安倍総理大臣

安倍内閣総理大臣の韓国訪問(概要)

平成18年10月9日

1.日程概要

 10月9日朝、ソウル到着。韓明淑(ハン・ミョンスク)国務総理夫妻主催昼食会、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領との首脳会談、内外記者会見の後、同大統領夫妻主催晩餐会に出席し、帰国。

2.全般的評価

 安倍総理就任後初の訪韓で、盧武鉉大統領と約2時間にわたり首脳会談を実施し、胸襟を開いて日韓関係、北朝鮮問題等に関して意見交換。同大統領夫妻主催晩餐会でも和やかに懇談を行い、両首脳の間で個人的信頼関係を構築する良い機会となった。

3.盧武鉉大統領との会談の概要

(1)日韓関係(総論)

 両首脳は、日韓関係が日韓両国のみならず東アジア地域、更には国際社会にとって極めて重要との認識で一致。両首脳は、日韓両国が自由と民主主義、基本的人権等の基本的価値を共有するパートナーとして、未来志向の友好関係構築に努力することで一致。
 安倍総理より、盧武鉉大統領の訪日を招請し、盧武鉉大統領より適切な時期を選んで訪日したい旨の発言があった。

(2)過去に起因する諸問題

 盧武鉉大統領より、日韓関係を未来志向に進めていく上でも歴史を直視し、相互理解、相互協力を深めていく必要がある旨述べ、残された歴史関連の問題として靖国神社、歴史教科書、慰安婦について発言があった。また、この関連で、本日は議論しないとしつつ、竹島にも言及があった。
 安倍総理より、日韓間の過去を巡る韓国国民の心情を重く受け止めており、そのような気持ちに立って相互理解と信頼に基づく未来志向の友好協力関係を構築したいと述べた上で、盧武鉉大統領が提起した諸点に対する考えを説明した。特に、靖国神社に関しては、行ったか行かなかったか、或いは、行くか行かないかについて言及しないこととしている、双方が政治的困難を克服し、両国関係の健全な発展を促進するとの観点から適切に対処していきたい旨述べた。
 両首脳は、第二期日韓歴史共同研究を年内に立ち上げることで一致した。

(3)海洋をめぐる問題

 両首脳は、放射能調査を共同調査とすることで妥結したことを歓迎。安倍総理より、排他的経済水域境界画定交渉を加速したい、海洋調査に関する暫定的枠組みに関する交渉も速やかに進めたい、漁業資源管理についても政府間協議を進めていきたい旨発言。盧武鉉大統領は、排他的経済水域境界画定交渉も必要である、漁業資源管理の問題にも誠意を持って対応していきたい旨の発言があった。

(4)日韓EPA

 安倍総理より、日韓両国の経済は世界の8分の1の規模になっており相互依存が進んでいる、未来志向の関係を作っていくためにも日韓EPA交渉を加速させていきたい旨述べた。これに対し、盧武鉉大統領より、交渉は再開されるべきだが内容について考え方の違いがある、引き続き関心を持って話し合いを続けていきたい旨の発言があった。

(5)北朝鮮

(イ)核実験
 両首脳は、1)核実験の実施が確認されれば重大な脅威であり、断じて容認できないこと、2)国際社会はこのような北朝鮮の行動を容認せず、更なる厳しい措置を持って臨まなければならないこと、3)日韓両国が今後直ちに断固たる対応をとっていく必要があること、4)安保理における厳しい措置を含む決議の速やかな採択に向けて緊密に連携を強化していくこと、を確認した。
 盧武鉉大統領より、北朝鮮による核実験は南北非核化共同宣言にも違反する、これまで韓国は対話を重視していたが、今や日韓共に北朝鮮に対して強い対応をする必要がある旨の発言があった。また、安倍総理より、今は国連を通じて厳しい対応をする必要がある、北朝鮮を六者会合に復帰させるためにも日米韓の協議が重要である旨述べた。

(ロ)拉致問題
 安倍総理より、我が国にとっての拉致問題の重要性を説明すると共に、金英男氏と家族の再会は日韓連携の成果であり、今後とも拉致問題解決に向けて協力していきたい旨述べ、盧武鉉大統領より、拉致問題についてはこれまでも協力してきたが、今後も引き続き可能な協力を行っていきたい旨の発言があった。

(6)国連事務総長選挙・国連改革

 安倍総理より、会談に同席した潘基文(パン・ギムン)外交通商部長官に対し、同長官の国連事務総長就任が確実になったことに祝意を表明し、同長官が事務総長として国連改革、就中、安保理改革で積極的なリーダーシップを発揮するよう期待する旨述べ、盧武鉉大統領より、我が国の支持に対する謝意表明があった。

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