岡田外務大臣

「2010年トルコにおける日本年」開幕宣言

平成22年1月4日

 120年前、一隻の軍艦が日本の串本沖で太平洋の荒波の中、遭難した。オスマン帝国が友好使節団として日本に派遣したエルトゥールル号は多数の人命を失ったが、その悲劇はその後の長きにわたる日本・トルコ友好の象徴となった。両国関係の歴史はその後幾つかの挑戦を乗り越えて、現在の国際関係の中でも際立つ友好と善意に満ち溢れた関係を作り上げた。

 21世紀に入り、国際化とグローバル化が大きく進展する現在、日本は、アジア、欧州、中東の結節点に位置し、この地域の平和と安定に重要な役割を担うトルコをますます重要な友邦として認識している。トルコは、世界の発展のダイナミズムを牽引しつつあるアジア地域との新たなパートナーシップを模索する中で、日本との友好協力関係の意義を一層重視している。現在、日本・トルコ両国は、国連安全保障理事会の理事国として、また、G20の一員として、世界の平和と繁栄に大きな責任と役割を担っている。両国の協力は、世界の明日を変える力を持っている。

 翻って現在の二国間関係の数字を見れば、それは決して満足できる水準にはなく、両国の持つ大きな力に相応しいものでは決してない。日本・トルコ両国は、両国関係の実態を其々の潜在力に相応しい水準に高めるべく、2003年には「日本におけるトルコ年」を開催し、本年ここに「トルコにおける日本年」を開催することとした。2008年にギュル大統領がトルコ大統領として初来日した際に発表された日本・トルコ共和国共同声明は、両国間の協力関係を新たな次元に高めることを確認した。

 エルトゥールル事件から120年目に当たる今年、両国の誇るべき友好の歴史を回顧するとともに、「トルコにおける日本年」が、トルコで日本に対する知見と関心を高め、両国民間の親密な関係を更に増進し、今後末永き両国の友好協力関係の新たな礎となることを期待する。

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