10月30日(土曜日),ASEAN関連首脳会議に出席する菅総理に同行してハノイを訪問中の前原外務大臣は,16時30分頃から約35分間,国家会議場内において,ロムロ外務大臣と日・フィリピン外相会談を行ったところ,概要以下のとおりです。
1 二国間関係
- (1) 前原大臣より,外務大臣として大先輩であるロムロ大臣と会談できて光栄である,ロムロ大臣と日比関係やアジア太平洋地域の安定のために協力することを楽しみにしていると述べました。
- (2) これに対し,ロムロ大臣より,前原大臣の外務大臣就任に祝意を伝えるとともに,日比は長い友好関係にあり,価値観を共有している,日本は二国間関係のみならず地域に貢献している旨述べました。また,フィリピンにとって,最大のODA供与国,第二の貿易相手国,最大の投資元であるなど,密接な経済関係にある旨述べました。
- (3) これに対し,前原大臣より,ドナーと受け手の関係を越えて,対等なパートナーとして二国間関係を発展させたい旨述べました。
2 EPA,APEC
- (1) ロムロ大臣より,AJCEP(日ASEAN包括的経済連携)協定及び日比EPAという二つの重要なEPAが発効し,利益をもたらしている,特に看護師・介護福祉士候補者への日本語研修について,業務に必要な語学力を習得すべく候補者が研修を受けている旨述べました。
- (2) これに対し,前原大臣より,看護・介護の世界における日本語は極めて難しく,候補者が日本語で苦労されていることに対しもっと留意すべきと考えている,できれば日本に来る前にフィリピンにおいて日本語の研修を受けていただきたい,フィリピンと相談しながら進めていきたいと述べました。
- (3) また,前原大臣より,本年のAPEC議長として,どのようにアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)への道筋をつけるかが問われている,域内でどのように自由貿易を進めていくか緊密に連携をとりながら進めたい旨述べました。
3 国連安保理改革
ロムロ大臣より,日本の国連安保理常任理事国入りについて改めて支持が表明され,前原大臣より謝意を表明しました。
4
その他,海上安全保障や北朝鮮問題等についても話し合われました。