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主な要人の来日日程
日・チリ首脳会談概要


 2月14日、総理官邸にて、小泉総理大臣とラゴス・チリ大統領との間で日智首脳会談が行われたところ、概要は次のとおり。(日・チリ共同新聞発表)

1.二国間関係

(1) 政治関係の強化

 小泉総理大臣(以下総理)より、(イ)今回のラゴス大統領の訪日を歓迎し、2002年11月にアルベアル・チリ外務大臣も訪日したように両国の要人往来が活発化しており喜ばしい、(ロ)中南米地域の政治・経済情勢が流動的な中、チリの政治・経済は非常に安定している、大統領のリーダーシップによるものと敬意を表したい、(ハ)中南米諸国の中でも重要な位置を占めるチリとの関係は重要であるので、今後も協力関係を推進したい旨述べた。
 それに対し、ラゴス大統領(以下「ラ」大統領)より、(イ)今回は閣僚、上院議員、学術界及び経済界の要人と共に訪問している、(ロ)今回の訪日の目的は既に深い両国関係について政治・貿易・文化等様々な面での協力関係をさらに強化することが目的である、(ハ)総理が述べたように双方で要人往来が活発化し、2002年は外相、上院議長、農相等が訪日した、さらに4月にはチリにてIPU総会があるので、日本からも国会議員等の訪問を期待している、(ニ)今回の訪日により両国関係を貿易、投資など経済関係でも深めることは意義がある、チリは、中南米でも非常に安定し、経済成長をとげ、秩序もある、また、大切なことは世界貿易に力を入れており、貿易額はGNPの6割に達している旨述べた。
 続いて、総理より、チリは2004年のAPEC議長国であることに触れつつ、今後日本との政治、経済関係も深化させたい旨述べ、2002年のAPEC首脳会合では北朝鮮に関する声明を出したことは大きな成果であった、今後も国際社会が、イラクはもちろんであるが北朝鮮の核問題なども含め国際問題に関する諸問題を扱っていくべきだとして、そういう国際場裡の場面でも日・チリ間の協力を深化させていくべき旨述べた。
 これに対し、「ラ」大統領は、北朝鮮の問題については、北朝鮮政府に対し核開発の問題につき抗議を申し入れたところであり、イラクだけではなく北朝鮮の問題も世界にとってネガティヴな影響を与えるものでチリとしても日本の懸念を共有する旨述べた。

(2) 経済関係の強化

 「ラ」大統領より、APECの議長国に2004年になることに触れて、APEC首脳会議を目標に両国間の経済関係を強化するための話し合いのメカニズムを作り、両国の間でFTAや、貿易・投資といった経済関係の拡大のための話し合いを、これから18ヶ月の間フォローアップしていくよう作業したい旨述べた。
 これに対し、総理より、両国の経済関係をさらに発展・強化することの重要性に留意し、両国の経済関係強化に資する幅広い分野について話し合うための定期的な「二国間経済協議」の立ち上げを提案した。また、総理は、チリがFTAについて積極的な政策をとっていると承知しているが、日本とチリとのFTAについては、他国とのFTA交渉及びWTO交渉の動向を踏まえつつ、充分時間をかけすぐにはできないが中長期的な問題として対応していきたい、いずれにせよ経済関係を進展させるには定期的に意見交換を行うことが重要である旨述べた。
 これに対し、「ラ」大統領は、定期的に協議を行うことは大切であり、そこでは二国間の問題だけではなくWTOの中のアンチ・ダンピング(AD)といったマルチの問題についても議論したい旨述べ、総理より、ADについてはチリと日本は協力してきていると承知しており、今後も右の協力関係を継続していきたい旨述べた。
 また、「ラ」大統領は、2003年後半にも第1回協議を開催し、第2回についてはまたその際に双方の都合のよい時期を選んでいきたい旨述べたところ、総理は、その方向で同意する、後は事務当局でよく話し合っていくこととしたい旨述べた。

(3) その他二国間協力関係の強化

(イ) 日・チリパートナーシップ・プログラム

 総理より、「日・チリ・パートナーシップ・プログラム(JCPP)」継続に係る政府間文書の署名を行うことは喜ばしい旨述べ、両国がJCPPの枠組みにおいて実現してきた成果に満足の意を表するとともに、両国の関係強化に資するものとして今後も更に協力を発展していきたい旨述べたのに対し、「ラ」大統領より、チリとしても99年から3年間のJCPPの成果につき満足しており、今後の3年間の成果にも期待したい旨、ボリビアといった第3国に両国が協力して支援することは良いことである旨述べた。

(ロ) バルパライソIT開発センター

 また、「ラ」大統領より、チリでは現在IT分野に力を入れており、今後民間とも協力してIT環境を整備していく旨述べた。それに対し、総理より、日本もITには力を入れており、5年間で世界のIT最先端にする戦略を有し現在はその2年目である、バルパライソ(チリ)のIT開発センター(CITIC)に対し日本として支援する旨を表明し、同センターがチリだけではなく他の中南米諸国へのIT技術の普及に貢献し、チリが中南米地域におけるITの拠点になることへの期待を表明した。「ラ」大統領は、それを受け、チリでは既に学校の70%がインターネットで接続され、日系の企業もチリをプラットフォームと考え進出してきており、バルパライソのセンターが中南米地域への拠点となるようにしたいと考えている旨述べた。

(ハ) 文化・学術交流

 また、総理より、両国間で経済だけではなく、文化面でも協力関係を推進していきたいとの意向を表明し、日チリ21世紀委員会の提言で開始された「日本講座」の成功を歓迎する旨述べ、「ラ」大統領より、文化についても、同じアジア太平洋沿岸諸国のメンバーとして互いの文化・ルーツを知ることを深めたい旨の発言があった。

(ニ) その他(「愛・地球博」など)

 さらに、総理より、日本としては外資企業の進出を増やしたいと考えており、2010年頃までに外資企業数を2倍にしたい旨述べたのに対し、「ラ」大統領より、右につき賛意を示しつつ、チリでは国内企業と外資企業を差別化することはしておらす、右が経済成長の成功の原因と考える、チリの企業も中南米を中心に投資を行っている、しかし最近は世界情勢が複雑化しており、特にイラク問題で投資がしづらい状況が生じている旨などの説明があった。また、総理より、日本から外国に出国する人は10年間で500万人から1600万人にまで増加したが、今後はこれから10年で現在500万弱の日本に来る外国人を倍増していきたいと述べつつ、2005年の「愛・地球博」開催にふれ、チリも是非とも参加して欲しい旨述べたのに対し、「ラ」大統領より、博覧会への参加の是非は近いうちに結論を出したい、チリ側としては、是非参加したいが、経済上の問題をクリアにする必要がある、博覧会の意義・重要性は充分認識している旨述べた。


2.国際的な諸課題

(1) イラク問題

 イラク問題に関し、総理より、「ラ」大統領に対し、チリは安保理非常任理事国であるが、日本時間で今夜未明にある安保理へのブリクス国連監視検証査察委員会委員長の報告を前にイラク問題についてのチリ政府の考え方を求めた。
 「ラ」大統領より、非常任理事国として安保理での議論を注意深く間近に見守ってきたが、チリとしては建設的な解決を望んでいる、本件問題については(1)武力攻撃を回避できるか、という問題と(2)国連決議の尊重、という2つの重要なエレメントがある。国連を弱体化させてはならないのであり、その意味でも安保理の決議が広いコンセンサスを受け、広いバックアップのあるものである必要がある、いずれにせよ、来週月曜にブリュッセルにて開催される欧州の会議、及び、今晩の安保理への査察の報告内容が重要である、また国連のシステムを離れた形での解決は国連にプラスにはならないと思う、また今後はPOST WAR体制も話し合っておくことも重要である旨述べた。
 それに対し、総理より、イラクによる大量破壊兵器の保有、拡散を巡る懸念は、「米国対イラク」ではなく、「国際社会対大量破壊兵器を持つイラク」と捉えるべきであり、日本としては、イラクに対し、自ら能動的に疑惑を解消し、大量破壊兵器の廃棄をはじめ全ての国連安保理決議を履行するよう求めてきているが、この12年の間、イラク側の協力は充分ではない、先週ブッシュ米大統領と話し、国際協調体制を最後まで追求するべきと話した他、ブレア英首相とも電話会談を行い、新たな安保理決議が望ましいことを話した旨述べた。それを受け「ラ」大統領は、イラク問題に関し日本とチリは同じ観点から見ているようである、いずれにせよ、今後の国連査察団の報告及び欧州の対応をよく見るべきである旨述べた。

(2) 北朝鮮問題

 総理より、国際社会においてイラク問題と同様北朝鮮問題も重要であり、特に北朝鮮の核兵器保有問題は地理的に近隣である韓国・日本にとっては脅威であり、国際社会の安保の問題である、しかし、核問題のみでなく拉致問題も重要であり、人道上の問題として国際社会も関心を払うべきであるとの見解を表明したのに対し、「ラ」大統領より、右につき賛意を示しつつ、外交上のチャンネルにて解決されることを期待する、核開発の問題について人類全体に影響する問題として慎重に対応していきたい旨述べた。

 会談の終わりに、総理より、今後、APEC等の国際会議の場を活かして今後更に意見交換を行いたい旨述べたのに対し、今回の公式訪問について日本政府に対する感謝の意を表するとともに、両国は多くの共通の価値を有しており今後とも様々な外交政策等について意見交換を行っていきたいとして会談を終了した。


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