麻生外務大臣

日・パキスタン外相会談
(結果概要)

平成19年5月28日

(写真) (写真)

 5月28日午前11時30分頃から約40分間、麻生外務大臣は訪問先のドイツ(ハンブルク)においてカスーリ・パキスタン外務大臣と会談したところ、概要以下のとおり。

1.冒頭、麻生大臣より南アジア地域協力連合(SAARC)首脳会議以来の再会を欣快とした上で以下のとおり述べた。

(1)「自由と繁栄の弧」の構想の下、日本としても南アジア諸国との関係強化を重視している。パキスタンが「穏健且つ近代的なイスラム国家」として発展することは、南アジア及びアジア全体の発展のために重要である。

(2)パキスタンのASEM新規参加を歓迎する。

(3)昨年1月に(麻生大臣が)パキスタンを訪問した際に合意したテロ協議、軍縮・不拡散協議等は着実に実施されており、引き続き対話を活性化させたい。

2.これに対して、カスーリ外相より、日本からの様々な形での協力に感謝するとしつつ、次のとおり発言があった。

(1)ASEM、ARF参加に際する日本の支持に感謝する。また、SAARCにおける日本の協力に感謝する。EAS、APEC等でも協力してきたい。

(2)「穏健且つ近代的イスラム国家」の建設は極めて重要である。現在、世界のイスラム社会は変貌しつつあり、この過程で直面している様々な挑戦や問題を解決すべく努力している。日米等の国々はこうした努力を支援すべきであり、日本によるODAを含むパキスタンへの様々な協力に感謝する。

(3)日パキスタン関係は1950年代に始まっており、日本企業の名は知れ渡っているが、今後、日本の民間投資の一層の拡大に期待する。投資環境の改善が重要であることは十分承知しているが、日本企業の進出を奨励していただきたい。これは、イスラム世界が過激派を抑えるために良い方法である。この観点から、本年1月、日パキスタン民間経済人会議で共同研究会が設立されたことは大変良い動きである。

3.麻生大臣は、カスーリ外相の発言に基本的に同意を示しつつ以下のとおり発言した。

(1)異なる宗教が共存している好例として、キリスト教国であるチリでユダヤ系チリ人とパレスチナ系チリ人のコミュニティを含め3つの宗教が協調している例がある。紛争やテロの原因は、宗教や民族が全てではなく、根本的な理由は貧困と絶望である。

(2)中東では、パレスチナのジェリコにおける日本の新しい農業協力を進めている。

4.これに対してカスーリ外相は、チリやジェリコの事例を評価しつつ、政治面での対応が必要な場合もあるが、日本の技術、経済発展の実績は非常に重要であると述べた。また、カスーリ外相は、日本との間で農業面での協力ができないか検討していきたいと述べた。この点について、麻生大臣は、農業面での協力の可能性については今後検討していきたいと述べた。

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