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ロシア連邦
Russian Federation

【今回の学校】モスクワの第1239番学校

選択科目制度で生徒の自主性を尊重
語学教育にも力を入れる

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小学校の伝統文化祭の様子

 ロシアの初等・中等教育は6歳から4年、5年、2年の11年制で、義務教育期間は9年間です。ロシアの教育は、ソ連時代から子どもによく勉強させることが特徴であり、基礎知識を教えるだけでなく、子どもの創造性を伸ばすために自分で考えるプログラムも多くあります。また、自分の関心に沿った学習ができるように、選択科目制が導入されており、生徒の自主性が尊重されています。

 昨今の教育トピックスとしては、インターネットやテレビゲームの普及により生徒たちが屋内で過ごす時間が増える「スポーツ離れ」が心配されています。

 第1239番学校は国立の学校で、1年生から11年生が学んでいます。科目によって、1クラス20人から35人程度に分かれています。生徒数は1,020人で、学校の規模としては一般的です。

 校舎には教室、音楽室、体育館、プールがありますが、校庭はありません。週5日制で、1日の授業は5~7時限(1時限45分)です。希望者を対象に、土曜日にも授業を行っており、スポーツ離れを防ぐため、19時までプールを生徒に開放しています。

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 ロシアの学校のほとんどは国立です。通常は学区内に居住する児童が同学区の学校に通学することになっていますが、違う学区であっても、親がその学校の出身である場合、その学校に通学することができます。親子代々で伝統を引き継ぐことができ、また、先生と父兄が知り合いなのでコミュニケーションも円滑となるメリットがあるようです。

 第1239番学校では、教育方針の一点として「統合」を掲げています。一つには、国籍、民族、肌の色等は関係なく、それらの違いは多様性として受け入れるように指導しています。これは、旧ソ連時代にウクライナ、ベラルーシ、アルメニア、グルジア、ウズベキスタン、タジキスタン等いろいろな共和国が一つの連邦を構成していた時から、人を国籍、民族等で差別しないように示したものです。二つには、物事を一つの視点からのみ捉えるのではなく、種々の要素を関連させて考えることの重要性を意味しています。

 教育方針の二点目として、他人に対する思いやり、敬意を持つことを掲げています。自分が相手にして欲しいように振る舞えば、相手は自分にして欲しいように振る舞うものであるということを説いています。

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工芸教室の様子

 授業では語学教育に力を入れており、英語による生物、地理等の授業があります。その他、イタリア語、フランス語、ドイツ語、日本語の授業もあります。

 生徒たちの服装は、保護者会の場で議論され、1年生から8年生までは制服、9年生から11年生はフォーマルな私服(男子はネクタイ着用)となっています。人気のある学校行事はスポーツ大会や音楽祭、演劇祭などです。クラブ活動ではサッカー、バスケット、演劇、ダンスなどが人気で、日本文化や日本語を学ぶ日本語クラブもあります。生徒の間ではゲームやダンスが流行していて、休日には映画やクラブ活動を楽しんでいるようです。

財団法人世界の動き社発行隔月刊「世界の動き2007年8・9月号」より