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主な要人の来日日程

エルドアン・トルコ首相の訪日
(評価と概要)


平成16年4月16日


 エルドアン・トルコ首相は、4月11日から14日まで実務訪問賓客として訪日し、天皇皇后両陛下への謁見、三笠宮同妃両殿下の御接見、小泉総理との会談等を行ったところ、概要は以下のとおり。
 なお、訪日には、ババジャン国務相(財務担当)、ユルドゥルム運輸相、アクダー保健相、ムムジュ文化観光相の4閣僚の他、国会議員10名、ビジネスマン約150名等、合計約300名の関係者が同行した。


1.日程

4月11日(日) 本邦着
12日(月) 三笠宮同妃両殿下御接見
天皇皇后両陛下への謁見
小泉総理との会談、小泉総理主催夕食会
13日(火) 日本トルコ友好議員連盟、参議院日本トルコ友好議員連盟主催朝食会
河野衆議院議長表敬
倉田参議院議長表敬
日本経団連・日土合同経済委員会との懇談
記者会見
日本・トルコ協会主催レセプション
14日(水) 名古屋(トヨタ見学)、大阪市長との会談
本邦発


2.評価

(1) 今回のエルドアン首相の訪日は、トルコ首相の訪日としては9年振りであり、首脳会談等を通じ、首脳レベルでの信頼関係を促進すると共に、今後の緊密な協力関係の基礎を強固にすることができた。エルドアン首相を首班とする公正発展党政権は、2002年11月の総選挙で国民の高い支持を得てトルコでは15年振りとなる単独政権を樹立し、長期安定政権となることが期待されており、小泉総理とエルドアン首相の個人的な親交・信頼関係を醸成できたことは、今後より実質的な二国間関係を構築する上で重要な意義がある。

(2) トルコは、欧州・中東・アジア地域の結節点という地政学的に重要な位置にあり、政教分離、民主主義、市場経済等の西側諸国の価値観を共有し、EU加盟に向けた取組を積極的に進めている。中東地域に大きな影響力を有し、同地域の安定要因として重要な役割を担うとともに、我が国と良好な関係を有するトルコとの間で、イラク問題をはじめとする重要課題について率直な意見交換を行うことができた。また、イラクでの邦人人質事件に関し、トルコ側から情報提供等の協力の申し出を得ることができた。

(3) エルドアン首相には有力閣僚4名の他、国会議員10名、約150名のビジネスマンが同行し、日本の国会議員(友好議連)、経済関係者等との間で有益な意見交換が行われたが、これは様々な分野における両国の協力関係の発展に向けた重要な機会となった。


3.首脳会談の概要

(1) 二国間関係
  • 冒頭、エルドアン首相より、日本・トルコ関係が100年以上に亘り順調に発展していることを多とするとともに、1985年のイラン・イラク戦争時にテヘラン在留邦人をトルコが救出した事例も引用しつつ、1999年のトルコ大地震に際しての日本の支援に改めて謝意表明があった。また、両国の経済関係の一層の発展、特に日本からの直接投資の増大に対する期待表明があった。昨年2月から開催されている「日本におけるトルコ年」が好評を博しており、本年5月まで延長する旨の発言があった。更に、日本の総理は1990年以来14年間トルコを訪問していないところ、小泉総理に対しトルコ訪問の招請等、要人往来の活発化への期待が表明された。加えて、来年の愛知万博に対してもトルコとしてできる限りの支援を行う旨の発言があった。

  • これに対し、小泉総理より、日本・トルコ関係が良好に発展していることを多とするとともに、1985年にテヘラン在留邦人救出のためトルコが特別機を派遣したことはテレビ番組(「プロジェクトX」)でも紹介され多くの日本人がトルコの好意に感謝している旨発言があった。また、投資環境の整備を通じて両国間で経済分野での協力がより一層促進されることを期待するとともに、日本として、トルコの産業基盤の発展のために可能な限りの協力を行いたい旨述べた。

(2) 地域情勢
  • エルドアン首相より、トルコとして、イスラエル・パレスチナ紛争やイラク問題の推移を慎重に見守っている旨述べるとともに、15億ドルの無償支援と35億ドルの円借款を骨子とする日本の対イラク復興支援努力を賞賛しておりトルコとしても協力を惜しまない、日本とトルコの企業が協力してイラク復興に取り組んでいることを評価する旨発言があった。また、トルコとして、イラクが領土の一体性を維持しつつ安定した民主国家が成立することを希望する旨述べるとともに、民族的、宗教的な方向での国造りは状況が不安定化するとの懸念が表明された。更に、イラクでの邦人人質事件に関し、情報提供等の協力を行う旨発言があった。

  • これに対し、小泉総理より、目下最大の課題はイラク問題であり、邦人人質事件についても情報提供を含めあらゆる協力をお願いしたい旨述べた。



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