高村外務大臣

日中外相会談(概要)

平成20年7月22日

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 ASEAN関連拡大外相会議に出席するためシンガポール訪問中の高村外務大臣は、22日11時40分(日本時間12時40分)から約35分間、楊潔チ中国外交部長との間で日中外相会談を行ったところ、概要以下のとおり。なお、高村大臣が楊部長と顔を合わせるのは今回で8回目であり、今次会談も親しい雰囲気の下で行われた。

1.日中関係

(1)総論

(イ)双方は、日中韓首脳会議、ASEM首脳会合、日中ハイレベル経済対話等の機会を捉え、緊密なハイレベル対話を通じて「戦略的互恵関係」構築を推進していくことを確認。楊部長より、胡主席訪日の成果を実行に移し、政治的信頼・互恵協力・人的交流・国際社会における協力の強化を通じて、日中関係を新たな高いレベルへと引き上げたい旨発言。

(ロ)双方は、胡主席訪日のフォローアップとして、青少年交流、中堅幹部交流等の推進のための協力強化で一致。中堅幹部交流に関連し、高村大臣より、27日から四川大地震被災地の防災・復興担当代表団が訪日することを歓迎。

(ハ)双方は、海自艦艇の訪中実現を共に歓迎・評価し、安全保障分野での対話・交流を推進し、相互理解・信頼を強化することが重要との認識で一致。

(ニ)15日に北京で行われた日中人権対話について、双方は、8年ぶりの開催を共に歓迎し、今後も継続していくことで一致。

(2)東シナ海における日中間の協力

(イ)高村大臣より、双方に利益のある互恵的な合意ができた、東シナ海を平和・協力・友好の海とするモメンタムを維持するため合意の精神を守ることが重要、国際約束締結のためのプロセスを加速させたく共に努力していきたい旨発言。

(ロ)楊部長より、合意は双方の努力の結果である、合意を履行していくために両国国民による幅広い理解と支持が必要である、東シナ海を平和・協力・友好の海とするため、合意の精神に基づき、この問題を日本側とともに適切に処理していきたい旨発言。

(3)中国産冷凍ギョウザ問題

(イ)高村大臣より、できるだけ早く解決すべきであり、食の安全への責任の観点から、引き続き協力していきたい旨発言。

(ロ)楊部長より、中国側としても食の安全は国民の生命・健康に関わる重要な問題と認識しており、首脳間の合意に基づき、引き続き捜査と協力を強化していきたい旨発言。

(4)北京オリンピック

 楊部長より、福田総理が開会式に出席することを心より歓迎する旨発言したのに対し、高村大臣より、北京オリンピックの成功を期待している旨発言。

(5)四川大地震

(イ)双方は、洞爺湖で福田総理より表明したソフト面を中心とした復興支援を着実に実現させ、これを日中協力関係のシンボルとしていくとの認識で一致。

(ロ)楊部長より、27日から四川大地震被災地の防災・復興担当代表団を派遣するが、こうした交流や協力が積極的成果を生み、日中協力の新たなハイライトとなることを期待する旨発言。

(ハ)高村大臣より、23日より被災地の青少年32名を含む中国青少年代表団をお迎えする、日本国民の心が中国の若い心に響くことを期待する旨述べ、楊部長より受入れに対する謝意を表明。

(6)ASEM首脳会合/日中平和友好条約締結30周年

(イ)楊部長より、10月に北京で開催されるASEM首脳会合への福田総理の出席につき改めて招請があり、その際に日中平和友好条約締結30周年を共にお祝いしたい旨発言。

(ロ)これに対し、高村大臣より、諸般の事情が許せば総理の出席が実現されるだろう、こうした機会を国民レベルでの相互理解促進に繋げるためにも、「日中青少年友好交流年」や日中平和友好条約締結30周年を成功させたい旨発言。

2.北朝鮮

(1)高村大臣より、先般の六者会合で検証の大枠に合意したが、早期に検証を開始できるよう中国のリーダーシップを期待している、北朝鮮の核計画をどのように検証するかは、北朝鮮による完全な核放棄を実現するために極めて重要な課題である旨発言。さらに、我が国は非核化と同時に拉致問題を含む日朝関係を前進させるべく努力を行っているが、残念ながら北朝鮮は未だに先般の日朝協議で約束した再調査を実施していない、拉致問題を含む日朝関係で進展が得られるよう中国からも引き続き働きかけて欲しい旨発言。

(2)楊部長より、第二段階の措置の履行については、関係国の努力により重要かつ段階的な成果をあげている、検証措置についての合意に達するべく二国間・多国間のルートを通じて努力する必要がある、明23日の六者外相による非公式会合でもこの問題について意見交換を行いたい、六者プロセスは前進のチャンスに直面している、関係国が第二段階の措置を履行しバランスのとれた前進を図るよう協力していきたい旨発言。また、拉致を含む日朝関係について、中国側としてはその改善を歓迎してきており、これまでも実際に行動を通じて支持してきた、これからもそうしていきたい旨述べるとともに、拉致を含む日朝関係が対話と協議を通じて改善され、日朝国交正常化が実現されることを期待している旨発言。

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