談話・コメント

岡田外務大臣談話

フィリピン・ミンダナオ和平
正式和平交渉再開と我が国の「国際コンタクト・グループ」参加について

平成21年12月2日

  1. 我が国は、ミンダナオ和平に関し、フィリピン政府とミンダナオを拠点とするモロ・イスラム解放戦線(Moro Islamic Liberation Front: MILF)が正式和平交渉の再開について合意したことを歓迎します。
  2. 今般の合意に至った交渉当事者双方及び交渉の仲介役であるマレーシア政府の努力を高く評価します。今後、関係者が和平プロセスの枠組みを活用して真摯な話し合いを継続し、ミンダナオ和平の最終合意が早期に達成されることを強く希望します。
  3. また、我が国は、交渉当事者(フィリピン政府及びMILF)と和平交渉仲介役のマレーシア政府から、これまでの我が国のミンダナオ和平プロセスへの貢献を踏まえた要請を受けて、「国際コンタクト・グループ(International Contact Group: ICG)」への参加を決定いたしました。ICGは我が国、英国、トルコ及び4つのNGOから構成され、ミンダナオ和平当事者への助言、和平交渉へのオブザーバー参加等が期待されています。
  4. 我が国としては、これまで国際監視団(IMT)への開発専門家派遣、元紛争地域における草の根・人間の安全保障無償資金協力の集中的実施等を含むJ- BIRDプロジェクト(下記参考3.参照)等を通じ、ミンダナオ和平プロセスに積極的に貢献してきました。今後とも、我が国はこれら支援やICGを通じてミンダナオ和平を支援していきます。

(参考)フィリピン・ミンダナオ和平

  1. 12月2日、フィリピン政府とMILFはICGを発足させ、12月4日にマニラで第一回ICG会合を開催することを共同声明により正式発表した。 ICGは、我が国、英国、トルコ及び4つのNGO(マニラを拠点とする人道対話センター(Center for Humanitarian Dialogue)、アジア財団(Asia Foundation)、ロンドンを拠点とするコンシリエーション・リソーシーズ(Conciliation Resources)、インドネシアを拠点とするムハマディア(Muhammadiyah))から構成される。
  2. また、上記声明では、フィリピン政府とMILFは12月8日及び9日にマレーシアのクアラルンプールで和平交渉を再開することとなっている。
  3. フィリピン政府とMILFとの和平プロセスは、約40年の武力衝突を経て、2003年の停戦合意、2004年からの国際監視団(International Monitoring Team: IMT)(団長:マレーシア)の活動により進展したが、昨年8月、懸案の土地問題の解決を巡る国内調整に失敗し、武力衝突が再燃した。
  4. その後、フィリピン政府とMILFは、本年7月に軍事作戦停止と和平交渉再開に向けた共同声明を発表し、9月に国際コンタクト・グループ(ICG)、10月に国際監視団(IMT)の文民保護部門に関する枠組み合意に署名した。
  5. 我が国は、ミンダナオ和平がアジアの平和と繁栄に不可欠との認識の下、IMT社会経済開発部門への開発専門家派遣、元紛争地域への人間の安全保障・草の根無償資金協力の集中的実施等を通じ、ミンダナオの復興・開発に貢献してきている。我が国支援案件の総称J-BIRD (Japan-Bangsamoro Initiative for Reconstruction and Development)(Bangsamoroはミンダナオのイスラム教徒を指す)はミンダナオの住民の間でも広く知られている。
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