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世界の学校を見てみよう!

デンマーク王国
Kingdom of Denmark

デンマークの学校では今

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学校の校庭

 デンマークの学校教育は、義務教育の国民学校(通常10年間、卒業時の学力により11年間)、普通高校(ギムナシウム)又は専門学校(共に3年間)、大学(学士号は3年間、修士号は2年間)などからなっています。義務教育といっても日本のように親が学校に通わせる義務はなく、自分の子供にどのような教育を受けさせるかは親が決めることができます(ただし、家で教育を受けさせる場合、市の指定する教育専門官が国民学校修了相当時点での学力を審査します)。公立の学校であれば、小学校から大学院に至るまで授業料は無料です。

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デンマーク語の課題に取り組む生徒達

 今回は、首都コペンハーゲン近郊のシャーロッテルンドという地域にある公立の国民学校であるスコウゴースコーレンをご紹介します。この地域は、コペンハーゲンの中でも比較的裕福な地域であり、勉強する環境や設備も整っており、カリキュラムも良いことから、1950年に創立されたこの学校は大変人気の高い学校の一つです。

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コンピューターを使った美術の授業

 全生徒数は765名、一学年3クラスで、1クラス当たり平均25人の子供たちがここで学んでいます。多くの子供たちが自転車か徒歩で通学しており、また、お昼ご飯は家からサンドイッチや果物などを持ってくる子供たちがほとんどです。この学校の大切な理念は、「知識を学ぶのと同じくらい、友達や学校のみんなと仲良く楽しく生活する技術を学ぶこと」だとニールス・アナセン校長先生は言います。この学校の特徴的な行事として、8年生の生徒が行う「スクール・コメディ」という行事があります。8年生の生徒全員が3週間かけて学芸会を行うのですが、衣装を作ったり、お話を考えたり、演技の練習をしたり、生徒全員にそれぞれ大切な役割があり、皆で力を合わせて一つの劇を作り上げます。こういった共同作業を通じて、お互いを認め合い、学校という社会の中でみんなと付き合っていく方法を学んでいきます。

 新学期は8月下旬に始まり、一学年は前期と後期に分かれています。授業は月曜日~金曜日の週5日行われ、1コマ45分の授業を毎日平均5コマ受けます。デンマーク語の他、数学、歴史、理科、体育、美術、音楽、図画工作、宗教などの授業があります。2年生になると英語の授業が始まり、6年生になると英語に加えてフランス語またはドイツ語の授業を選択できるようになります。普通の学校では7年生から英語以外の外国語を勉強し始めるのが普通ですが、スコウゴースコーレンでは「より子供たちに言葉を学ぶ楽しさを知ってもらう」ために、一年早くフランス語またはドイツ語の勉強を選択することができます。

 長期休暇は、6月後半から8月中旬の夏休み、10月中旬の秋休み(通称「ジャガイモ休み」と呼ばれ、昔はジャガイモの収穫を子供たちが手伝うためのお休みだったそうです)、12月下旬の2週間程度のクリスマス休み、2月中旬の冬休み(又はスキー休み)、3月又4月のイースター休暇などがあります。休みの間に子どもたちは、家族や友達と旅行やスポーツをしたりして楽しく過ごします。特に夏休みには、郊外にあるサマーハウスと呼ばれる別荘でのんびり過ごすのがデンマーク流です。人気のスポーツはサッカーやハンドボール、バドミントンなどです。

 生徒達は、iPadやスマートフォンなどの電子機器を生活の中で利用しており、メールだけでなくフェイスブックやツイッターといったソーシャルメディアによって友達同士での連絡をとりあっているようです。これらの電子機器は授業中でも使うことが認められていますが、ゲームのように授業の集中をさまたげるような使い方をしている場面を先生が見つけたときには、その生徒と先生が適切な使い方についてよく話し合ってどうしたらいいのかを考えます。

 

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    校庭の遊具で遊ぶ生徒達
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    授業の一環としての森の中の散策ツアー。

(2013年7月)