安倍総理大臣

日タイ首脳会談(概要)

平成19年4月3日

 4月3日夕方、安倍総理は、来日中のスラユット・タイ首相と首脳会談を行ったところ、概要以下のとおり。また、首脳会談終了後には、日タイ経済連携協定、同実地取極、及び共同声明への署名が両首脳間で行われた。

1.二国間関係

(1)安倍総理より、訪日を歓迎する、本年日タイ修好120周年を迎え、交流を通じて両国関係を更に強化したい旨述べた。これに対し、スラユット首相より、暖かい歓迎に感謝する、日タイ経済連携協定(JTEPA)の署名及び日タイ修好120周年が訪日の理由である旨述べた。

(2)安倍総理より、親密な皇室・王室関係が両国関係の象徴である、昨年の天皇皇后両陛下のタイ御訪問におけるタイ側接遇に感謝する、プミポン国王御誕生80年をお祝いする旨述べた。スラユット首相より、昨年天皇皇后両陛下の御訪問の際の謁見に引き続き、今回も謁見の機会を頂いたことに感謝する旨述べると共に、先般の秋篠宮殿下のタイ御訪問に言及した。

2.タイの政治状況

(1)スラユット首相より、現政権誕生の背景を説明しつつ、タイの憲法史上初めてとなる国民投票の実施を含む新憲法の制定スケジュールを説明した。

(2)安倍総理より、民主化プロセスが遅延することなく、公約通り早期に民主的な新憲法が成立し、総選挙が実現することを強く期待する旨述べた。

3.日タイ経済連携協定(JTEPA)

(1)スラユット首相より、JTEPA署名は歴史の重要な1ページであり、新時代の幕開けである、首相として関与したEPAの中で、JTEPAは一番良いEPAである旨述べた。

(2)安倍総理より、JTEPAは両国にとり長期的利益をもたらすものと期待しており、JTEPA署名は喜ばしく、日タイ経済関係が更に強化される旨述べた。

(3)また、安倍総理より、日ASEAN包括的経済連携協定の早期妥結のために双方努力していきたい旨述べた。

4.投資環境整備

 スラユット首相より、投資環境整備、透明性の確保、汚職対策への決意を述べつつ、最大の貿易、投資、観光相手である貴国の理解と支持を得ていきたい旨述べた。これに対し、安倍総理より、外国人事業法改正の動き等で日本ビジネス界にタイのビジネス環境への懸念があったが、貴首相の発言で安心した、引き続き環境整備をお願いしたい旨述べた。

5.北朝鮮

(1)スラユット首相より、拉致問題に関し、タイ人の行方不明者が一名いる旨説明しつつ、六者会合の日本の忍耐ある対応に敬意を払う、平和的解決を期待する旨述べた。

(2)安倍総理より、北朝鮮がBDAの資金送金に拘った結果、非核化に向けた議論に入れず遺憾である、北朝鮮が非核化に向けた具体的行動を取るよう引き続き求めていく、拉致は人権問題であり非常に重要である、アノーチャさんの問題にも心を痛めている、北朝鮮に強いメッセージを送るためにも、今後、北朝鮮人権決議に賛成して欲しい旨述べた。

6.国際社会における協力

(1)安倍総理より、日本の安保理常任理事国入りに対する従来のタイの支持に感謝しつつ、2008年安保理非常任理事国選挙へのタイの支持を要請した。それに対し、スラユット首相より、安保理改革に関する日本の立場に賛意を示しつつ、2008年の非常任理事国選挙について、日本を支持する、このあとタイも立候補しているので支持して欲しい旨述べた。これに対し、安倍総理より、要請をふまえ今後検討したい旨発言した。

(2)安倍総理より、「オープンでイノベーションに富むアジア」構築に向けて、全ての地域協力の発展に貢献したい、セブのEASで発表したエネルギー安全保障や青少年交流の事業をASEANと協力して効果的に実施したい旨述べた。

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