奥田内閣特別顧問は、総理大臣特使として5月16日から22日(サウジアラビア、アラブ首長国連邦、カタール)及び7月5日から8日(バーレーン、クウェート、オマーン)の二回にわたり湾岸諸国を訪問した。
各国において良好な二国間関係を確認し、「重層的関係」を構築していくことの重要性を各国首脳と共有し、また、各国からは湾岸諸国における若年人口の爆発的増加や、石油依存体質からの脱却を喫緊の課題としていることを背景に、日本が教育、職業訓練分野及び産業の多角化の分野で果たす役割に高い期待が示された。また、太陽光を始めとするクリーンな新エネルギーや環境分野での日本企業との協力に期待感が示された。さらに、最近の油価高騰につき意見交換を行った。
(1)サウジアラビア(5月17、18日)
アブドッラー国王への謁見をはじめ、サルマン・リヤド州知事、サウード外相、ファイサル・ビン・サルマン殿下、アブドゥルアジズ・ビン・サルマン殿下、ファイサル・ビン・トルキー殿下、アルワリード・ビン・タラール殿下、ゴサイビ経済大臣等と意見交換を行った。また、日・サウジ協力プロジェクトであるプラスチック加工研修所を視察した。
(2)アラブ首長国連邦(5月19、20日)
アブダビでは、ムハンマド・アブダビ皇太子、スウェイディ・アブダビ計画経済庁長官、ユーセフ・ビン・オメール・アブダビ石油公社(ADNOC)総裁等と意見交換を行った。ドバイではハムダーン・ドバイ皇太子と会談し、ジェベルアリー・フリーゾーンを視察した。
(3)カタール(5月21日)
タミーム皇太子、アティーヤ副首相兼エネルギー工業相と会談し、ドーサリー労働・社会問題相と意見交換を行った。また、ラスラファン工業都市にてLNG基地を視察した。
(4)バーレーン(7月5、6日)
ハマド国王への謁見をはじめ、ハリーファ首相、アハマド財務相、ハリード外相との会談、ミルザ石油・ガス相、マアラジ中銀総裁、その他現地経済関係者との意見交換を行った。
(5)クウェート(7月6、7日)
サバーハ首長への謁見をはじめ、ジャービル第一副首相兼国防相との会談、オレイム電力水相兼石油相、グネイム通信交通相、フレイジ首長府顧問、その他現地著名経済人・有識者との意見交換を行った。
(6)オマーン(7月7、8日)
ハイサム遺産文化大臣と会談し、バドル外務省事務局長、ダルウィーシュ財務省事務局長、その他有力経済関係者と意見交換を行った。