談話・コメント

外務大臣談話

クメール・ルージュ裁判:カン・ゲック・イアウ(通称ドゥイッ)元S21国家中央治安本部長に対する最高審判決について

平成24年2月3日

  1. 本3日(金曜日)(現地時間同日),クメール・ルージュ裁判最高審法廷において,カン・ゲック・イアウ(Kaing Guek Eav)(通称ドゥイッ(Duch))氏に対し、禁固35年の第一審判決を破棄し,無期禁固刑を言い渡しました。これは,同法廷初の刑の確定であり,我が国は,本件裁判の司法プロセスが進展していることを歓迎します。
  2. 我が国は,クメール・ルージュ裁判をカンボジア和平プロセスの総仕上げとして重視し,また同国における正義の達成及び法の支配の強化に資するものと位置づけ,国際社会において主導的に支援してきています。本裁判の最高審法廷にも,最高審判事として野口元郎(のぐち もとお)国連アジア極東犯罪防止研修所(UNAFEI)教官兼外務省国際法局国際法課検事を派遣しています。
  3. 我が国は,クメール・ルージュ裁判が今後も適正かつ円滑に運営され,クメール・ルージュ政権下で行われた重大な犯罪が国際水準の裁判により早期に裁かれることを強く期待します。
【参考】
  1. クメール・ルージュ裁判
    国連とカンボジア政府との合意文書に基づき,カンボジア人司法官と国際司法官とが協力して,1970年代後半にカンボジア刑法,ジェノサイド条約上の犯罪や人道に対する罪等重大な犯罪を犯したクメール・ルージュ政権の上級指導者及び最も重大な責任を持つ者を裁くための,カンボジア国内のいわゆる混合法廷。
  2. カン・ゲック・イアウ(通称ドゥイッ)
    1942年11月17日生まれ(69歳)。元国家中央治安本部長(S21(トゥオル・スラエン政治犯収容所)所長)。人道に対する犯罪,戦争犯罪,殺人,拷問の容疑で起訴され,2010年7月に禁固35年(求刑40年)が言い渡されたが,弁護側検察側双方が控訴していたが,今般,最高審(控訴審)で無期禁固刑が言い渡された。
  3. 我が国のクメール・ルージュ裁判への支援
    (1)人的協力
    最高審判事として野口元郎(のぐち・もとお)国連アジア極東犯罪防止研修所教官兼外務省国際法局国際法課検事を派遣。その他,昨年7月から司書専門家である藤井寛子氏を国連ボランティアとして派遣(クメール・ルージュ裁判文書センターで文書管理を担当)。その他,前田優子広報官や藤原広人共同捜査判事部分析ユニット長が特別法廷に勤務。
    (2)資金協力
    国連負担部分への支援:約5,800万ドル
    カンボジア政府負担分への支援:約1,300万ドル
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