(8)広報・情報公開・情報発信の強化

外務省とJICAは、それぞれODAに関したホームページ(注25)をつくり、相互にリンクさせながら正確な情報の公開と発信に努めています。2010年10月にはODAプロジェクトの現状などが全体でどのような流れになっているかを分かりやすく説明するため「ODA見える化サイト」をJICAホームページ上に設けました。また、ODAメールマガジンを発行し、海外の大使館や総領事館の職員やJICA関係者などによる実際の援助現場での体験談やエピソードなどを紹介しています。

1997年度以来、シリーズもののテレビ番組の放映を通じて国民が国際協力について関心を持ち、理解を深められるよう努力しています。2012年度放映の「地球VOCE(ヴォーチェ)」(テレビ東京系列にて放映)では、開発途上国で活躍している日本の援助関係者などを取り上げ、開発途上国の現状や援助がなぜ必要か、日本のODAプロジェクトの成果などを紹介しています。

毎年「国際協力の日」(10月6日)の前後には、日本国内最大の国際協力行事として「グローバルフェスタJAPAN」を開催しています。東京・日比谷公園で土曜日と日曜日の2日間にわたって外務省、JICAとJANIC(国際協力NGOセンター)(注26)が共催しているこの行事には、NGOや国際機関、企業、関係する省庁などが参加し、2012年のイベントには約10万人が来場しました。

グローバルフェスタには多数のNGOも参加する

グローバルフェスタには多数のNGOも参加する

また、海外においても、ODAを通じた日本の積極的な国際貢献についてよく理解してもらうための活動を行っています。具体的には、援助にかかわる署名式や引渡式に際してプレスリリース(報道機関に向けて紹介する文書)を出すなど現地の報道機関の取材に協力したり、また、日本からの援助物資に日の丸(日章旗)ステッカー(英語、アラビア語)や「ODAシンボルマーク」ステッカー(英語、フランス語、スペイン語、アラビア語、ポルトガル語)を貼っています。在外公館では、現地の報道機関に対して日本の援助現場の視察を企画し、現地の報道などにおいても日本の協力が取り上げられるような機会をつくるように努めています。また、様々な講演活動、英語・現地の言葉によるホームページや広報パンフレットの作成も行っています。

ODAシンボルマーク

用語解説

国際協力の日
1954年10月6日、日本はコロンボ・プラン(第二次世界大戦後最も早く1951年に組織された途上国援助のための国際機関)への加盟を閣議決定し、経済協力を開始した。これに因(ちな)んで、10月6日は1987年の閣議了解により「国際協力の日」と定められた。

注25 : 外務省ODAホームページ : http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda JICA : http://www.jica.go.jp ODA見える化サイト : http://www.jica.go.jp/oda

注26 : 国際協力NGOセンター JANIC:Japan NGO Center for International Cooperation


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