世界一周「何でもレポート」

第四話 ハラール食品

平成30年10月1日
(写真1)日本のカレーにあこがれたクウェート人が経営しているカレー専門店 日本のカレーにあこがれたクウェート人が経営しているカレー専門店

在クウェート大使館書記官 萬谷慎二(ばんたにしんじ)

(写真2)陳列されているノンアルコール飲料 陳列されているノンアルコール飲料

 イスラム教徒のタブーとして,豚肉を食すること,お酒を飲むこと,偶像崇拝の禁止が有名です。アルコール入りのチョコレートを誤って購入してきた際に,空港の税関に没収されたり,ドバイで買った免税品のお酒を没収されたりという話を良く聞きます。
 一方で,豚肉が没収されたという話はあんまり聞きません。豚肉と酒の持ち込みが見つかったという韓国人の方に話を聞くと,酒は直ちに回収されたが,豚肉は,まるで汚物を扱うような感じで扱われ,自身で近くのゴミ箱に捨てに行かされたとのことでした。
 最近日本でも良く耳にする「ハラール食品」というものがありますが,厳格なハラールというのは豚肉を扱った調理器具で提供されたものはハラール料理ではないとか,コンテナを一回洗浄しなければならないなどのルールが決められています。私も最初は理解できなかったのですが,こちらの豚肉=汚物の扱いをみていると,コンテナの洗浄といった対応も理解できるのかなと思いました。
 豚以外にも,宗派によっては,鱗の無い魚介類(うなぎ)や,蟹,貝,ロブスターが宗教上食べられないという方もいらっしゃいます。具体的に聞いてみると,蟹などの『メス』が食べられないとのことですが,貝などはオス・メスの区別が難しいため,すべて食べないようです。でも皆さん白身魚で作った「カニかま」はおいしいと食べていました。
 また,アルコール摂取について,イスラム教徒女性に聞いたところ,アサリの酒蒸しは蒸す過程でアルコール分が飛んでいたとしても,アルコールの一部の成分が残っている可能性があるから食べないと説明を受けたので,そうであれば,パンが発酵して膨らむときにイースト菌がアルコールと炭酸ガスを発生しているが,パンを焼く過程でアルコール分が飛んでいても食べられるのか?と確認したところ,『そんなこと言ったら何も食べられないじゃない!!』と怒られました。その後,議論を重ねた結果,アルコール飲料となったものを使った料理はアルコールが飛んでいてもダメで,発酵という過程で偶発的にアルコールができあがり,最終段階までにアルコール成分がほとんど存在しないものは良いという結論になりました。(注:2人の間での結論です)

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