町村外務大臣

日中韓外相三者委員会
(概要)

平成17年5月7日

 7日15時45分から約1時間半、京都にて行われた標記会議の概要は以下のとおり(我が国より町村大臣、中国より李肇星外交部長、韓国より潘基文外交通商部長官が出席)。次回は本年の後半に開催することで一致した。会議後に発出された共同プレス発表を別添する。

1. 「行動戦略」*のフォローアップ

*(2004年11月のラオスでの日中韓首脳会議で発表)

(1)三国間投資の法的枠組みに関する政府間協議

 5月に第1回の政府間協議を開催することで一致した。

(2)日中韓FTA

 中国より、三国間のシンクタンクによる研究への政府関係者の参加の提案がなされたが、当面は現在の研究を促進していくこと、政府関係者の参加の可能性も含む今後のあり方については引き続き検討していくことを確認。

(3)文化・人的交流

 日中韓の文化交流年開催の可能性も含め、今後、三国間の文化・人的交流の促進を検討していくとの意見が出された。

(4)その他

 ビジネス環境整備、知的財産権、エネルギー協力等についても意見交換が行われた。

2. 日中韓協力の今後の取り進め方

(1)具体的な取り進め方

 三国間協力実施の更なる促進のため、例えば「重点方針(Priority Guidelines)」或いは行動計画策定等の様々な可能性につき意見交換が行われた。

(2)日中韓首脳会議の独立開催

 これまで日中韓首脳会議はASEAN+3首脳会議の機会にASEAN内で開催されてきたが、それとは独立して三国のいずれかで開催する可能性につき意見交換が行われた。特に韓国が積極的な姿勢を示したが、様々な事情を考慮しつつ引き続き検討していくことで一致。

3. 東アジア地域協力

(1)韓国より、東アジア・サミット(EAS)については、ASEANが中心となって検討が行われているが、日中韓を含む全ての参加国のオーナーシップを増すことが重要である、これまでの東アジア地域協力は東アジア・スタディ・グループ(EASG)最終報告書における17の短期的措置及び9の中長期的措置の実施がその基礎をなしてきているが、それに替わるような新たなプラットフォーム策定に関する韓国の考えを近くお知らせしたい旨発言。

(2)町村大臣より、EASについては、ASEAN+3首脳会議の役割分担等、議論を深めるべき部分が残されており十分協議していきたい、韓国のいうプラス3側の一層の関与と同時にASEANの主体性も尊重していくべき、EASは今後の東アジア地域協力の進展に応じ進化していくものである旨発言。

(3)中国より、ASEAN+3はめざましい進展を遂げてきている、EASを巡る幅広い議論により東アジアへの国際的関心が高まった、中国としてはASEANのコンセンサスを尊重する、また、EASはASEAN+3プロセスの促進に資するべきであり、ASEAN+3を阻害してはならない旨発言。

4. 地域・国際情勢

(1)北朝鮮

(イ)町村大臣より、北朝鮮を巡る困難な現状や六者会合の早期再開の必要性について述べた上で、北朝鮮による核関連物質・技術等の取引をきちんと水際で止めていくことが重要であり、この分野でも日中韓協力を深める可能性の探求に言及。また、拉致問題につき、日本国民の怒りが高まっているとして理解を求めた。

(ロ)韓国より、現在の見通しは楽観的になり得るものでは全くないとの現状認識を示した上で、国際社会の忍耐も限界に近づいている、北朝鮮が直ちに対話の席に戻ってくることが重要である、日中韓三国が共通の立場でこの問題について引き続き緊密に協力していくことが重要である旨発言。

(ハ)中国より、中国としては平和的な解決を目指していく、北朝鮮は直ちに交渉のテーブルに戻ってくるべきである、三国間が各々の能力を持ち合ってこの問題に引き続き全力を挙げて対処することが重要である旨発言。

(2)国連改革

(イ)町村大臣より、国連システムの代表性、透明性及び実効性を高めるべく三国で協力したい旨述べ、また日本が過去の反省の上に立ち60年間平和国家として積み重ねてきた実績への理解を求めつつ、そのような観点からも我が国の安保理常任理事国入りに是非協力を得たい旨述べた。

(ロ)韓国より、日本と韓国の立場は異なるが、幅広い議論の中で現実的な形での解決を目指すことが重要である旨発言。

(ハ)中国より、民主的で透明な議論を通じて対応していくことが重要である旨発言。

5. その他

(1)韓国より、歴史問題が様々な形で三国間関係に影響を及ぼしており、三国の枠組みの中でも本件が三国の関係の進展に消極的な影響を与えないための方策につき考えるべきとの意見が出された。

(2)町村大臣より、一般的にそうした事情は理解するも、歴史認識については、日韓二国間で歴史共同研究を行ってきており、また中国との間でも二国間の枠組みを近く立ち上げるところ、こうした二国間の動きも良く見つつ、三国間での扱いについては今後の課題として考えていきたい旨発言。

(3)中国より、歴史を鑑として未来を考えることが重要であり、今後良く議論していきたい旨述べた。

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