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今回のエルドアン首相の訪日は、トルコ首相の訪日としては9年振りであり、首脳会談等を通じ、首脳レベルでの信頼関係を促進すると共に、今後の緊密な協力関係の基礎を強固にすることができた。エルドアン首相を首班とする公正発展党政権は、2002年11月の総選挙で国民の高い支持を得てトルコでは15年振りとなる単独政権を樹立し、長期安定政権となることが期待されており、小泉総理とエルドアン首相の個人的な親交・信頼関係を醸成できたことは、今後より実質的な二国間関係を構築する上で重要な意義がある。
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トルコは、欧州・中東・アジア地域の結節点という地政学的に重要な位置にあり、政教分離、民主主義、市場経済等の西側諸国の価値観を共有し、EU加盟に向けた取組を積極的に進めている。中東地域に大きな影響力を有し、同地域の安定要因として重要な役割を担うとともに、我が国と良好な関係を有するトルコとの間で、イラク問題をはじめとする重要課題について率直な意見交換を行うことができた。また、イラクでの邦人人質事件に関し、トルコ側から情報提供等の協力の申し出を得ることができた。
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エルドアン首相には有力閣僚4名の他、国会議員10名、約150名のビジネスマンが同行し、日本の国会議員(友好議連)、経済関係者等との間で有益な意見交換が行われたが、これは様々な分野における両国の協力関係の発展に向けた重要な機会となった。
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