安倍総理大臣

日仏首脳会談の概要

平成19年6月7日

 6月6日、ハイリゲンダム・サミットに出席するため独を訪問中の安倍総理大臣は、現地時間17時30分(日本時間7日0時30分)から約40分間、サルコジ仏大統領との間で首脳会談を行ったところ、概要次のとおり。

1.二国間関係

(1)安倍総理より、日仏関係は緊密かつ良好であり、自由・民主主義・人権等基本的価値を共有する戦略的パートナーとして両国が協力して国際的諸課題に取り組んでいきたい旨発言した。また日仏交流150周年をむかえる2008年を契機に一層の友好協力関係を構築したい旨述べたのに対し、サルコジ大統領は賛意を示した。

(2)安倍総理より、来年のG8サミット前の訪日を招請したのに対し、サルコジ大統領は是非訪日したいと述べ、日程は今後調整していくこととなった。

(3)経済関係については、ともにイノベーションの力で改革に取り組むとの両者の姿勢を確認し、知的財産権保護の分野などで協力することを確認した。

2.国際情勢

(1)安倍総理より、北朝鮮が非核化において具体的な行動をとるよう求めていくことが重要であること、拉致問題は深刻な人道問題であることを指摘したのに対して、サルコジ大統領は、核問題、拉致問題の解決に向け、引き続き協力していく旨述べた。

(2)中国については両者が中国が国際社会と協調的な形でバランスのとれた経済発展を続け、透明性をもって、地域や国際社会で責任ある建設的役割を果たすことが重要であることで一致した。また安倍総理より、EUの対中武器禁輸措置解除には反対である旨述べたのに対し、サルコジ大統領より、日本の考えを知ることは重要である旨応答した。

(3)その他イランの核問題、ダルフール問題について意見交換した。

3.国際協力

(1)安倍総理より、我が国が安保理改革の早期実現及び常任理事国入りを目指す考えである旨述べたところ、サルコジ大統領より、国連安保理改革は必要である、国連において、日本は常任理事国となるべきである旨応答があった。また、サルコジ大統領より、2008年の非常任理事国選挙における日本の立候補を支持する旨述べた。

(2)サルコジ大統領より、気候変動問題に関し、安倍総理の発表されたイニシアチブを高く評価する旨述べたのに対し、安倍総理より、主要排出国を取り込んだ実効性のある将来の国際的枠組の実現に向けて、仏とも協力していきたい旨述べた。

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