外務大臣

玄葉外務大臣のモロッコ訪問(概要)

平成24年5月5日

  • (写真)モハメッド6世国王謁見
    モハメッド6世国王謁見
  • (写真)ベンキラン首相表敬
    ベンキラン首相表敬
  • (写真)エル・オトマニ外務・協力大臣との会談
    エル・オトマニ外務・協力大臣との会談

 玄葉外務大臣は,5月4日(金曜日),モハメッド6世国王,ベンキラン首相を表敬し,エル・オトマニ外務・協力大臣と会談したところ,概要以下のとおり。

I モハメッド6世国王

  1. (1) 二国間関係
  2.  玄葉大臣から,皇室・王室間の良好な関係はとても喜ばしいことである,さらに東日本大震災でモロッコよりも色々心温まるご支援を頂き感謝申し上げる旨述べた。国王からは,皇室との関係については,日本を何度も訪問し,天皇陛下ともお目にかかったし,天皇陛下ご自身も皇太子時代にモロッコにおいで頂いた,東日本大震災においては日本国民の勇気と決意に感銘を受けた,という話があった。
     玄葉大臣から,太陽エネルギーについては日本の企業の関心も高く,この分野での日本の技術は非常に優れているという話を述べた。国王からは,モロッコは太陽光のみならず風力も活用したいと考えている,さらにモロッコは海外からの投資も呼びこみたい,大臣の訪問も投資の呼び水になるように希望する,漁業の分野でも日本とモロッコは良い関係にあるという話をした。
     これに対して,玄葉大臣から,今回は日程の関係でTICAD閣僚級フォローアップ会合が中心となるため,太陽エネルギー庁長官にお会いできないが,6月にビジネス・ミッションを送る予定なので,その時にお願いしたいと話した。国王からは,喜んでそうしたい,承知した,玄葉大臣のご要望にはいつでもお応えするという話があった。
  3. (2)西サハラ問題
  4.  国王から,西サハラ問題については日本はこれまで常に中立的な立場をとって頂き感謝申し上げる,また,モロッコは現在国連安保理非常任理事国であるが,日本も2年前までは非常任理事国であったと承知するという話があった。これに対して,玄葉大臣から,西サハラ問題については,国連の枠組の中で当事者間で解決して頂きたいと述べた。
  5. (3)地域情勢
  6.  玄葉大臣から,今回,中東北アフリカ地域をいくつか訪問して分かったことは,各国の事情が多様であるということである,モロッコは国王のご指導もあり,穏健な形で民主化プロセスが上手に進んでいると思うと話した。
     これに対して,国王から,私のみならずモロッコ国民のなせる業であるとの話をした。玄葉大臣から,「アラブの春」と一括りにされがちだが,支援のあり方,関わり方も多様でなければならない旨述べた。国王からは,そのとおりである,国によって様相が異なる,チュニジア,シリア,リビア,エジプト,それぞれ違う,特にモロッコは,シリアの現状を心配している,停戦監視団もうまくいっていないのではないか,国連の安保理でもなかなか難しい状況になっているという旨述べた。

II ベンキラン首相

  1. (1) 二国間関係
  2.  玄葉大臣から,モロッコは民主化プロセスを上手く進めてきているとの印象であり,今後も経済・社会改革がベンキラン首相の下で前進することを期待する,我が国としてもモロッコの事情に応じた支援をしていきたい,今回下水道整備計画への円借款の交換公文の署名式を行えることは喜ばしい,加えて,モロッコの太陽光発電事業に日本企業は大変関心があるので念頭に置いてほしい旨述べた。ベンキラン首相から,日本による地方関連,環境プロジェクト等への支援に高い評価が示され,支援の継続を望んでいること,今後も日本企業が活躍できるよう取り組むこと,日本による太陽光エネルギー分野も含めた支援を望む旨述べた。また,先方より,モロッコの学生・幹部を研修のため受け入れて頂いていることを多とし,同研修が拡大することを望むとの要請があったのに対し,玄葉大臣から,真剣に受け止めたい旨応じた。
  3. (2) 中東和平
  4.  ベンキラン首相から,中東和平問題では,イスラエルが交渉もなく土地を占領することは許されない,日本は今後も世界の中でも重要な役割を果たすと信じており,パレスチナの正義,すなわち国家樹立のための努力に貢献頂きたい旨述べた。玄葉大臣より,今次中東訪問では,イスラエル要人に対し,入植凍結,持続的な税還付,アッバース書簡への前向きな返事を求めた旨紹介しつつ,アッバース大統領に対し,パレスチナが国連の場に打って出るとパレスチナ支援の仲間が分断されかねず心配している,いずれにせよ,中東和平は地域の核心問題であり,日本としてできることをやっていきたい旨述べた。

III エル・オトマニ外務・協力大臣

  1. (1) 二国間関係
  2.  玄葉大臣から,7月に予定されている大規模自然災害に関する国際会議への参加,太陽光発電プロジェクトの実現,アフリカ向け三角協力等の分野での協力をお願いしたい旨述べた。また,玄葉大臣からは,対モロッコ支援については,格差の是正,雇用創出,産業育成等が重要である旨述べた。また,同大臣から6月にビジネスミッションを派遣予定であると紹介した。
     エル・オトマニ外相から,2012年11月頃の日・モロッコ合同委員会の開催,文化協定の締結,JETRO地域事務所の設置,対モロッコODAの増額,対アフリカ三角協力の分野拡大等について検討依頼があった。また,同外相から,日本のこれまでの対モロッコ支援,日本企業の活動,青年海外協力隊の活躍などにつき謝意が述べられた。
     これに対して,玄葉大臣は文化協定の締結とJETRO地域事務所の設置については検討させたい旨述べた。また,対アフリカ三角協力の分野拡大については,異論はなく詳細を事務方に検討させたい旨述べた。 また,両外相は,二国間経済活動の一層の促進のため,投資協定締結に関する予備的な協議を開始することで一致した。
  3. (2) 国際場裏での協力
  4.  玄葉大臣から,モロッコが安全保障理事会非常任理事国であることに言及しつつ,北朝鮮や安保理改革での協力を進めたい旨述べたところ,エル・オトマニ外相から,安保理改革については日本の立場を支持する,現在の安保理改革は第二次大戦直後につくられたため現在の仕組みを継続するのは望ましくない旨述べた。
  5. (3) その他,中東和平等についても意見交換した。玄葉大臣から,イスラエル・パレスチナ首脳との会談におけるやりとりについて紹介した。

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