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演説
田中外務大臣演説

第151回国会参議院外交防衛委員会における
田中外務大臣所信


平成13年5月17日


 参議院外交防衛委員会の開催に当たり、外交に関する所信を申し述べさせていただきます。

 外交の要諦は、言うまでもなく国益を守り、増進することであります。私は、外務大臣として、我が国の安全と繁栄を確保し、国民の皆様の生命及び財産を守ることを最優先の課題として取り組んでまいります。その上で、我が国にとって重要な世界の安定と繁栄の確保のため、我が国が国際社会で占める地位にふさわしい役割を果たしてまいります。そのためにはできるだけ明確なメッセージを世界に向けて発信し、また確実な実行力を持って発信した内容を実現してまいります。

 我が国の平和と繁栄を確保するため、日本外交の機軸となるのは、日米同盟関係であります。二国間のみならず、地域、そして地球規模の様々な問題についての日米間の対話を通じた協力を拡大するとともに、日米安保体制が一層有効に機能するよう努め、日米同盟関係の強化を図ってまいります。また経済・貿易分野では、米国との対話を強化するための新たな方策を見出し、摩擦ではなく協調の精神に基づく日米経済関係を探求してまいります。さらに、沖縄県民の負担を軽減するため、普天間飛行場の移設・返還を始めとするSACO最終報告の着実な実施に全力で取り組んでまいります。

 我が国の隣国である中国及び韓国との間では、現在、教科書問題等、幾つかの問題があります。私は、このような問題が両国との良好な関係を阻害することとならないよう、これら問題の解決に全力を尽くす決意です。今月下旬にはASEM外相会合が北京において開催されます。国会のお許しが得られれば、同会合に出席し、この機会に中国及び韓国の外相と会談し、両国との関係強化を図りたいと思います。

 私のロシアとの関わりの原点は、73年の日ソ首脳会談であり、これまでも大きな関心を払ってまいりました。ロシアとの間では、平和条約交渉、経済分野及び国際舞台における協力など、幅広い分野での関係の進展に努めます。このうち、平和条約交渉については、先般のイルクーツク首脳会談までに得られた成果をしっかりと引き継ぎ、北方四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するとの一貫した方針の下、交渉に取り組んでまいります。

 日朝国交正常化交渉については、韓米両国と緊密に連携しつつ、北東アジアの平和と安定に資するような形で、第二次世界大戦後の正常でない日朝関係を正すよう粘り強く取り組んでまいります。また、こうした日朝間の対話の中で、北朝鮮との人道的問題及び安全保障上の問題の解決に向けて全力を傾けてまいります。

 我が国は、国際社会の主要な一員として、種々のグローバルな課題に取り組み、地球上に住んでいる人々全体が前向きなエネルギーを出して幸せに暮らせる国際社会を築くため、努力していかなければなりません。そのためには、唯一の普遍的国際機関である国際連合の強化が必要であり、安保理改革を始めとする国連改革の実現に向け努力してまいります。また、経済面では、我が国が戦後一貫して裨益してきた多角的自由貿易体制を強化するために、WTO(世界貿易機関)における新ラウンドを11月のカタル閣僚会議において立ち上げるべく努力してまいります。さらに、地球環境問題については、2002年までの京都議定書の発効を目指して、全力を尽くしてまいります。その際、世界最大の二酸化炭素排出国である米国が京都議定書の発効に向けた交渉に建設的に参加するよう最大限努力します。

 外交の分野では、この他にも様々な課題が山積しておりますが、長い目で見て解決すべきことはしっかりとした戦略を打ち立てて対応し、また処理に即応力を要する問題には、迅速かつ的確な対応ができるよう、日頃より危機管理能力の向上に努めてまいります。そして服部委員長を始め、御臨席の委員各位の御指導と御鞭撻を賜りながら、国民の目線に立って全力で外交に取り組んでいく決意であることを申し上げ、私の所信とさせて頂きます。



田中外務大臣演説 / 平成13年 / 目次


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