外務大臣

玄葉外務大臣のネパール訪問(概要)

平成24年4月29日

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  • (写真)玄葉外務大臣のネパール訪問-1
    ヤダブ・ネパール大統領表敬
  • (写真)玄葉外務大臣のネパール訪問-2
    バッタライ・ネパール首相表敬

 4月29日(日曜日),玄葉外務大臣はネパールを訪問し,シュレスタ副首相兼外相と外相会談(含む食料増産支援に関する交換公文(E/N)署名式及び選挙管理用サーバー引き渡し式)を行った他,バッタライ首相,ヤダブ大統領への表敬,主要政党党首との会談を行いました。また,シュレスタ副首相兼外相主催の昼食会に出席しました。それぞれの概要は以下のとおりです。

1.シュレスタ副首相兼外相との外相会談(含む食料増産支援に関する交換公文(E/N)署名式及び選挙管理用サーバー引き渡し式)

 4月29日午前9時(現地時間)から約50分間,玄葉外務大臣がシュレスタ・ネパール副首相兼外相と会談を行ったところ,概要以下のとおりです。なお,会談終了後,食料増産支援に関する交換公文(E/N)署名式および選挙管理用サーバー引き渡し式を行いました。

  1. (1)シュレスタ副首相兼外相から,今回の訪問に対する歓迎・お礼と,東日 本大震災の被害に対するお見舞いと復興への期待が示されました。これに対し,玄葉大臣から,1月にシュレスタ副首相兼外相が訪日された際にご招待をいただき,この度日本の外務大臣として35年ぶりのネパール訪問を行うことができ嬉しいと述べるとともに,東日本大震災の際にいただいた温かい支援と励ましに改めて謝意を表し,日本の復興は着実に進展していると述べました。
  2. (2)シュレスタ副首相兼外相から,和平プロセスの現状に関する説明があり ました。これに対し,玄葉大臣から,和平プロセスへのネパール政府の 真摯な取り組みを高く評価するとともに,アジア太平洋地域を民主主義 に支えられた豊かで安定的な地域にする観点からも,伝統的な友好国で あり,インドと中国に挟まれた地政学的に要衝にあるネパールにおける 民主主義の定着に向け後押しすることが日本の役割と考えているとして, (5月27日までの)期限内に憲法制定作業が完了することを強く期待 する旨述べました。
  3. (3)シュレスタ副首相兼外相から,様々なインフラ整備等経済協力の要請が 行われました。これに対し,玄葉大臣から,一部の要請については既に検討中だが,民主主義の定着の状況も見ながら,他の支援要請も含め,ネパール国民にとって役立つ支援となるようネパール国民の立場に立って検討したいと述べました。また,カトマンズとタライ平野を繋ぐシンズリ道路の建設を無償資金協力により支援してきたと述べました。また,本日,食料増産を目的とする約2.5億円規模の無償資金協力の署名式を行い,併せて地方選挙管理事務所用のIT機器(サーバー)の引き渡しが行われることとなっているが,ネパールの民主主義の定着および安定を一層促進する支援を検討したい旨述べました。
  4. (4)玄葉大臣から,我が国は4月26日に高橋駐ネパール大使を南アジア地 域協力連合(SAARC)担当大使に任命した,次期議長国であるネパ ールとも協力しつつ,域内連結性向上等の分野で関係を一層強化したい と述べました。また,両大臣は,国連をはじめとする国際社会において も引き続き協力していくことで一致しました。

2. バッタライ首相への表敬

玄葉大臣は午前10時(現地時間)から約30分間,バッタライ首相への表敬を行ったところ,概要以下のとおりです。

  1. (1)バッタライ首相から,財務大臣時代の2009年に日本を訪問し,日本の経済発展と世界の平和への貢献について直接知見を得ることができたのは大変有益だったとして,日本の経済発展はアジアのモデルであると述べました。これに対し,玄葉大臣より,世界の発展の歴史を見ても,平和と安定があってこそ経済発展が可能となると述べ,ネパールの古くからの友人として日本は,憲法が期限内に制定されることを期待し,ネパール政府の取り組みを後押しするために,農業,教育,食料,インフラ等の分野で,日本としてできる支援を行っていきたいと述べました。
  2. (2)バッタライ首相から,日本の明治維新と戦後復興が現在のネパールにとって示唆に富むものだと述べたのに対し,玄葉大臣より,これら2つの時代に共通して言えることは庶民の教育水準が高かったことであり,ネパールに対する支援の中でも,知的支援と技術協力,有償資金協力と無償資金協力を含めたベストミックスの支援をネパール国民の立場に立って考えていきたいと述べました。
  3. (3)バッタライ首相より,日本が平和と民主主義の観点から国際社会において一層積極的で建設的な役割を果たすことを希望しており,ネパールとして日本の取り組みを一貫して支援していきたいと述べました。

3. ヤダブ大統領への表敬

 玄葉大臣は,29日午前11時(現地時間)から約30分間,ヤダブ大統領への表敬を行ったところ,概要以下のとおりです。

  1. (1)ヤダブ大統領より,日本とネパールは友好的かつ誠意に基づく関係にあり,信頼,相互理解,協力の精神に根ざしていると述べ,また,ネパール旧王室と日本の皇室との交流について触れました。さらに,日本は二国間や国際機関への拠出を通じネパールを様々な形で支援してくれているとして,平和や調和という共通の価値観を共有しつつ,国際的な場でも緊密に協力していきたいと述べました。また,1ヶ月以内に憲法制定が予定されているので,是非とも日本を含む国際社会からの支援をお願いしたいと述べました。
  2. (2)これに対し,玄葉大臣から,ネパールを重視しているからこそ日本の外相として35年ぶりの訪問を行っている,ネパールは平和と安定に向けた正しい道を歩んでいると信じており,古くからの友人としてネパールの民主化と民主主義の定着をしっかり後押しする必要があると思っており,農業,教育,食料,インフラ分野の支援についても,ネパール国民の立場に立って支援を行っていきたいと述べました。また,アジア太平洋地域に民主主義的な価値観に基づく豊かで安定した秩序を築くという自らの信念に従い,日本は得意分野である技術力を生かしつつ,支援を行っていきたいと述べました。

4.主要政党党首との会談

 玄葉大臣は,29日正午(現地時間)から約25分間,ダハール・マオイスト委員長,コイララ・コングレス党総裁,カナル共産党UML委員長及びガッチャダール副首相兼内相(マデシ人権フォーラム党首)と会談を行ったところ,概要以下のとおりです。

  1. (1)玄葉大臣より主要政党党首に対し,日本が親近感を感じているネパールに是非とも互譲の精神で民主主義を定着させて頂きたい,また,憲法が制定されれば,国民が豊かさを実感できる社会となるよう,日本もネパール国民の立場に立って支援したいと述べました。
  2. (2)これに対し,各党党首より,玄葉大臣の発言に謝意が表されるとともに,各党は期限内の憲法制定に向けて目下話し合いを重ねており,期限内の憲法制定に向けては前向きな見通しが示されました。

5.シュレスタ副首相兼外務大臣主催昼食会

 29日,午後12時30分(現地時間)から約1時間,シュレスタ副首相兼外相主催の昼食会が行われ,プン財務大臣,パンタ投資庁長官等が出席しました。席上,玄葉大臣は参加者とネパールの和平プロセス,憲法制定,経済開発,環境問題等について和やかな雰囲気の中,意見交換を行いました。