう日程でこういう案件で訪日をするとか、アジアを訪問するというのが決まっていた、こういうふうには承知を致しておりません。訪問の時期が適切な時期ではない、こういうアメリカ側の判断だったのではいかなと思っております。ただ、これだけを捉えて、ハイレベルないろいろな意味での協議が難しいとは捉えておりません。当然今後、イラク問題につきまして、国際協調というのは重要な形でありますから、様々なレベルにおいて協議が行われていく、この様に私は思っております。

目次へ戻る



副大臣臨時会見記録 (平成15年4月1日(火) 11:10~ 於会見室)

・イラク情勢

(茂木副大臣)今日はイラクの緊急対策本部会議、9時55分から第12回目開催をさせて頂きました。既に大臣の方から発表があったかと思いますが、本日付けで高橋文明イラク復興支援等調整担当大使が発令致しましたので、今日の会議から高橋大使も出席を致しております。開戦以来、2週間近くが経ちまして、個別の戦況等々追うことに慣れてきたと言いますか、かなり情報の収集等、定例的に行われるようになりましたので、今日の会議では、軍事情勢につきましても、個別の、ナジャフがどうなっているかとか、そういう問題よりも、少しポイントをしぼって議論をさせて頂きました。例えば、今後の戦局の見通しであったり、補給線がのびていること、それに対する補強対策の問題。現在、バグダッドの南160kmのナジャフ近郊に、補給基地を建設中だと、こういうことであります。補給の支援が可能な距離というのは、だいたい200kmということでありまして、そういうことも想定しながら、このナジャフに補給基地を建設しているものであります。一方、ゲリラ攻撃、これも多発しているようでありますけれど、近代戦におきましては、この補給の遮断、それに対する攻撃というのは、定石であるわけですけれど、今回の場合、形態が軍人と言うよりも民兵によるゲリラということで、恐らくこの点については、想定外であったのではないかと、こういう報告もございました。それから、生物・化学兵器の使用の可能性についてでありますけれども、多数の化学防護服が発見されておりまして、これに対しましては、米軍も警戒感を強めているようでありますが、一方で、実際に生物・化学兵器を使うとなると、国際的な非難も出る。そして、現在の軍事行動を正当化する、こういうことで、フセイン政権側もあまり安易には使えないのではないか、こういう見通しも報告されました。もちろん、いろいろな情報が混合、錯綜するわけでありますけれども、そういった中から必要な情報の分析、議論をしていきたい、こんなふうに考えております。恐らく、今後一つ、例えばイラクの国民がどういう感情を持っているか、こういうことも大変注視をしなければならない点でありますし、また周辺国におきましても、デモ等も起こっておりますから、周辺国がどうこの事態を見るかと、こういうことにつきましても注視をしていきたい、こういうふうに考えております。邦人の状況でありますけれども、本日新たに邦人3人がイラクに入国していることが確認されました。正確に申し上げますと、確認されたのは昨日でありまして、ジャーナリスト、報道関係者が3名であります。従いまして、現在イラクに残っております邦人の数は38名から、残念ながら41名に増えたということであります。NGOの6名、そして市民団体・個人等の9名は変わっておりません。そして報道関係者が23名から26名に増えました。「人間の盾」として配置されている人は10名ということで変わりございません。今、バグダッドの方ですね、電話がほとんどつながらない。こういう状況になっておりまして、唯一つながりますのは衛星電話、こういう形であります。一方、そういうものを使いまして情報収集しますと、現時点でバグダッドの市内、電気とか水道は使える状態だと、こういうことであります。

(問)毎回戦況の報告を頂いているわけなんですが、今、例えば衛星電話なんかでもバグダッド市内の状況をお調べになっているという感じのお話でしたが、日本政府は直接今もバグダッドに大使館はないわけですし、直接、なかなか調べるのは難しいとは思うのですが、今御報告頂いたような情報の根拠と言いますか、これはどういったものを元にお話頂いたのでしょうか。

(茂木副大臣)もちろんそれは報道等で流れているものもあります。それからインテリジェント情報として実際に作戦に参加している国から収集している情報もあります。ただ、作戦に参加されている国も全部の情報を外に出すわけではありませんから、そこは限定的なものと言いますか、幅は別にしましてそういう形になると思います。細かくは申し上げられないですが、現地におきましても日本政府としても、これは戦況を見るというより全体のイラクの情勢がどうなるかと、こういうことも含めて独自の情報収集のルートも持っております。そういうことを総合して、いろいろな戦況につきましては報告を受け、また、議論しているという形であります。

(問)そうしますと、例えば生物・化学兵器の使用の可能性が余り、例えばフセイン大統領にしても安易には使えないであろうというのは、いろいろそういう情報を総合しての日本政府としての見方ということですか。

(茂木副大臣)ここのところは、なかなか今後、議論だと思います。敢えて今日、若干踏み込んで御紹介申し上げたのは、少し、会議の雰囲気がどんなふうであるかと、こういうことも言える範囲ではお話しした方がいいかなということでありまして、現段階では判断したとか、こういうことについても議論が出ました、この程度にとって頂けると有り難いかと思うんです。

(問)本日付で就任された高橋大使に関してなんですが、今後どの様な役割を実際に果たしていくのか、少し具体的に教えて頂ければと思います。

(茂木副大臣)高橋大使、イラク復興支援等調整担当大使、こういう形でありまして、これは御案内のとおりイラクの復旧とか復興、民政の安定というのはイラク国民にとってももちろん重要でありますし、中東地域全体の安定にとりましても大変重要なテーマだと思っておりまして、私も何度も繰り返しておりますが、こういったイラク、中東地域の安定というのは日本の安定、国益にも関わってくる問題だと思っております。そんな中で、この安定のために日本としても積極的な役割を担っていきたい、支援をしていきたい、こういうことで、当然、関係国、国連との連携というものも必要になってくると思っております。今まで報告している中でも、支援策の中で、人道支援に関わる問題であったり、これもPKO法でやる部分もあります。一方で、例えばJICAがやる分というのもあります。支援のいろいろな枠組みにつきましても、例えば国際機関にしましても、外務省が所管しているもの、それから例えば農水省に関連するもの、いろいろなものもあるわけでありまして、そういった国内の関係省庁、また、外務省の中におけます各部局の調整等々に当たってもらう、こういう形であります。

(問)難民等の支援なんですが、今回シリアから撤退ということに見られる様に、実際はほとんど実効をあげていないのではないかという感があります。毛布等の支援にしても、現地で購入した方がはるかに安い。日本として、これからどういうふうに人道的支援、難民支援をやっていくかというのを、考え方というか計画はあるのでしょうか。

(茂木副大臣)例えば毛布等々につきましても、現地で調達した方が安いと。この情報は一部の関係者の方から出ているという報道も見ました。これは例えば、我々もUNHCRと直接コンタクトをとっております。UNHCR自体が現地で調達することは極めて困難だと、こういう中で敢えて政府専用機を使って日本から送り出しているという状況でありまして、そのことにつきまして、状況を分からない方が現地で買った方が安いと。安くてもテントが2張か3張しか手に入らない、こういうことなら今後の体制を整える上で全く意味がないのではないか、こんなふうに考えておりまして、そういう点につきましては現地をよく知っている、そういう団体の人間と直接、日本政府としては話をし、連携をし、必要な措置をとっていきたいと思っています。

(問)実際、UNHCRも想定した程の難民は動いていないわけで、それに対して日本として何らかの改善策なり、やっていくということは必要ではないかと思うのですが。

(茂木副大臣)もちろん、ですから例えば医療チームの派遣につきましても、今後、第2陣、第3陣につきましては、難民等々の出方を見ながらやっています。そういうことももちろんやっています。

(問)政府専用機での日本人の保護のことは、現地ではどうなっていますか。

(茂木副大臣)昨日も申し上げたとおり、現時点におきましてはクウェート等におきまして、緊急に政府専用機を使って退避をしないと退避が困難な状況、こういう形ではないと思っておりますので、今の時点におきまして、邦人の退避に関して政府専用機をすぐに使う、こういう予定はございません。

(問)関連ですが、政府専用機の帰りの予定と、シリアから撤退してくるJICAの医療チームとかは、今どの様な状況になっているか教えてください。

(茂木副大臣)政府専用機でありますが、今後の飛行予定は、今日の22時にローマを飛び立ちまして、2日、明日水曜日の9時に新千歳空港に到着の予定であります。日本時間の今日午前0時15分にアンマンからローマに到着を致しております。現在、給油、整備等を行っておりまして、現地時間の3時、日本時間の22時にローマを飛び立ち、千歳に着く、こういう過程であります。それからもう一つ、4月1日ということですから、現地時間の今日までが任務という形だと思います。日程的には、4月1日火曜日、今日の6時30分にダマスカスを発つということでありますから、日本時間で言いますと13時半にダマスカスを出まして、ロンドン経由で明日の9時10分に成田に到着、こういう形であります。

(問)事前調査団とJICA、一緒に帰ってくるのでしょうか。
((同席者)JICAは2日に向こうを出ると承知しております。)

(問)現在の戦況と関連するのですが、アメリカで、要するにラムズフェルド国防長官の作戦の指揮を巡っていろいろ批判が出ているようですが、これについて副大臣としてはどの様に受け止めていらっしゃるのかということと、予想外の長期化なのか、それとも予想通りなのかというところを巡っても論議がありますが、それについてはどういうお考えなのか。

(茂木副大臣)作戦行動自体の評価を日本政府がする立場にはない、こういうふうに私は考えておりますが、個人的に申し上げると私もアメリカの関係の人間ともいろいろ話しておりますが、報道されている程アメリカの国論が2つに割れている、こういう状況にはないと思います。世論調査の結果等々を見ましても、現段階におきましては少なくともアメリカが軍事行動に至る過程、現在の中で世論が大きく変わっているという状況ではないと思っております。戦争の長期化、これはどれをもって長期化ということではないと思うのですが、なかなか、こういう戦いでありますから、本当に一部に言われているのは、1週間、2週間で終わる、こういう想定というのはなかったと考えるのが、私は妥当なのではないかなと。もちろん日本政府としては、一日も早く、そして犠牲が少なく戦争が終わってくれる、こういうことを期待致しております。

目次へ戻る



BACK / FORWARD / 目次


外務省案内 渡航関連情報 各国・地域情勢 外交政策 ODA
会談・訪問 報道・広報 キッズ外務省 資料・公開情報 各種手続き
外務省