ASEAN+3首脳会議の概要
平成13年11月5日
5日14時40分から16時05分まで開催されたASEAN+3(日中韓)首脳会議の主たるポイント次の通り(テロ問題については、同ワーキング・ランチにおいて扱われた)。
- テロ問題
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日中韓各国より、ASEANテロ声明の発出に対し歓迎・支持を表明。テロ根絶に向けて、可能な限りかつ適切に努力して行くべきとの点で一致。また、テロを特定の民族・宗教と関係づけるべきものではないと指摘があった。
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(2) |
小泉総理よりは、テロ対策面で外交努力、難民支援、テロ資金対策、キャパシティ・ビルディング等広範な取組において努力する旨表明。また、特別措置法に基づく我が国の支援では、武力行使、戦闘行為への参加、戦闘地域への派遣は行わないと説明。 |
- 東アジア・ヴィジョン・グループ(EAVG)報告書の提出
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金大統領より、今次首脳会議に提出された同報告書の内容を紹介。また、「東アジア・サミット」・「東アジア自由貿易地域」の検討を進めたい旨発言。
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(2) |
各国首脳は、EAVGに対する金大統領のイニシアティブに感謝を表明。「東アジア・サミット」構想については、若干の議論があった(ASEANの一体性への影響等)が、いずれにせよEASGの検討結果を待つこととなった。
(2002年のASEAN+3首脳会議に提出予定) |
- ASEAN+3協力の進展
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小泉総理:貿易、投資、金融、メコン地域開発等における我が国の取組を紹介するとともに、海賊問題に関する「政府専門家作業部会」及びASEAN+3協力をテーマとした「アジア・エネルギー安全保障セミナー」の開催を提案。
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(2) |
朱首相:ASEAN+3とASEAN+1との協調の必要性を指摘するとともに、「短期資本流動性管理に関するハイレベル・シンポジウム」の開催を提案。
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(3) |
金大統領:中小企業活動をインターネットを通じて支援すること、また、ASEANに対するIT分野での支援プロジェクトを提案。 |
- 地域の平和と安定に向けた「国境を越える問題」での協力
小泉総理より、幅広い分野での協力との観点から、テロ、海賊、薬物、感染症、環境等の「国境を越える問題」におけるASEAN+3協力を重視する旨発言。中国を含む各国も同旨を発言。
(参考)小泉総理の発言概要〔より緊密な東アジア・パートナーシップの構築、テロ問題〕
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