校舎の外観
首都カイロにあるマーディ・ナルメル・スクールは男女共学の私立学校で,幼稚園から高校までの一環教育です。全生徒数は1,500人,1クラスの生徒数は28名で,外国語による教育に熱心な家庭の子供が通っています。
エジプトの教育制度は日本と基本的に同じで,小学校(6年間),中学校(3年間),高校(3年間),大学(4年間)となっており,義務教育期間は小・中学校の9年間です。エジプトには,公立校のほか,原則として英語やフランス語のみで授業を行う「ランゲージ校」と呼ばれる私立校も多くあります。今回取材したマーディ・ナルメル・スクールも,全ての授業が英語で教えられる「ランゲージ校」です。
カラフルな教室内
同校は,幼稚園から高校までの一環教育が行われており,高い語学力を有し,国際社会で活躍できる人材育成を目指しつつ,愛国心や宗教心を尊重できる人間に育てるため,母国語であるアラビア語やエジプト文化の理解にも力を入れています。ちなみに,エジプトでは公立・私立を問わず制服のある学校がほとんどで,この学校の制服は,ポロシャツとズボンです。
授業は日曜日~木曜日までで,授業は朝8時から午後2時40分,科目は英語,国語,数学,科学,社会,体育,音楽,美術のほか,宗教,フランス語,コンピュータ,エジプト文化の授業があります。授業では,パワーポイント等を使用したプレゼンテーションや資料作成を行います。グループで課題を切磋琢磨しながら遂行することにより,コミュニケーション能力やチームワークを磨きます。
休み時間に運動場でサッカーをする生徒
生徒が楽しみにしている学校行事には,英語劇やダンス,バレエ,音楽などがあり,日頃の成果を年一回の発表会で家族に披露します。また,エジプト文化の授業では,年に一度,古代エジプト人や遊牧民姿に扮装してパーティーをします。宗教教育の一環として「コーラン独唱大会」もあります。また,様々なスポーツ競技にも取り組み,幼稚園から空手に挑戦します。
「スポーツ・デー」では空手を披露
放課後に生徒は,iPadにゲームをダウンロードして遊んだり,Facebookに写真を掲載したり,友達と情報交換を行うなどして遊んでいます。また,スポーツクラブに所属している生徒は,サッカーやバスケットボール,空手などのスポーツを楽しみながら,友達との交流を深めています。
(2012年12月)