麻生外務大臣

V4+1外相会合
(概要と評価)

平成19年5月28日

(写真)

 5月28日(月曜日)、ドイツ(ハンブルク)で開催されたASEM外相会合の際に、中欧4ヵ国(スロバキア(議長国)、チェコ、ハンガリー、ポーランド)の外相と麻生大臣との間でV4+1外相会合が開催されたところ(V4:ヴィシェグラード4ヵ国の略。1991年に中欧4ヵ国が域内協力推進のためにヴィシェグラード(ハンガリーの一都市名)で創設)、概要と評価以下のとおり。

1.概要

 外相は、以下につき議論するとともに、プレス・ステートメント(主なポイント全文仮訳及び本文別添)を発出することで一致。

(1)これまでのV4+1協力
 外相は、1)地域・国際情勢、2)貿易及び投資、3)観光といった分野でV4+1協力が進展していることを高く評価(詳細は別添のプレス・ステートメント参照)。

(2)今後のV4+1協力

(イ)外相は、今後も機会を見つけて外相会合を行う意思を表明。

(ロ)外相は、政府開発援助に関するワークショップを日本で開催することで一致。

(ハ)外相は、既存の日・EUの枠組みを活用し、中小企業支援の可能性を検討することで一致。

(ニ)V4は、日本からの投資誘致のため、ビジネス・セミナーの実施に強い関心を表明。

(3)地域・国際情勢

(イ)北朝鮮:外相は、特に北朝鮮に対し六者会合の諸合意の完全実施に向けた努力を促すことで一致。拉致問題の早期解決の重要性を強調するとともに、V4は、拉致問題の解決に向けた継続的な支援を繰り返し述べた。

(ロ)国連安全保障理事会改革:V4は、日本の国連安全保障理事会の常任理事国入りは十分に根拠のある願望であるとして、支持を表明。

(ハ)中央アジア:中央アジアで協力拡大の基盤が存在することを確認。

(ニ)そのほか、エネルギー安全保障、環境保護、気候変動などについて意見交換。

2.評価

(1)日本とV4諸国間の協力を外相レベルで確認し、本年の協力の重点分野として「経済協力」を取り上げることで合意した。

(2)北朝鮮情勢につきV4側が拉致問題の解決に向けた継続的な支援を表明するなど、地域・国際問題に関しV4側より我が国の立場に対する支持を得ることができた。

(3)さらに、国際情勢分野では、「自由と繁栄の弧」(普遍的価値を基礎に政治的に安定し経済的に繁栄する地域)の形成に向け、日本と中欧4ヵ国が中央アジアなどで協力を行っていくとの方向性で合意した。

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