田中外務大臣の私的懇談会の開催
(第二回会合の概要)
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1.日時
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10月1日(月)11時40分から12時45分
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2.場所
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外務省 大臣接見室
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3.出席者
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●有識者(五十音順)
- グレゴリー クラーク 多摩大学名誉学長
- 黒柳徹子 女優・ユニセフ親善大使
- 小林 節 慶応義塾大学教授
- 中根千枝 東京大学名誉教授・学士院会員
- 平松守彦 大分県知事
- 山口二郎 北海道大学教授
- 横田洋三 中央大学教授
● 外務省
- 田中眞紀子 外務大臣
- 谷内正太郎 総合外交政策局長(進行役)
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4.テーマ
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今回のテーマは、アジア外交(中国、韓国を中心として)であったが、米国における同時多発テロ事件の問題についても議論が及んだ。
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5.議論の概要
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出席者から出された主な意見は以下の通り。
(1)米国同時多発テロ事件関連
- テロとの戦いは重要であるが、テロの原因に対しても厳しく対処する事が必要である。制裁と報復は違う。報復は報復を呼び、ベトナム戦争の時のように泥沼にはまりかねない。今回の事件はテロであり、犯罪ではあるが、戦争ではない。
- 対米協力の目的と手段が転倒してはならない。旗を見せること、自衛隊を派遣することが目的ではない。米国の方針によって日本の立場が揺れるのは問題であり、日本独自の判断でが必要である。日本の問題として、日本がテロと戦う姿勢が必要。その意味で、小泉総理が訪米し、「日本が主体的にテロと戦う」姿勢を見せたのは良かった。
- テロ対策としては、イスラム圏が世界で公平に扱われているということを示すことも重要である。武器の移転、マネーロンダリング等も含めた総合的な対策のためのイニシアティブが必要である。
- 50年前の国連憲章や日本国憲法は今回のテロの問題などは想定していなかったので、憲章や憲法についての議論から始めても仕方がない。この新しい事態に直面し、何をやるかをまず考えるべきであり、その上で憲法、憲章上の制約について考えるべきである。その意味では、安保理決議は政策的にはあった方がよいし、日本は安保理に協力する形をとることが賢明である。
- アフガンには元々600万人の難民がおり、9月11日の米国における連続テロ事件が起こり、国際機関の職員が引き上げた時は、あと2から3週間の食料しかなかった。従って既に飢えは始まっている。お金のある人はパキスタンに行き、アフガニスタンに残った人は貧しい人たちである。こういう状況を知ってもらう必要があり、また、支援が必要である。
- 日本は、アフガンのソ連侵攻後、アフガンの内戦が始まる前に何かできなかったのか。あの時リーダーシップを発揮しておけばよかったということがあるのではないか。予防外交が重要である。
- 文明の衝突というものは避けられないもの。異質なものを認めあい、同時に生きて行くための知恵を、国連等の場で出していく必要がある。
(2)アジア外交関連
- 日本は、近代史の功罪を整理し、それをアジアの国々と共有する必要がある。これまでは政治家は内向きで、日本の反省がアジアに伝わっていない。また、指導的な立場にある人には行動上の一つのコード、作法があって然るべきである。周辺国に対し誤解を招かない言動が望まれる。その意味で、歴史の共同研究などは有益。
- アジアの国々の若者は、教育により日本に対する憎悪、反感を植え付けられているが、実際に日本を知る人は日本に好感を持っている。このような対日理解を改善させるために一人でも多く日本に招くことが有益。
- アジアの国々との関係を考える上で、国と国との関係のみならず、地域レベルでの交流も重要である。靖国など問題のあるときにこそ地域交流を進めるべきである。
これは全国一斉に行う必要はない。九州から始めればよい。大分県では、一村一品運動を通じた地域活性化交流、アジア21カ国からの留学生の受け入れ、職員の国籍条項の撤廃、アジアグリーンネットワークなどを実施している。
- 2002年はワールドカップの年でもあり、スポーツ交流は大きな役割を果たしうる。また、加えて日中国交正常化30周年でもあり、この年を新たな日韓中協力の年とすることを国民に呼びかけてはどうか。
- 中国、韓国からの優秀な留学生をもっと受け入れられるような予算を確保する(文部科学省のODA予算を今の4.9%から10%に増やす)べきである。また、受け入れ制度を工夫する必要がある。例えば、日豪、日・NZのワーキングホリデーのような留学準備ビザ(学費を稼ぎながら日本語を勉強して留学の準備をする)や暫定入学制度というアイデアもある。
- 留学生の人選をきちんと行い、別の目的に使用されないようにする必要がある。また、ほとんどの指導教官がお金と時間を留学生に割かれているのが現状であり、指導教官にもっと手当を出すなどの体制を整える必要がある。
(3)その他
- 外務省は不祥事問題に早く終止符を打つべきである。この際全体像をきちっと国民に示して謝罪した上で仕事に前向きに取り組める環境を作るべきである。どこかのタイミングで、打ち止め、けじめが必要である。
- どこの役所にもキャリアとノンキャリアの問題はある。地道にやっている人達に生きがいを与えるような人事を行うことが必要である。
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6.次回会合
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次回は、11月5日(月)に開催し、今回のテーマにつき引き続き議論する予定。
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