麻生総理大臣

APEC首脳会議の際の日露首脳会談
(概要)

平成20年11月23日

 11月22日、麻生総理大臣は、APEC首脳会議出席のため訪問中のリマ(ペルー)において、メドヴェージェフ・ロシア大統領と会談したところ、結果概要以下のとおり。今回の会談は、麻生総理にとってメドヴェージェフ大統領との初めての首脳会談であったが、極めて率直、かつ内容の濃い意見交換が行われ、メドヴェージェフ大統領からも、このような率直な会談が好きであるし、このような会談を頻繁に行いたい旨発言があった。

【ポイント】

  • 来年予定される一連の首脳レベルの対話を念頭に、アジア太平洋地域における日露双方の具体的な関心事項に言及し、これらの関心事項を踏まえて作業していくことで一致。また、領土問題についても、来年予定される一連の首脳レベルの会談を念頭に、今後必要となる作業に言及した上で、具体的な作業に入るよう、事務方に指示を下ろすことで一致。
  • 来年、首脳レベルの集中的な話し合いを行っていくこと、双方の都合の良い時期に、適当な場所で首脳会談を行うこと等、より頻繁に会談を行っていくことで一致。特に、来年初めにプーチン首相の訪日を行うことで一致し、具体的日程について外交ルートで確定していくこととなった。

1.総論(アジア太平洋の中の日露関係)

(1)両首脳は、アジア太平洋地域における日露双方の具体的な関心事項を確認した。

(イ)メドヴェージェフ大統領よりは、極東・東シベリア開発、アジア太平洋地域への統合、エネルギー分野における互恵の協力、原子力の平和利用、宇宙開発といったハイテク分野での協力、北朝鮮の核問題について具体的な関心が表明された。

(ロ)これに対し、麻生総理からは、極東・東シベリアを開発し、アジア太平洋地域への統合を果たそうとしているロシアと領土問題を解決し、平和条約を締結することへの関心を表明した。

(2)その上で、両首脳は、隣国として、アジア太平洋地域で共に伸びていけるような高い次元の日露関係を目指す観点から、来年予定される一連の首脳レベルの対話を念頭に、当該地域における双方の具体的な関心事項に言及し、これらの関心事項を踏まえて作業していくことで一致した。

2.平和条約締結問題

(1)麻生総理から、本年7月の日露首脳会談の際に、メドヴェージェフ大統領が、領土問題を最終的に解決する平和条約が締結されれば両国関係が最高水準に引き上げられることは疑いないと述べたことは、国際法を重視する同大統領としての強い決意を述べられたものであり、評価している旨述べた上で、しかしながら、自分が外務大臣を務めていた1年半前と比べて、経済関係が進展しているのに比べて交渉が進展していない、メドヴェージェフ大統領の決意が必ずしも事務レベルの交渉に反映されていない、官僚のメンタリティを打破しなければならないと率直に指摘した。

(2)これに対し、メドヴェージェフ大統領は、この問題の解決を次世代に委ねることは考えていない、どこの国でも官僚の抵抗は存在するのであるが、より重要なのは首脳の立場であり、首脳の善意と政治的意思があれば解決出来る、並々ならぬ考えが必要であるが、そのような考えは既存の文書から引き出されなければならないと述べた。

(3)その上で、両首脳は、今回、アジア太平洋地域における日露間のあり得べき協力として表明された双方の関心事項をも踏まえて、来年予定される一連の首脳レベルの会談を念頭に、今後必要となる作業に言及した上で、具体的な作業に入るよう、事務方に指示を下ろすことで一致した。

3.北朝鮮

 両首脳は北朝鮮について意見交換し、核問題の重要性と実効的な検証のための文書を作成していく必要性について一致した。

4.今後の政治対話

(1)両首脳は、来年、首脳レベルの集中的な話し合いを行っていくことで一致。

(イ)まず、来年初めにプーチン首相の訪日を行うことで一致し、具体的日程について外交ルートで確定していくこととなった。

(ロ)その後も、双方の都合の良い時期に、適当な場所で首脳会談を行うこと等、より頻繁に会談を行っていくことで一致した。

(2)また、露側より、本年12月にナルィシュキン大統領府長官の訪日が予定されていることにも言及があった。

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