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演説

河野外務大臣演説

ASEAN+1(日本)外相会合での河野大臣ステイトメント


平成12年7月28日


1.はじめに

 これまでヴィエトナムが対日調整国として日・ASEAN関係の発展のため尽力されたことを高く評価し、感謝したいと思います。この機会に、小渕前総理の突然の逝去に拘わらず、我が国のASEAN重視政策に変更はないことを強調した上で、改めて我が国の対ASEAN基本政策を明らかにしておきたいと思います。
 我が国は、ASEANの役割を高く評価しており、東アジアの平和と繁栄のパートナーと位置付けて、協力関係の強化に努めてきております。したがって、ASEAN10が政治体制の相違や経済格差の問題を乗り越えて力強く発展することが、我が国にとっても重要であり、我が国はASEANの発展のためできる限りの協力を行う方針です。ASEANが通貨・経済危機の中で傷ついた際に、我が国が厳しい経済・財政状況の中で約800億ドルにのぼる資金支援策や小渕プランを表明し着実に実施してきたことはこうした方針の現れであり、21世紀に向けて官民問わず裾野の広い緊密な関係を築き上げていきたいと思います。

2.日・ASEAN総合交流基金

 今般、ニエン大臣との間で「日・ASEAN総合交流基金」設立のための意図表明の書簡に署名しましたが、これにより、本基金に基づく具体的な協力関係がいよいよ開始されます。初年度プロジェクトについては、ASEAN中央事務局との間でフィージビリティ・スタディを含め具体的案件の形成に努めているところですが、ASEAN10及びASEAN中央事務局並びに日本をつなぐ通信ネットワークの創設やASEAN新規加盟国の外務省関係者の研修などが検討されております。この基金の活用によってASEAN10の直面する課題の一つである原加盟国と新規加盟国間の格差の問題が是正されて行くことを願っております。

3.小渕プランの実施

 小渕プランについては、今春よりASEAN各国に政府ミッションを派遣して具体的ニーズの把握や実施に向けての準備に努めてきており、引き続き着実に実施していきたいと考えております。グローバル化やIT革命の急速な進展の中で人材育成の重要性はますます高まっており、シニア海外ボランティアの拡充や日本とASEAN諸国との間のパートナーシップによる三角協力の推進等を通じて協力を強化していきたいと思います。
 シニア海外ボランティアについては、インドネシア、タイ、ラオス、マレイシアに加え、ヴィエトナム、カンボディア、フィリピンへの派遣に向けて準備中です。
 日本とASEAN諸国との間のパートナーシップによる三角協力については、シンガポールやタイと協力してASEAN新規加盟国への協力を始めております。かかる協力は、ASEANをパートナーとして位置付け、ASEANのオーナーシップを重視しつつ協力を強化している我が国にとって、21世紀の新たな日・ASEAN関係を象徴する協力として大事に育てていきたいと思います。

4.IT

 先日の九州・沖縄サミットに向けて、我が国は、(1)ITはチャンスとの認識の向上及び政策・制度作りへの知的支援、(2)研修・人材育成を中心とする人造り支援、(3)情報通信基盤整備及びネットワーク化への支援、(4)開発援助における積極的なIT利用の促進を柱として、今後5年間であわせて150億ドルを目途とする「国際的な情報格差問題に関する包括的協力策」を用意する旨表明しました。
 我が国とASEAN諸国との相互依存の高まりの中でアジアの繁栄と我が国の繁栄は密接不可分の関係にあり、以上の包括的協力策についても、アジアを重視して協力していきたいと考えております。特にeーASEAN構想やeーASIA構想といった域内協力の積極的な推進が21世紀のアジアの繁栄を実現する上での鍵を握っており、我が国は、以上の包括的協力策を通じて協力していきたいと考えております。

5.メコン河流域開発

 メコン河流域開発についてはコンセプト作りや機構造りの段階は既に過ぎ、これからは、具体的プロジェクトを動かすことに集中すべきと考えます。
 2月のUNCTAD10の際の日・ASEAN首脳会合ではメコン河流域開発について活発な議論が行われました。こうした政治的モメンタムの高まりを喜ばしく考えております。他方、メコン河流域開発に関するASEAN内の議論は、現時点では、ASEAN全体がコンセンサスとして取り組む課題を特定するところまで熟していないように見えます。
 こうした状況を踏まえれば、今後の取組みとして最も現実的な方法は、これ以上新たな組織を作ることではなく、既存のADB・GMSの枠組みを我が国や流域外のASEAN諸国が最大限活用することで、実質的に、日・ASEAN協力を達成していくことであろうと考えます。

6.ASEANプロモーション・キャンペーン

 最後に、本年9月末から11月末にかけて実施すべく準備を進めているASEANプロモーション・キャンペーン(「日本・アセアン2020:新たなる挑戦に向かって」) に触れたいと思います。我が国としては、ASEANとの裾野の広い関係を築いていきたく、ミレニアム記念事業となるASEAN関連の総合的なプロモーションのための各種行事を、ASEAN貿易投資観光促進センターの事業として、日本国内において集中的に実施することとしております。その一環として9月末には東京でASEANからの政府要人の参加も得て、「グローバル化と日・ASEAN関係の将来」と題するシンポジウムを開催する予定です。



河野外務大臣演説 / 平成12年 / 目次


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