北海道洞爺湖サミット
■文書・資料
開発・アフリカ
(骨子)
- 開発総論
- ミレニアム開発目標(MDGs)に向けた中間年にあたり、目標達成に向けたコミットメントを新たにする。G8の取組を再活性化するとともに、途上国の努力を奨励。
- グレンイーグルズにおけるODAのコミットメント(注)に引き続きコミット。
(注) グレンイーグルズにおけるコミットメントの内容:
①G8及びその他のドナーのアフリカ向けODAを2010年までに年間の総額で250億ドル増加させる。
②OECDの推計によると、G8及びその他のドナーからすべての開発途上国へのODAは、2004年と比較して、2010年までに年間の総額で500億ドル増加することが見込まれる。
- 現行のコミットメントを超えて、対アフリカODAを2011年以降も増加させる必要性に言及。
- 民間主導の経済成長、人間の安全保障の向上、全員参加型の国際協力、新たな援助パートナーとの連携強化を推進。
- MDGsの各目標のうち、とくに保健、水、教育分野に焦点。
- 保健
- G8の過去のコミットメントの履行状況を示す一覧表とともに提出されたG8保健専門家報告書を歓迎。保健分野の行動原則を盛り込んだ「洞爺湖行動指針」を提唱。「行動指針」には、G8のコミットメントを監視するためのメカニズムが含まれる。
- 感染症対策、母子保健、保健従事者の育成を含む保健システム強化に取り組むことに合意。特に、G8としてハイリゲンダム・サミットで合意した保健分野支援のための600億米ドル供与については、今後5年間で供与するとの目標に向けて取り組む。一部の国は、水分野を含む保健システムに対する追加的な資金を提供する。
- アフリカ諸国において保健従事者の比率が、世界保健機関(WHO)の基準値である「1000人当たり2.3人」にまで増加するよう取り組む。
- HIV/エイズ、結核、マラリア及びポリオに関するコミットメント履行を再確認する。マラリアについては、他の利害関係者とともに、G8として蚊帳1億張を提供することを2010年末までに達成することを目指すとともに、「顧みられない熱帯病」(NTD)の統制又は征圧の支援に合意。
- 水
- 水問題解決にあたり、良い循環型水資源管理は決定的に重要。
- エビアン・サミットで合意された水行動計画の実施に向け、努力を再活性化するとともに、次回サミットまでにG8水専門家により準備される進捗報告書に基づき、同行動計画を見直す。
- アフリカ及びアジア太平洋地域の水問題解決にも焦点を当てる。
- 教育
- 初等教育の完全普及を推進するとともに、初等教育と初等教育以降の教育にバランス良く取り組む必要性に言及。
- 他のドナーとともに、10億ドルと見積もられるファスト・トラック・イニシアティブ(FTI)に承認された国における資金不足に対処すべく努力。FTIを支援するG8の取組の進捗につき、来年のサミットに提出される報告書を通じて監視。
- アフリカ
- 第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)の重要な貢献を歓迎。アフリカ諸国の意見をG8の今後の協力に反映する。
- アフリカ支援にあたっての重要な具体策として、ビジネス環境の改善、インフラ整備、農業支援、「貿易のための援助」への支出、アフリカにおける良い統治の支持、アフリカの平和と安全の促進などの諸項目に言及。
- アフリカ問題首脳個人代表(APRs)によるアフリカ進捗報告書を歓迎。今後のAPFのあり方につき議論。