演説

国連の場における演説

アフガニスタン情勢に関する安保理公開討論
大島国連大使演説(仮訳)

平成18年3月14日

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議長、

 まずはじめに、トム・ケーニッヒス国連事務総長特別代表の詳細なブリーフィングに謝意を申し上げますと共に、同特別代表の重要な同職への就任に祝意申し上げます。国連アフガニスタン支援ミッション(UNAMA)はアフガニスタンにおける平和の定着及び復興開発の促進のために不可欠な貢献を行ってきており、そのスタッフの献身に敬意を表しますと共に、今後同特別代表の下、評価される任務を継続するよう期待しています。

 日本は、ボン・プロセスが成功裡に終了したことを歓迎しています。また、1月末に開催されたアフガニスタンに関するロンドン国際会議は、アフガニスタン・コンパクトを採択するなど、アフガニスタンに対する継続的な国際的なコミットメント及び支援のボン・プロセス後の支援枠組みを策定したという点において重要なものでありました。

 他方、アフガニスタンの将来が直面する課題は、治安、ガバナンス、復興のための経済社会開発、特に懸念される麻薬等、いまだ多くあるというのが事実です。こうした課題に対処するためには、国際社会の継続的な支援を受けつつ、アフガニスタン政府自身が強い決意のもと取り組むことが必要です。日本は、暫定版国家開発戦略(iANDS)の策定に見られるとおり、これら重要分野における国家目標を積極的に追求するアフガニスタン政府のコミットメントを評価しています。今後の国家の復興及び和解の成功のためには、同戦略及びアフガニスタン・コンパクトの実現に向け、アフガニスタン国民自身の完全なるオーナーシップの下、国連及びドナーが協調的な支援を受けつつ、一丸となって努力することが肝要であると考えます。

 事務総長が報告されているとおり、国民議会が手続き的な事項、治安問題等の協議、及び議論等活発に活動を行っています。こうした前向きな進展に勇気づけられます。また、国民議会による政府閣僚に対する信任手続きの早期完了を期待しています。アフガニスタンがこの過程を通じて民主的政治制度設立の初期段階によく見られる困難を克服することを希望します。

議長、

 事務総長報告が強調しているとおり、アフガニスタン及び同国民が引き続き直面する課題には、多くの州に見られる不安定な治安情勢及び無法状態があります。治安状況の改善のためには、アフガニスタン国軍及び国家警察の迅速なる拡充及び能力の向上、並びに早急な司法改革が必要です。同時に、全てのアフガニスタンの政党・集団に対し、自制し、暴力に訴えることを回避すること、また、政治活動を平和的に行うと共に、国民和解に努力することが重要です。

 一方、これまでのアフガニスタン政府及び国際社会の努力により治安分野改革が各分野においてかなり進展しています。日本はDDRの主要貢献国です。DDRのDDを成功裡に終了させたアフガニスタン政府の努力を評価しています。DD終了に伴い、今後はRの完遂が残された課題であり、同課題が可能な限り早期に終了することを期待します。

 DDRがほぼ終了しつつある現在、日本はDIAG(非合法武装グループ解体プログラム)が緊急な課題であり、同課題を特に重視しています。DIAGはアフガニスタン政府が主体的に取り組むプログラムであり、同政府関係機関が一体となって実施すべきものです。アフガニスタン政府が、同プログラムを更なる成功事例とすべく、必要とされる決意とコミットメントを示すことを強く希望します。そのためには武器回収及び情報収集における国際社会の支援が不可欠であり、この関連で、日本が本年DDR及びDIAGに関する国際会議の開催予定であることをお伝えできることを喜ばしく思います。持続可能な治安改善に直接関係を有するという点で極めて重要な本プロジェクトに対する国際社会の支援を要請します。

議長、

 UNAMAのマンデート延長に関しては、アフガニスタン・コンパクトの策定をを踏まえ、我が国としては事務総長の報告に記述されている勧告を支持します。他方、アフガニスタン政府のオーナーシップ慫慂の観点も踏まえ、これまで同様軽量運営を維持していくことが重要であり、最適な人員・資源配置となるよう必要に応じスクラップ・アンド・ビルドを検討すべきと考えています。

議長、

 アフガニスタンはポスト・ボン・プロセスの復興及び平和構築努力という新たな段階に入ったことから、現状を視察するとともに国際社会の継続的な支援に対するコミットメントを伝達するため、安保理ミッションがアフガニスタンを訪問すべきと考えています。同ミッションは、UNAMAマンデート延長後の早い時期に派遣され、治安情勢を念頭に小規模かつ機動的なものであるべきと考えます。

 最後になりますが、我が国は現在UNAMAのマンデート延長に関する決議案を起案作業中であり、本会合で表明された安保理メンバー国及び非メンバー国の意見をも踏まえ、3月23日までの採択を期待しています。

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