談話・コメント

外務報道官談話

シリア問題に関するアナン国連・アラブ連盟共同特使の提案について

平成24年3月28日

  1. 3月27日(火曜日),国連は,シリア問題に関する,暴力の即時停止などを含むコフィー・アナン国連・アラブ連盟共同特使の6項目の提案を,シリア政府が受け入れたと発表しました。
  2. 2011年3月以来,シリアにおいては9,000人以上もの死者を伴う弾圧が続く中,我が国は,今回のシリア政府による受け入れ表明は流血を阻止するための最初の重要な一歩と考えます。特使の提案の迅速かつ実質的な履行が重要であり,今後の情勢を注視するとともに,シリア政府に対し,暴力を即時無条件に停止し,同提案の内容及びアラブ連盟の行動計画や声明を完全かつ速やかに実施するよう改めて求めます。
  3. 我が国は,引き続き,国際社会と連携しながら,シリア問題の解決に向け最大限の外交努力をはらう考えです。
(参考)アナン国連・アラブ連盟共同特使による6項目の提案
(1) シリア主導の政治対話における特使との協力を約束。
(2) 戦闘を中止し,国連の監視下での全ての当事者による全ての形態の暴力の停止を約束。シリア政府は居住区内及びその周辺における部隊の展開の即時停止,重火器の使用停止,軍隊の撤退開始を行うべき。また,そのための国連の監視メカニズムについて,特使とともに作業すべき。反政府勢力等からも同様の約束を求める。
(3) 人道支援の提供を確保するため,一日2時間の人道的な休戦の受入れ,及びその実施。
(4) 恣意的に拘束された人々の釈放を拡大。拘束場所のリスト開示及びそれらの場所へのアクセスの確保を即時に開始。
(5) 報道関係者の移動の自由等を確保。
(6) 結社の自由及び平和的なデモを行う権利の法的担保。

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