フィリピンは東南アジアに位置し,7109の島々で構成されている島国です。気候は熱帯で,地震や台風もあります。豊富な天然資源に恵まれ,多様な植物や生物が生息しています。
校舎の外観
フィリピンでは,2012年から新たな教育制度が導入され,今まで基礎教育は10年(初等教育6年,中等教育4年)でしたが,2年延長されて12年(初等教育6年,中等教育6年)となりました。基礎教育終了後,卒業生は大学や専門学校へ進学したり,就職したりします。
ラーン君(左)が着ているのは体操服,マリーさん(右)が着ているのは制服です。
首にかけている身分証明証は,校内で常に着用します
マニラ首都圏ケソン市に位置するフィリピン大学付属学校は,幼稚園から12年生(日本の高校3年生)までの一貫教育が特徴です。同校への入学のチャンスは,幼稚園入学時と7年生(中学1年生)の時だけです。1学年の生徒数は約100人,1クラスあたりの生徒数は約25人です。学校は2学期制で,6月から10月までが1学期,11月から3月までが2学期です。4月と5月は夏休みです。
授業は火曜日から金曜日まで,朝7時から始まります。毎週火曜日の朝に学校の校庭で朝礼があり,国旗掲揚と国歌斉唱が行われます。また,校長先生が生徒に対し講話をします。月曜日は授業はありませんが,クラブ活動や社会奉仕活動のために使われます。
研究発表会。みんなで議論しています
ラーン・エリック君とマリー・ガブリエルさんは,フィリピン大学付属学校高等部の高校生として勉強しています。
授業の開始時間が早いので,毎朝とても早く起きないといけません。2人とも朝5時には起きています。学校には,ラーン君のように交代で自家用車の相乗りをして通学する生徒もいれば,マリーさんのようにジプニー(小型乗合バス)やトライシクル(乗合オートバイ)で通学する生徒もいます。
生徒たちは,宿題や学校行事のためにグループを作り,お互いに助け合っています。時々,下級生に勉強を教えてあげることもあります。学校の勉強は大変ですが,クラブ活動や社会奉仕活動にも積極的に参加しています。ラーン君は,ボーイスカウト,マリーさんは合唱団のメンバーです。放課後や,授業のない月曜日に活動しています。
運動会や学園祭等の学校行事は,生徒たち自ら実行委員会を作って実施しています。先生は顧問として,生徒たちの活動を温かく見守っています。もちろん,生徒が困っていたら,いろいろと助言をします。特に大きい行事は,8月の国語(フィリピノ語)祭,11月の英語祭,そして12月の学園祭です。この時に,生徒たちはクイズ大会,ダンス大会,スピーチコンテスト等を企画します。コスプレ大会もあり,すべての生徒と先生が,コスプレ衣装を着て学校で1日過ごさないといけません。もっとも人気のあった人がコスプレ大賞を受賞します。
平日は宿題や課外活動のため,遊ぶ時間がほとんどありません。学校が終わったら,寄り道をせずに家に帰ります。休日は大好きな家族と一緒に過ごすことが多いです。
生物の授業で,カエルを解剖中
ほとんどの生徒は,携帯電話やタブレット端末やパソコンを持っていて,授業中以外であれば校内で自由に使うことができます。休み時間には,フェイスブックやツイッターを楽しんでいます。もちろん,宿題やレポート作成のためにも使用しています。
日本のアニメは大変人気があります。特に,NARUTO - ナルト,ブリーチ,ワンピースが有名です。そのため,日本文化研究クラブはとても人気があり,たくさんの生徒が参加しています。
中庭
次の授業の教室へ移動中
(2013年4月)
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