演説

麻生総理大臣演説

第5回日豪会議における麻生総理挨拶

平成20年11月19日、於三田共用会議所

エディントン共同議長、三村共同議長、ご列席の皆様、

本日は、日豪両国各界の、有力なメンバーで構成される、日豪会議の第5回会合に参加できますことを、大変嬉しく感じております。

日豪関係は、今、歴史的に見て、最も充実した時期を迎えています。

経済面では、日本は、伝統的に、鉄鉱石やウラン等の鉱物資源、小麦やオージービーフ等の食料など、我が国の経済、国民生活に欠かせないものを豪州に依存しています。
豪州にとっては、日本は最大の輸出先であり、年間150億ドルの貿易黒字をもたらす、貿易パートナーとなっております。

また、近年、安全保障面でも、ともに米国の同盟国である日豪両国は、戦略的パートナーとして、協力を深化させております。
イラクでの、自衛隊と豪州軍との協力は、その象徴とも言え、日豪関係の歴史に、画期的な一頁を記しました。
2007年には、首脳間で安全保障共同宣言が合意され、両国の外務・防衛両大臣の協議の場である、「2+2」を創設し、テロ対策や防衛交流など、幅広い分野で協力を進めています。
私の外務大臣時代には、日米豪3カ国の外相が、共通の戦略的課題を議論する枠組みも立ち上げました。

基本的価値観と戦略的利益を共有する日豪両国が、幅広い分野で協力を強化していくことは、アジア太平洋地域、ひいては世界の平和と繁栄に資するものです。
私は、このような確信を持って、日豪関係の更なる発展に努めてまいります。

ときに、サブプライム問題に端を発した金融危機は、世界経済に影を投げかけています。
私は、ラッド首相と、この問題についても緊密な連絡を取っております。
9月に、ニューヨークで、総理大臣就任後の初の外国首脳との会談として、ラッド首相にお目にかかりました。
その後、2度の電話会談、さらに先週末には、ワシントンの金融サミットにおいて、対応策について意見を交換させて頂きました。
オーストラリアは、日本にとり、強力なパートナーであり、こうした困難な状況においてこそ、日豪の協力関係は真価を発揮するものと考えています。

本日の会議では、既に、活発な議論が行われ、この後のセッションでは、人的交流が取り上げられると伺っています。
この関連で、私よりひとつ皆様にお願いがあります。

国と国との関係は、突き詰めれば人と人とのつながりです。
オーストラリアでは、2000万人の人口に対して、国別では世界で第3位の、約36万人にのぼる方が、日本語を勉強されています。人口比では、55人に1人の方が日本語を勉強しておられる勘定です。

言葉は、人と人、心と心、文化と文化を結びつけます。
私は、こうした、オーストラリアにおける日本語学習に対する関心の高まりを、しっかり受け止め、初等・中等教育から、高等教育やビジネスのレベルでの、更なる人的交流に、つなげていくことが、今後の課題であると考えています。
そのための方途を、日豪両国官民のリーダーからなる、この日豪会議において、ご検討、ご提言頂ければ、両国の将来の新たな展開を示す、貴重な指針となるものと存じます。
皆様のご協力を、お願い申し上げます。

最後に、本日の会議で、日豪両国の傑出したビジネス・リーダーである、三村議長とエディントン議長のお二人のもと、より幅広い、深まりのある両国関係に向けて、実りのある議論が行われることを心から期待し、私の挨拶とさせて頂きます。

ご静聴有り難うございました。

このページのトップへ戻る
麻生総理大臣演説平成20年演説目次へ戻る