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田中外務大臣の私的懇談会の開催
(第一回会合の概要)


1.日時

9月5日(水)12時から14時

2.場所

外務省 大臣接見室

3.出席者

有識者(五十音順)
  • グレゴリー・クラーク 多摩大学学長
  • 黒柳徹子 女優・ユニセフ親善大使
  • 小林節 慶応義塾大学教授
  • 孫正義 ソフトバンク(株)代表取締役社長
  • 中根千枝 東京大学名誉教授・学士院会員
  • 山口二郎 北海道大学教授
  • 横田洋三 中央大学教授

外務省

  • 田中眞紀子 外務大臣
  • 谷内正太郎 総合外交政策局長(進行役)


4.会合の目的

 この会合は、外務大臣が今後の外交課題に取り組む上での参考とするために、各界の 関係者から意見を聴取することは有益であるとの考えの下、我が国の外交について自由闊達な意見陳述・交換を行うインフォーマルな懇談会として設置されたもの。

5.田中外務大臣挨拶

 御多忙の中集まっていただき感謝する。21世紀になり、日米安全保障条約50周年でもあり、外交面でもあらゆる面で新しい展開があると予想される。是非皆様の長期的視野に立った忌憚のない意見を伺って、小泉内閣の外交に活かしていきたいと思っている。ローマでのG8外相会合では、グローバリゼーションが進むことによって、プラスの面だけでなく、マイナスの面でのグローバリゼーションが起きているとの声があった。平和と繁栄と発展のためにどのような知恵を出したらいいか考えていかなければいけない。安全保障、経済に加えて、文化、人間の尊厳という視点からも議論していただければ有り難い。

6.議論の中で出席者から出された主な意見は以下の通り。
 (今回は初回ということもあり、特にテーマを定めず、自由討論を行った。)

  • 世界の多くの国、地域で紛争、貧困、干魃などのため子供を含む多くの人々が難民となるなど苦しんでいる。こうした人々への援助、特に将来を担う子供達への教育は重要。お金を出すだけでなく何か積極的な解決に協力する等日本のプレゼンスが必要である。

  • 特に、地域紛争については、日本は宗教的対立から離れており、中立的立場から発言できる立場にある。文明間の対話にも日本は積極的に関わって欲しい。

  • 熟知していない紛争については日本はタッチすべきでない。

  • 国連の活動を一層活用すべきである。日本は国連に対して資金的に拠出しているにも拘わらず、余りリーダーシップを発揮していない。オピニオン・リーダーとしてもう少し存在感を出していくべきである。日本が国連の活動に参加することにより、平和に対する強い日本の意思を伝えることができる。警察の役割として、国連のコンセンサスがあった時にのみ世界平和のために参加するというスタンスを明確にすべきである。但し、世界警察が確立していない以上、中間形態として、過渡期の組織にいかに参加するのかという問題は残っている。

  • 世界経済の15%を占める日本がどう動くかを世界は真剣に見ている。日本の政策 をきちんと外国、国連などのマルチ外交の場で説明することが必要である。また、日本のことだけを考えた議論は世界で通用しない。

  • 環境、軍縮、人権などマルチの外交の場で日本が積極的にイニシャティブをとり世 界全体から感謝されるような貢献をすべきである。

  • 世界で尊敬されるような信頼性のあるスペシャリストの育成、人脈が必要である。 各界の立派な人材を入れることも一案である。

  • 日本は今、過去の歴史の決算を問われている。日本の功と罪を明らかにし、日中関係、日韓関係を再構築していくことが必要である。

  • 外交に関して、曖昧ではなく、目に見える形で議論を行い、透明性、予測可能性を高めることが必要である。外務省の情報公開も促進すべし。

  • デジタル・クライシスへの対策が急務である。特に、最近猛威を振るっているコン ピューター・ウィルスcoderedは悪質で、ネットワーク全体を破壊するような大変な危険性を有している。ウィルスに対する厳しい罰則と対策を国連、G8で議論すべきである。場合によっては日本がイニシャティブをとってもよいのではないか。国際法で難しければ、国内法で先にやるという方法もある。


7. 次回会合の予定

10月1日(月)12時より

8.次回会合のテーマ

日本の対アジア外交―中国、韓国を中心に―


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