本27日(金曜日)9時40分から約10分間,G8出席のためドーヴィルを訪問中の菅直人内閣総理大臣は,アンゲラ・メルケル・ドイツ連邦共和国首相(H.E. Dr. Angela Merkel, Federal Chancellor of the Federal Republic of Germany)と会談を行ったところ,概要以下のとおりです。
- メルケル首相から,東日本大震災以来の菅総理の指導力に敬意を表するとともに,要望があればドイツとして何でも支援したい旨述べました。これに対し,菅総理から,ドイツからの様々な支援やメルケル首相による電話での励ましに謝意を表明しつつ,今後の復興に向け全力を尽くすとの決意を表明しました。また菅総理から,本年は日独交流150周年であり,日独交流150周年国会決議が採択されたことを述べ,今後,日独関係を一層強化していきたい旨述べました。
- 日EU・EPAに関し,菅総理から,メルケル首相から日EU・EPAの交渉開始に関しかねてから支持を頂いていることへの謝意を表明しました。これに対し,メルケル首相からは,日EU・EPAはドイツにとっても利益に叶うものであり,日本との経済関係強化という文脈の中で進めるべきであるとの考えが示されました。
- メルケル首相から,日独交流150周年の機会に再生可能エネルギー及びグリーンテクノロジーの分野での協力を強化したい,また,G8首脳会合での菅総理の原子力安全に関する発言については日独間でも共有できるものであるという印象を受けた旨述べました。これを受け,菅総理から,原子力安全性向上の取り組みは継続する必要がある,同時に,日本にとっても地球にとっても,再生可能エネルギーと省エネの取り組みを進めることが重要であり,この点でドイツの先進的取組に注目している旨述べました。また,メルケル首相からは,ハイレベルによる再生可能エネルギーやエネルギー効率利用促進のための検討をする会合を両国間で行うことを考えているとの申し出があり,菅総理からは積極的な提案であり,是非検討していきたい旨述べました。