その他

岡田副総理のバングラデシュ,スリランカ訪問(概要)

平成24年5月6日

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    ハシナ・バングラデシュ首相との会談
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    モニ・バングラデシュ外相と
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    バングラデシュ財界人と
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    日系アパレル工場(バングラデシュ)
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    ラージャパクサ大統領との会談
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    帰還民再定住事業視察(キリノッチ)
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    帰還民再定住事業(キリノッチ)
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    乾燥魚事業(ジャフナ)

 岡田副総理は,5月3日(木曜日)から5日(土曜日)にかけてバングラデシュ,スリランカを訪問し,ハシナ・バングラデシュ首相,ラージャパクサ・スリランカ大統領をはじめ両国政府要人との会談等を行ったところ,概要以下のとおり。

バングラデシュ

I.ハシナ首相との会談

1.二国間関係
  1. (1) 両者間で,両国が民主義的価値を共有していること,及び国交樹立40周年を機として二国間関係を一層強化することを確認。
  2. (2) 岡田副総理から,東日本大震災に際してのバングラデシュからの支援に対する謝意を述べた。
2.経済関係
  1. (1)岡田副総理から,対バングラデシュの日本企業進出数及び投資は増えているがまだ伸びる余地があるとしつつ,一方で,進出日本企業は電力・ガスの供給不足および煩雑な手続き等に直面しているとして,投資環境の整備を要請した。
  2. (2)ハシナ首相から,昨年4月から実施されている我が国の繊維製品の原産地規則の緩和措置への謝意,及び日本からの投資への強い期待が表明され,電気・ガスの供給不足についてはよく認識している等述べた。この関連で,ハシナ首相から,経済特区を通じた民間資本の活用による投資環境整備についての提案もあった。
3.経済協力
  1. (1)ハシナ首相から,バングラデシュ独立時及びその後の日本の支援への謝意を表明した。
  2. (2)岡田副総理から,パドマ橋建設について,日本としても協議するとしつつ,バングラデシュ政府として引き続き世銀及びアジア開発銀行とよく協議をするとともに,不正・腐敗防止の更なる努力を要請した。
  3. (3)ハシナ首相から,汚職対策について厳正に取り組んでいること,パドマ橋建設は開発が遅れているバングラデシュ南部の発展にとって重要であること等を述べた。
4.地域情勢
  1. (1)ミャンマーにつき,両者間で,最近の民主化の動きを観迎し,一層の民主化を期待することで一致した。
  2. (2)北朝鮮につき,岡田副総理から,先般のミサイル発射や核実験等の更にありうべき挑発行為への懸念を述べたところ,ハシナ首相から,1998年のインド・パキスタンの核実験実施の際,同首相が両国に直接,緊張緩和を訴えたことを紹介しつつ,岡田副総理の見解に同意する旨述べた。

II.モニ外相との会談

1.二国間関係
  1. (1)両者間で,両国が民主主義的価値を共有していること,国交樹立40周年を機として二国間関係を一層強化することを確認。
  2. (2)岡田副総理から,東日本大震災に際する支援に対する謝意を述べた。
  3. (3)両者間で,南アジア地域協力連合(SAARC)を通じた協力を推進することで一致。
  4. (4)岡田副総理から,「キズナ強化プロジェクト」でバングラデシュから55名の青少年を日本に招へいする予定である旨述べ,モニ外相が謝意を述べた。
2.経済関係
  1. (1)両者は,両国間の貿易量が増加していることを歓迎し,両国政府間の経済協議の重要性につき一致。
  2. (2)モニ外相から,貿易に関して,日本企業による幅広い分野でのバングラデシュ製品の輸入拡大への期待が述べられ,投資に関しては電力・ガス分野での日本からの投資への期待が表明された。
  3. (3)岡田副総理から,既に進出している日本企業は電力・天然ガス供給不足,インフラ未整備,煩雑な手続などの問題に直面している,これら進出企業の成功が更なる投資を呼び込むために重要だとして,投資環境の一層の整備を要請するとともに,汚職対策・ガバナンス強化についても対策を要請。
  4. (4)モニ外相から,不正・腐敗対策及び投資環境整備につき引き続き努力していく旨述べた。
3.経済協力
  1. (1)モニ外相から,これまでの日本の支援に感謝を述べつつ,自然災害対策支援,食糧・農業・水供給・衛生等の支援,及び人材開発事業での継続的な支援への期待が表明された。
  2. (2)岡田副総理から,パドマ橋建設について,世銀及びADBとよく協議をするよう求めるとともに,バングラデシュへの支援をするには日本の納税者への説明責任があるとして,不正・腐敗対策の強化を要請。
4.国際場裡での協力

 モニ外相から日本の常任理事国入りを支持する旨発言があり,岡田副総理より感謝を述べた。

III.その他

 岡田副総理は,バングラデシュ滞在中,ジアBNP総裁との会談や,現地日本企業関係者,バングラデシュ財界人との意見交換,並びに国際下痢症疾病研究センター(ICDDR,B),日系アパレル工場の視察を行った。

スリランカ

I.ラージャパクサ大統領との会談・夕食会

1.二国間関係
  1. (1)岡田副総理から,国交樹立60周年の記念の年にスリランカを訪問できて嬉しく思うと述べ,東日本大震災に対するスリランカからの支援に対する謝意を改めて表明した。更なる両国関係強化のため本年ラージャパクサ大統領を日本に招待したい旨述べるとともに,「キズナ強化プロジェクト」でスリランカから55名の青少年を日本に招へいする予定である旨述べた。
  2. (2)ラージャパクサ大統領から,これまでの我が国のスリランカに対する一連の支援,2004年の同国津波被害に際しての我が国支援に対する謝意が表されるとともに,国交樹立60周年の機会に両国の関係を国民レベルも含め一層強化したい旨述べた。
  3. (3)夕食会において,ラージャパクサ大統領及び参加者から,スリランカのインフラ整備や,教育分野の現状等について説明があった。
2.スリランカ情勢
  1. (1)ラージャパクサ大統領から,地雷除去や国内避難民の再定住,インフラ整備等を中心に,内戦後の平和構築・国民和解に向けた取り組み状況に関する説明があった。
  2. (2)岡田副総理から,「過去の教訓・和解委員会(LLRC)」による勧告は評価しており,今後はこれを実施するために行動計画,ロードマップを作成し,スリランカ政府が具体的な成果を挙げることを期待すると述べ,ラージャパクサ大統領からは,LLRCの勧告の実施に向けた政府の取り組みの説明があった。
  3. (3)岡田副総理から,スリランカ政府が国連を始め国際社会と良好な関係を維持することも重要であり,我が国としてもそうした努力を支援したいと述べた。

II.バジル・ラージャパクサ経済開発大臣との会談

1.二国間関係
  1. (1)両者間で,国交樹立60周年に際し,過去60年にわたる両国の友好関係が再確認された。
  2. (2)ラージャパクサ経済開発大臣から,2004年のスリランカでの津波被害に際しての我が国支援に対する謝意が表明されたのに対し,岡田副総理から,東日本大震災に際してのスリランカからの支援に対する謝意を改めて表明した。
  3. (3)岡田副総理から,日系企業進出を促す観点からもVAT還付問題の早期解決につき協力をお願いしたい旨述べた。
2.スリランカ情勢
  1. (1)ラージャパクサ経済開発大臣から,北部で活動する我が国NGOの貢献への評価と同活動の継続的実施への期待が表明され,地雷除去,国内避難民の再定住状況,再定住後の住民への生計支援や職業訓練の進展を含む現在の北部地域の復興状況に関する説明があった。
  2. (2)岡田副総理からは,スリランカ政府が実績を上げることで国際社会の理解を得ることも重要であり我が国としてもスリランカの取り組みを支援する旨述べた。

III.北部地域視察等 

  1. (1)岡田副総理は,2009年5月に終了した内戦で甚大な被害を受け,復興及び国民和解が課題となっている北部地域のキリノッチ県及びジャフナ県を訪問し,我が国NGO関係者との意見交換,帰還民再定住や生計向上支援等のNGO事業や我が国の円借款による灌漑事業の視察,帰還民との意見交換等を行った。
  2. (2)また,ラージャパクサ大統領とともに,我が国の支援により南部地域で建設中のアッパーコトマレ水力発電所での水門開放式典に出席した他,コロンボにおいて,「日スリランカ国交樹立60周年の集い」に出席し,スリランカにおいて国交樹立60周年事業に協力している両国関係者と意見交換を行った。


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