外務大臣

日韓外相会談(概要)

平成22年12月7日

 12月7日(現地時間6日午後4時45分から午後5時10分まで),日米韓外相会合への出席のためにワシントンDCを訪問中の前原誠司外務大臣は,韓国の金星煥(キム・ソンファン)韓国外交通商部長官との間で日韓外相会談を行ったところ,概要以下のとおり(当方同席者:齋木アジア大洋州局長ほか,先方同席者:ウィ・ソンラク朝鮮半島平和交渉本部長ほか)。

1.北朝鮮問題

  1. (1) 金長官から,今回クリントン米国国務長官のイニシアティブにより,日米韓外相会合を行い,前原大臣とお会いできて嬉しい,北朝鮮による延坪島(ヨンピョンド)砲撃について,日本から犠牲者及び遺族への弔意を示していただき,また,韓国政府を支持していただき感謝申し上げる旨の発言があった。
  2. (2) 前原大臣から,改めて今回の砲撃により犠牲者が出たことについて弔意を表したい,日本は韓国政府の立場を全面的に支持している,韓国政府が北朝鮮の挑発行為に対して冷静かつ毅然とした対応をとられていることに敬意を表する旨述べた。
  3. (3) 両外相は,中国が北朝鮮との関係でより一層大きな役割を果たすことを期待することで一致し,日韓米,更には六者会合の議長国である中国やロシアとの間で連携することが重要であるとの認識を再確認した。

2.日韓関係

  1. (1)シャトル首脳外交

     金長官から,今回の北朝鮮による砲撃を受けた国内事情のため,李明博(イ・ミョンバク)大統領の年内訪日は難しくなったとの説明があり,前原大臣から,事情は理解する旨述べた上で,両外相は,早期の李明博大統領の訪日に向けて引き続き調整していくことを確認した。

  2. (2)日韓図書協定

     前原大臣から,12月上旬までの臨時国会で承認を得ることはできなかったが,早期の引渡しに向けて引き続き努力していきたい旨述べた。これに対して,金長官から,日本政府の努力に感謝する,早期に引渡しが行われることを期待する旨の発言があった。

  3. (3)日韓EPA

     前原大臣から,韓米FTA交渉の妥結をお祝いする,日韓EPAについても早期の交渉再開・妥結のために金長官の協力を得たい旨述べた。これに対して,金長官から,韓日FTAにおいても大きな進展が得られるように取り組んでいきたい旨述べた。

  4. (4)安保・防衛協力

     前原大臣から,安保・防衛分野でも日韓間の協力を推進していきたい旨述べ,金長官から,引き続き相談していきたい旨の発言があった。

このページのトップへ戻る
前原外務大臣の米国訪問 | 前原外務大臣 会談・訪問 | 目次へ戻る