麻生外務大臣

SAARC首脳会議における日中外相会談(概要)

平成19年4月3日

(写真)日中外相会談
日中外相会談


 南アジア地域協力連合(SAARC)首脳会議出席のためインド訪問中の麻生外務大臣は、ニューデリーのタージ・パレス・ホテルにて李肇星中国外交部長と、約45分にわたり日中外相会談を開催したところ概要以下のとおり。

1.総論・温家宝総理訪日

(1)李肇星外交部長より、二人は両国国民の利益のために働いており、これを嬉しく思う旨述べ、麻生大臣の日中関係発展への貢献に対する評価と2月の李部長訪日の際の麻生大臣の歓待に対する謝意が示された。麻生大臣よりは、昨年5月のドーハにおける日中外相会談、これに続く10月の安倍総理の訪中が行われ、両国関係の雰囲気も変わり、活発な要人往来がなされているとの認識を示し、李部長の努力に謝意を表明した。

(2)李部長より、温家宝総理訪日は、当面の日中関係の最も大きな出来事であり、日中関係の発展に大きな意味を持っている旨述べ、安倍総理と麻生大臣が温総理訪日の成功のために努力をしていることへの謝意が示された。また、李部長より、温総理訪日の準備作業は、全体として順調であるが、まだ議論しなければならない主要な案件もあるので、緊迫感を持って協議を加速したい旨述べた。

(3)これに対し、麻生大臣より、温総理訪日を、戦略的互恵関係の新たな局面を国際社会に強く印象づける機会としたい、充実した内容とすべく努力したい旨述べ、李部長よりは、温総理の成功により、日中関係を更に高いレベルに押し上げ、積極的なメッセージを発出したい旨述べた。

2.日中経済閣僚会議

 双方は、お互いの努力によって、温総理訪日の際に立ち上げの見込みとなったことを歓迎し、更に協力して詳細について詰めていくこととなった。

3.東シナ海資源開発問題

 先日の局長級協議において中国側から示された共同開発に向けた道筋に関して議論があり、李部長より、中国側の努力を説明し、協議を加速すべきとの発言があった。

4.環境

 双方は、省エネ・環境分野において協力を強化していくことで一致した。麻生大臣より、日中両国は地球環境全体について責任を持っており、両国が果たすべき役割は大きい、大きな人口を持ち、高い経済成長を達成している中国やインドとの協力が重要である旨指摘した。また、麻生大臣より、エネルギー消費の効率性や水資源の分野で日本がノウハウと経験を有しており、協力したい旨言及した。

5.北朝鮮情勢

 麻生大臣より、金融技術面での問題がある、北朝鮮の核保有を断じて阻止すべき、このプロセスを前に進めるためにBDA(バンコ・デルタ・アジア)問題について米中朝が話し合うことが必要である旨述べ、そのための中国側の尽力を求めた。李部長より、日本が六者会合で果たしている役割を評価している、今後米朝間で直接のコンタクトを通じた相互信頼の一層の強化が必要である、中国側もこれに貢献したい旨述べた。

6.歴史

 李部長より、今年は盧溝橋事件70周年でもあり、三つの政治文書を遵守し、歴史問題に適切に対応することが、日中関係の安定的な発展にとり重要である旨述べた。これに対し麻生大臣より、日中両国首脳の合意した歴史共同研究を通じて、相互理解が増進されることへの期待を表明し、「70周年」ではなく、未来志向のために「国交正常化35周年」を前面に出していきたい旨述べた。

7.台湾

 李部長より、台湾問題は中国の核心的利益であり、特に独立勢力が力を増している旨指摘し、日本側には、中国の関心を重視して欲しい旨述べた。これに対し、麻生大臣より、日本側の立場は、日中共同声明のとおりであり何ら変更はない、早期に両岸対話が再開されることを期待する、平和的解決を望む旨述べた。

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