談話・コメント

外務大臣談話

東ティモール大統領選挙決選投票について

平成24年4月18日

  1. 我が国は,4月16日(月曜日)(現地時間),我が国を含む国際社会の支援及び選挙監視の下,東ティモールにおいて大統領選挙決選投票が平和裡に実施され,ヴァスコンセロス(タウル・マタン・ルアク)候補(前国軍司令官)の当選がほぼ確実となったことを歓迎します。
  2. 今回の大統領選挙において,公正かつ平穏裡に民主的な形で国民の意思が示され,その結果が尊重されたことは,東ティモールに民主主義が定着していることの証左であり,同国が本格的な国づくりを進めていく上で大きな意義を有するものと考えます。
  3. 我が国は,次期大統領の下においても民主主義に立脚した国づくりが更に進展されることを強く期待しており,その実現のため,今後とも,東ティモールによる国づくりの取組を全面的に後押ししていく考えです。
【参考1】東ティモール概況
(1)2002年にインドネシアから独立した21世紀最初の独立国家であり,本年5月20日に独立10周年を迎える。2006年に国内の治安が急速に悪化したが,2007年の大統領選挙及び国民議会選挙の結果を経て,紛争後の復興から本格的な開発の段階へと移行しつつあり,国際社会の支援による平和構築・国づくりの成功例として注目される。

(2)農業以外の産業はなく,アジアの最貧国の一つだが,近年は,オーストラリアとの間の海域にある天然ガス田の開発等から得られるロイヤリティー収入がある。今後,インフラ整備,人材育成,産業の構築が課題とされる。

(3)我が国は,東ティモール独立前の1999年に第1回支援国会合を東京で主催して以来,経済協力,国連ミッションへの要員派遣,人材育成支援等を中心に,これまで同国の国づくりを一貫して支援してきている。本年は,日・東ティモール外交関係樹立10周年であり,1月にラモス=ホルタ大統領,3月には,ダ・コスタ外相,グスマン首相が相次いで来日した。

【参考2】東ティモール大統領選挙概要
(1)本年3月17日(土曜日)に大統領選挙(12名が立候補)が実施されたが,いずれの候補者も有効投票総数の過半数を獲得できなかったため,大統領選挙法の規定により,4月16日(月曜日)に第一回投票で上位2名となったグテレス候補(フレテリン党首)とヴァスコンセロス候補(前国軍司令官)との間で決選投票が行われた。

(2)我が国政府は,東ティモール政府の要請を受けて,第一回投票に際して選挙監視団(団長:旭英昭・元駐東ティモール大使)を派遣したのに続き,決選投票に際しても,花田駐東ティモール大使を団長とする在東ティモール大使館員4名による選挙監視団が首都ディリにおいて監視活動を行った。

(3)4月17日(火曜日),同国の国家選挙管理局(STAE)が暫定結果を発表したところ,選挙結果は以下のとおり(開票率100%)。
  1位 ジョゼ・マリア・デ・ヴァスコンセロス(タウル・マタン・ルアク)前国軍司令官(無所属)
     275,441票(61.23%)
  2位 フランシスコ・グテレス(通称:ル・オロ)フレテリン党首(フレテリン)
     174,386票(38.77%)

【参考3】東ティモール大統領
(1)国家元首。直接投票で選ばれ,任期5年。連続三選は禁止されている。国家と独立の象徴にして国軍最高司令官を兼ねるが,大統領の権限は,法律の公布のほか,軍事(宣戦布告・非常事態宣言の発出等)及び外交(安全保障に関するもの)の一部等に限られる。

(2)2002年4月の大統領選挙では,シャナナ・グスマン現首相が当選し,同年5月20日の独立と同時に大統領に就任。また,2007年4月の2回目の大統領選挙では,決選投票を経て,ラモス=ホルタ現大統領が就任した。

【参考4】ジョゼ・マリア・デ・ヴァスコンセロス次期大統領の略歴
(1)1956年10月10日生まれ(55歳)。

(2)ゲリラ時代のコードネームである「タウル・マタン・ルアク」(現地語で,「2つの鋭い目」の意味)で一般には知られている。

(3)1975年に東ティモール独立革命戦線(フレテリン)に参加し,同傘下の武装組織「ファリンテル」の闘士として,インドネシアからの独立を目的とするゲリラ活動に従事。2000年8月,ファリンテル最高司令官に就任。その後,独立後の国防軍司令官に就任。2011年10月,2012年3月の大統領選挙に出馬するため辞任。

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