談話・コメント

外務報道官談話

南北スーダン国境付近における軍事的衝突について

平成24年3月28日

  1. 南北スーダン国境付近において,軍事的衝突が発生し,スーダン及び南スーダン両国間で緊張が高まっていることを強く懸念します。
  2. 我が国は,スーダン及び南スーダン両政府が最大限自制し,軍事的手段ではなく,平和的手段によって問題を解決するよう努力し続けることを求めます。さらに,両政府が国境線画定,国境地域の治安措置,及びアビエ問題に係る既存の合意を遵守し,これを着実に実施していくことを求めます。
  3. さらに,先般の南北交渉における両国間の仮合意を歓迎しつつ,両国首脳会談が予定通り4月3日(火曜日)に行われることを求めます。
【参考】
  1. スーダン南北和平の経緯と現状
     2011年1月,南部スーダン住民投票において圧倒的多数で南部スーダンの分離独立が支持されたことにより,同年7月,南部スーダンは,南スーダン共和国としてスーダンから独立。同国の独立後も,南北スーダン間で,アビエ地域の帰属,市民権/国籍,石油等の両国間の未合意の課題について,アフリカ連合(AU)を始め国際社会の仲介により交渉が続けられている。
  2. 軍事的衝突に関する報道等
    (1)26日早朝,南北スーダンの国境付近においてスーダン軍(SAF)及び武装勢力と南スーダン軍(SPLA)との間で爆弾投下を伴う限定的な衝突が発生したと報じられている。SAF及び武装勢力が南スーダン・ユニティ州に侵入、右に対しSPLAが応戦し,SAF及び武装勢力をスーダン領南コルドファン州まで撃退した模様。

    (2)報道によれば、サルヴァ・キール南スーダン大統領は,26日,SPLAが,報復攻撃としてスーダンのヘグリグの主要油田を占拠した旨発表。他方,スーダン側は右占拠を否定。

    (3)報道によれば,27日,SAFは,アントノフ輸送機により南スーダン・ユニティ州北部の主要油田地帯に爆弾を投下した模様。右を受け,サルヴァ・キール大統領は,SAFの行動を非難。また,スーダン政府は,4月3日に南スーダン・ジュバにおいて予定されていた南北首脳会談の延期を通告した模様。

    (4)NY時間26日,潘基文国連事務総長は,国境地域における軍事的衝突に深い懸念を表明するとともに,南北双方に対し,これまでの合意を尊重し,履行するよう呼びかけるとともに,予定通り4月3日に南北首脳会談が行われるよう促した。

    (5)また,NY時間27日夕刻,安保理は,両国間の紛争の再発に陥る恐れのある国境付近の軍事的衝突に警告を発するとともに,南北スーダンの両者に対して最大限の自制と事態の平和的解決を求める内容のプレス声明を発出した。
  3. アビエ問題
     南北国境地帯に位置し,南北間で帰属を争っている約1万平方キロの地域。南北包括和平合意(CPA。2005年1月~2011年7月)期間中に実施が規定されていた同地域の帰属を問う住民投票は,有権者の定義を巡り折り合いがつかず未実施。2011年5月,アビエ地域に駐留していたSPLA兵士によるSAF兵士への発砲事案をきっかけに,SAFは,アビエ地域のほぼ全域を占拠。同年6月,南北両当事者は,「アビエ地域行政・治安暫定措置」に関する合意文書に署名し,エチオピア軍主体の国連アビエ暫定治安部隊(UNISFA)の展開を受け,南北両軍は,アビエ地域から撤退することとなった。UNISFAは,現在までに定員4200名中約3800名の要員の展開が完了し,ンゴック・ディンカ族等の国内避難民(IDP)支援及びミッサリーヤ族の平和的な遊牧の確保等を実施。
  4. 南北交渉
     本年3月6日~13日にかけてエチオピア・アジスアベバにおいて行われた南北交渉において,「両国に滞在するそれぞれの国民に関する枠組み合意」及び「国境確定に関する合意文書」にかかる仮署名が行われた。
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