町村外務大臣

日米外相会談の概要

平成19年9月7日

(写真)

 APEC閣僚会議に出席するためシドニーに出張中の町村大臣は、現地時間9月7日午後5時15分(日本時間午後4時15分)より約45分間、ライス国務長官と日米外相会談を行ったところ、概要以下のとおり。

1.日米関係

(1)全般

 日米両外相は、前回の町村外相時代(2004年9月~2005年10月)に毎月1回会談を実施する等緊密な意見交換を通じてできた個人的信頼関係を再確認するとともに、日米同盟が東アジアの平和と安定の礎であることを確認した。

(2)安保

(イ)町村大臣は、昨年5月の「ロードマップ」の合意に従って、普天間飛行場の移設・返還を含め在日米軍再編を着実に実施していくことが重要であると述べた。

(ロ)横田飛行場軍民共用化については、町村大臣より、政府全体として是非実施したいと考えている、国務省のサポートをお願いしたいと述べたのに対し、ライス国務長官より、米側としても10月の報告書を受けて議論したいとの発言があった。

(ハ)また、秘密情報保全については、町村大臣より、政府として、個別事案のみならずシステムの問題として取り組む必要性を認識している旨述べたのに対し、ライス国務長官より、日本側の取組に感謝する旨述べた。

(3)日米経済

 ライス国務長官より、米国産牛肉輸入再開に対する強い関心の表明があったのに対し、町村大臣は、米側の要望は承知している、日本政府としては、国民の食の安全を大前提に科学的知見に基づき対応していく考えであり、引き続き、担当閣僚間で協議を行っていきたい旨述べた。

2.北朝鮮問題

(1)日朝作業部会

 町村大臣より、今般の日朝作業部会については、前回に比べれば雰囲気は良かったと述べつつ、しかし中身については北朝鮮が今後どのような対応をとっていくか見極めるべく、協議を継続する必要がある旨説明した。これに対しライス国務長官より、今回のような協議が継続されることに期待を表明した。また町村大臣より、日朝協議を前進させるべく、拉致問題と共に「不幸な過去」の清算にも取り組んでいく考えである旨述べたのに対し、ライス国務長官より、日朝協議が前進し、六者会合全体がバランスよく進展することが重要である旨述べた。

(2)六者会合

 また両外相は、非核化に向けたプロセスを前進させるべく、「完全な申告」や「無能力化」についての先般の米朝作業部会における合意を、六者の共通の合意とできるよう、引き続き日米間で緊密に協力していくことで一致した。

(3)日米連携

 町村大臣より、米側が「日米関係を犠牲にして米朝関係を進める考えはない」と述べていることについて、これを多とするとしつつ、テロ支援国家指定解除の問題を念頭に今後ともよく連携していきたいと述べた。

(4)更にライス国務長官より、9月11日から15日にかけて、米中露三カ国の核技術専門家が北朝鮮を訪問する予定である旨説明があった。

3.イラク

 町村大臣より、日本はイラク復興に向けた米国の努力を理解し支持する、また航空自衛隊による輸送支援やODA等、日本としてイラクに対し可能な限りの支援を継続する旨述べたのに対し、ライス国務長官より、日本の貢献に対する謝意表明があった。

 また、ライス国務長官は、ブッシュ大統領とともに先般訪問したアンバール県は、以前は訪問など考えられないほど治安が悪い地域であったことに言及し、一部の地域では治安の改善が見られ、引き続きイラクの治安回復及び復興のため米国として努力する旨述べた。

4.テロとの闘い

 町村大臣より、海上自衛隊による給油活動の継続が是非とも必要であり、野党の理解を得るべく最大限努力したいと述べた。

 これに対し、ライス国務長官より、これまでの日本の行動に対し感謝する、日本の活動が国際社会のテロとの闘いにとって不可欠であり、活動の継続を期待している旨述べた。

5.イランの核問題

 町村大臣は、イランのウラン濃縮関連活動の継続に対する懸念を表明し、イランが関連の安保理決議の要請に従った措置を取るよう国際社会が一致して強く働きかけていくことが重要であること、そのため、日本も独自のチャネルで働きかける用意があるが、引き続き全会一致の安保理決議の採択をねばり強く目指すべきである旨述べた。これに対し、ライス国務長官より、イランの核開発問題の現状を非常に懸念しており、日米が協力しつつ、国際社会が一体となって対応していく必要がある旨述べた。

6.気候変動

 町村大臣より、APEC閣僚会合において、安倍総理による「美しい星50」の提案について説明したことに言及しつつ、主要排出国全てが参加し世界全体での排出削減に繋がるような、柔軟で多様な国際的枠組みづくりが重要であると述べた。

 これに対し、ライス国務長官より、安倍総理のイニシアティブを高く評価する旨述べるとともに、ブッシュ大統領が9月末の米国主催の主要経済国会合を非常に重視していること、また気候変動問題への対処に当たっては先進国のみならず途上国も巻き込むことが重要である旨述べた。両外相は、まずは9月末の米国主催による主要経済国会合及び12月のバリ島のCOP13に向けて努力していくことで一致した。

7.安保理改革

 両外相は、日米間で引き続き安保理改革について協力していくことで一致した。

8.ドーハ・ラウンド

 WTOドーハ・ラウンドに関し、ライス国務長官より、ドーハ・ラウンドを失敗させることはできないと述べたのに対し、町村大臣より、この秋はドーハ・ラウンドにとって決定的に重要な時期であり、すべてのWTO加盟国が可能な限りの柔軟性を発揮し、包括的で全体としてバランスのとれた合意を目指すべきであると述べた。

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